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華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)

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華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)の商品レビュー

5.0 面白い。
面白いです。
週なかばで読み始めてしまったので、夜しか読む時間がとれず、けれど続きが気になって3日間睡眠時間を削りに削りました。

一人一人の人物の行動に凄く説得力があり、どんな脇役も命が吹き込まれていると感じました。
大介・鉄平という事業のトップとしての、人間としての対立はいうにおよばず、
愛人である相子や、母である寧子の対立。
万俵家を発展させるための結婚をした一子や万樹子とあくまでそれに反発する二子。
銀平・三雲頭取・永田大臣など、それぞれの思惑や行動の対立が物語を引き立てています。

「華麗なる一族」というタイトルもすばらしい。
物語の、主要人物はほとんどが、生まれもっての御曹司や令嬢であって、一般人のそれとはやはり感覚がどこが違う。
その庶民から見た感覚の違いを「華麗なる」という言葉は実に鮮やかにあらわしていると思う。


5.0 華麗な一族の残忍な物語
2007年、TBSドラマ「華麗なる一族」の原作になった一冊です。

ドラマにおける主人公は、阪神特殊鋼専務である万俵鉄平でした。しかし、原作の主人公は、万俵コンツェルン総帥にして阪神現行(業界ランク10位)頭取である万俵大介。

主人公の万俵大介は、都市銀行再編の波が押し寄せる中、自行の存続を図るため、自行よりも上位の銀行と合併する「小が大を飲み込む合併」を画策します。子息子女の閨閥結婚、周到な政治的駆け引き、果ては自身のグループ会社である阪神特殊製鋼を倒産に追いやり、また同企業専務であり、長男である鉄平を自殺に追いやってまで、自己の飽くなき野望を成就させる華麗かつ残忍な物語です。

銀行家として冷厳かつ冷徹な表の顔を持つ反面、邸内では妻妾同衾の生活を営むという徹底した悪役を演じる主人公を背景に、金融界の聖域である銀行を徹底取材しメスを入れた山崎豊子の力作です。
5.0 名作です!
重厚なストーリーで、とても楽しめました。

『沈まぬ太陽』もおもしろかったんですが、
『華麗なる一族』のおもしろさはそれ以上でした。

ボリュームがあり、
普段小説などを読まない人にとっては、
なかなか手を出しにくいかも知れませんが、
ぜひ多くの人に読んでもらいたいと思える内容です。

読んでいくとどんどん引き込まれます。

ただ、話の展開は早い方ではないので、
途中で投げ出す人もいるでしょうけど…。

まぁ、腰を据えてじっくり読んでください☆

個人的な評価としては、星5つです☆



5.0 ドラマを見た人も原作の重厚な文章を味わって欲しい
 山崎豊子は、「不毛地帯」、「沈まぬ太陽」と読んではいたが、ドラマをちらっと見て、そういえば「華麗なる一族」の原作って読んでいないなぁと気づいて読み始めた。

 読み終えるのが近くなるにつれて、もう終わってしまうのか。もっと続いて欲しいという気持ちが募る。
 彼女らしい、重厚な分厚い文章でしつこいほどの隠喩を繰り返すことしで自然に読者に心証形成する手法は同じだなぁと思った(ご承知のようにどんでん返しも来るが)。

 本書のテーマは、実は「万俵大介と父である敬介との確執」で、あくまで鉄平は、その確執の投影であるに過ぎないという印象である(ちなみに万俵家は、旧神戸銀行のオーナー家、つまり岡崎財閥がモデルのようだ)。
 また、原作では、オーナー頭取の大介の権謀術数に長けた有能ぶりに対し鉄平の無能ぶりが際だたせてあるが、これもちょっとドラマの印象とは異なるかなぁと思う。 

 しかし、時代背景はこの40年弱の間に大きく変わったのだなぁと印象づけられる。
 つまり閨閥を使ってのビジネス戦略(オーナー社長が減少したせいか?)、政府の法治主義ならぬ人治主義ぶり、下半身接待まで含んだお茶屋での過剰接待、
 箸の上げ下ろしまで指図する銀行に対する大蔵省の護送船団方式なんかは今は絶滅したのではないだろうか。
 ただ、本書は人間ドラマであるので、背景の変化を超えて訴えかけるドラマ性があるので、読む価値が減るとは全く言えない。
 
 ドラマを先に見ると、万俵大作は北大路欣也、鉄平は木村拓哉、相子は鈴木京香のイメージが焼き付きすぎて自由にイメージできない。やはり原作を先に読んでおくべきであったと反省。
 
 なお、各巻のポイントを簡単に書くと、
 上巻は、大介の、大を食う銀行の選定と実現のための情報収集と人脈を使った戦略構想
 中巻は、上巻に比べると、大介と鉄平との確執が表に出てくる。阪神特殊鋼の苦境を逆に梃子にした大介の戦略は見事。不況の暗い影が中巻を覆っている。
 下巻は、ドラマティックな結末に向けた整理が随所で始まる。三雲頭取は苦境に陥り、詰め将棋のように詰められてしまう。結末は悲惨であるが、それは新たな始まりであり、決して生きているものの物語は終わらない。
5.0 読み始めたら止まらない
銀行という世界の裏側が見えて非常に面白いです。
人間の持つ欲、情熱、誠実さが織り交ざり、絶妙なストーリー展開です。

「沈まぬ太陽」、「白い巨塔」、「大地の子」にも、はまって読みましたが、
山崎豊子の取材力とその表現力に改めて驚かされる一冊。

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