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華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)

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華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)の商品レビュー

5.0 名作です!
重厚なストーリーで、とても楽しめました。

『沈まぬ太陽』もおもしろかったんですが、
『華麗なる一族』のおもしろさはそれ以上でした。

ボリュームがあり、
普段小説などを読まない人にとっては、
なかなか手を出しにくいかも知れませんが、
ぜひ多くの人に読んでもらいたいと思える内容です。

読んでいくとどんどん引き込まれます。

ただ、話の展開は早い方ではないので、
途中で投げ出す人もいるでしょうけど…。

まぁ、腰を据えてじっくり読んでください☆

個人的な評価としては、星5つです☆



5.0 ドラマを見た人も原作の重厚な文章を味わって欲しい
 山崎豊子は、「不毛地帯」、「沈まぬ太陽」と読んではいたが、ドラマをちらっと見て、そういえば「華麗なる一族」の原作って読んでいないなぁと気づいて読み始めた。

 読み終えるのが近くなるにつれて、もう終わってしまうのか。もっと続いて欲しいという気持ちが募る。
 彼女らしい、重厚な分厚い文章でしつこいほどの隠喩を繰り返すことしで自然に読者に心証形成する手法は同じだなぁと思った(ご承知のようにどんでん返しも来るが)。

 本書のテーマは、実は「万俵大介と父である敬介との確執」で、あくまで鉄平は、その確執の投影であるに過ぎないという印象である(ちなみに万俵家は、旧神戸銀行のオーナー家、つまり岡崎財閥がモデルのようだ)。
 また、原作では、オーナー頭取の大介の権謀術数に長けた有能ぶりに対し鉄平の無能ぶりが際だたせてあるが、これもちょっとドラマの印象とは異なるかなぁと思う。 

 しかし、時代背景はこの40年弱の間に大きく変わったのだなぁと印象づけられる。
 つまり閨閥を使ってのビジネス戦略(オーナー社長が減少したせいか?)、政府の法治主義ならぬ人治主義ぶり、下半身接待まで含んだお茶屋での過剰接待、
 箸の上げ下ろしまで指図する銀行に対する大蔵省の護送船団方式なんかは今は絶滅したのではないだろうか。
 ただ、本書は人間ドラマであるので、背景の変化を超えて訴えかけるドラマ性があるので、読む価値が減るとは全く言えない。
 
 ドラマを先に見ると、万俵大作は北大路欣也、鉄平は木村拓哉、相子は鈴木京香のイメージが焼き付きすぎて自由にイメージできない。やはり原作を先に読んでおくべきであったと反省。
 
 なお、各巻のポイントを簡単に書くと、
 上巻は、大介の、大を食う銀行の選定と実現のための情報収集と人脈を使った戦略構想
 中巻は、上巻に比べると、大介と鉄平との確執が表に出てくる。阪神特殊鋼の苦境を逆に梃子にした大介の戦略は見事。不況の暗い影が中巻を覆っている。
 下巻は、ドラマティックな結末に向けた整理が随所で始まる。三雲頭取は苦境に陥り、詰め将棋のように詰められてしまう。結末は悲惨であるが、それは新たな始まりであり、決して生きているものの物語は終わらない。
5.0 読み始めたら止まらない
銀行という世界の裏側が見えて非常に面白いです。
人間の持つ欲、情熱、誠実さが織り交ざり、絶妙なストーリー展開です。

「沈まぬ太陽」、「白い巨塔」、「大地の子」にも、はまって読みましたが、
山崎豊子の取材力とその表現力に改めて驚かされる一冊。
5.0 政官財、家族、男女が縦横に絡み合う大河ドラマ
恥ずかしながらこの年まで山崎豊子の作品に出会わずに過ごしてしまいました。
そのため、予備知識が(キムタク程度にしか)無く、読み始めは昭和40年代の
時代設定で書かれた最近の小説だと思っていました。

この作品が、「今起きている」出来事に着想を得て同時代に書かれたと
知ったとき、作者の構想力、取材力にただただ驚きました。

それほど、今日的観点での示唆に満ちています。
それにしても何十年経っても変わらないのは、政官財の権力の力学(現代では
より巧妙になっていますが)と人間の欲望ですね。

特に老いてますます盛んな、ぎらぎらとした性欲の描写には圧倒されました。
「うへえ」って感じですね。

これから山崎豊子全制覇します!
面白かったー
5.0 「悪」の魅力。でも、それが単純な「悪」とはいえないのが山崎作品の魅力。
山崎豊子の作品を読むといつも思うのは、悪人であれ、善人であれ、彼女によって明確な個性と役割が与えられた登場人物がスケールの大きな舞台で有機的に絡み合う人間絵巻が見事に描かれているということだ。

そして、悪の象徴として描かれているような人物であっても、彼(彼女)は本当に全てが悪なのかと言い切れず、同じく善の象徴として描かれているような人物であっても、彼(彼女)は本当に全てが善なのかと言い切れない。しかも、本作での万俵大介のように、悪に位置づけられそうな人物に底知れない魅力を感じる。これが、何度読んでも「小説を読んだ」という充実感を味わえる理由なのだと思う。

多くの方が書かれているが、時代的には古く、現在の金融業界と合わない部分も多いが、それでもこの作品が多くの人に読まれているのは、やはり、企業を舞台としながらもそこに描かれているのが「人間」だからなのだろう。

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