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ローマ人の物語〈22〉危機と克服(中) (新潮文庫)の商品レビュー 「健全なる常識人」ヴェスパシアヌス
ローマ市街戦にまで発展したネロ死後の皇帝の座をめぐる争い。事態を収拾したのはシリア属州総督だったヴェスパシアヌス。場当たり的にその地位についたネロ死後の皇帝らと違い、彼は忠実な同僚のムキアヌスや息子ティトゥスと周到に準備をすすめ、皇帝の座につきました。 ローマ帝国の懐の深さ
この巻で感じるのは、ユダヤ人の特異性だ。なぜ彼らはこの時代に既にここまで頑なに他者との同化を拒んで選民思想の虜になりえたのか・・・著者なりの回答を寄せてはくれているがそれだけでは納得できない部分がたくさんある。そしてそれが現代にまで根深く残っているのだから恐ろしい。自分達で街を作らず必ず出来あがった街に入り込むくせにそこで独自のコミニティを作り上げる。ユダヤ人については更に勉強したくなった。 ローマの危機管理
ローマ帝国の「危機管理」の確かさが 実に読み応えがある。主導権を巡る内部闘争が 外部の反乱を招くというのは 現代の色々な「組織」でも良くある話だ。日経新聞を読んでいれば そんな記事は百出である。誠に 人間は2000年前と大して変っていない。 「健全な常識」を持った皇帝の解決方法
ローマ人たちにとって悪夢の紀元69年が過ぎていく中、希望への光明が胎動していた。ヴェスパシアヌスとその仲間たちである。歴史というのは、後世から振り返るものである。カエサルやアウグストゥスのような比類なき才能に恵まれなかったヴェスパシアヌスの帝政時代に広大なローマ帝国に平和と秩序が戻ってきた。その結果を踏まえて塩野七生はこのような叙述する。当時のローマにおいて帝政というシステムが破綻した訳ではなかった。有効に機能させるための「健全な常識」を持ったトップが必要であったのだ、と。69年時の皇帝たちとヴェスパシアヌスの鮮やかなコントラストを描きながら、「健全な常識」とは果たして何か、複数の具体例を元にして紐解いていく。 いつもながらレビューになってないが
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