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ローマ人の物語〈29〉終わりの始まり(上) (新潮文庫)の商品レビュー 滅びゆく複雑な過程をありありと
29〜31巻についたタイトルは「終わりの始まり」。楽しく読み続けてきた物語なので、ローマの終わりが始まってしまうのが残念でならない。しかし、終わるものは終わる。波濤の浸蝕に晒される岩石がいずれ磨滅するように、巨大な帝国も防備を怠れば滅びる。帝国が巨大であるがゆえに、滅びゆく過程が複雑であり、その原因は単純ではない。 「最良の皇帝」からローマ帝国衰亡がはじまる皮肉
後世から最も評価されている皇帝といわれるマルクス・アウレリウス。五賢帝のなかでも最良、かのカエサルやアウグストゥス、ティベリウスなどと比較しても高く評価されていることを、塩野氏は「人々の心を捉えるのに最も有効な『声』と『肉体』を遺した」からと評します。 帝国のかげり
賢帝アントニヌス・ピウスの穏便な帝国運営の影で、徐々に帝国の基盤が揺らぎ始めていたというのは面白い。確かに23年間もの統治を終えて哲人皇帝マルクスに引き継いだ年からあらゆる問題が表面化してくるのは前任に問題があったとするしかない。 うまく機能しているかに見えた帝国の大いなる機能不全
うまく機能しているかに見えた帝国の大いなる機能不全、それこそが即ち、帝政を維持する上で、「肝心」と言っても良い、明確な皇帝選出ルールがなかったことであろう。 五賢帝最後の皇帝にローマ凋落の翳りが見える
今日紹介するのは、塩野七生さんの「ローマ人の物語」29巻です。 本の最新売り上げランキング - トップ10
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