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千住家にストラディヴァリウスが来た日 (新潮文庫)の商品レビュー 人智を超えた不思議さ
スイスの大富豪の遺言により、オークションにかけられることなく、購入対象者としてエントリーした演奏家たちの間を渡り歩いていく、ストラディヴァリウス。ある人のつてにより、千住真理子も弾ける可能性が出てきたが、それでも億という単位の価格のするこの名器は、千住家には無縁と思われた。 ミステリを読むような
その高価なバイオリンを千住家が買ったのか、それとも誰かに借りてきたのか、はたまた誰かがたまたま持ってきたのか。『千住家にストラディヴァリウスが来た日』という題名だけではわからない(わからないのはお前だけだ、と突っ込まれそうだが)。とりたてて彼女のファンではない私には、その辺の事情がまったく理解できないまま、ほんの気まぐれで本書を手にした。そのせいか、読み進むうちにミステリを読むような気分になり、最後まで一気に読み通してしまった。本当にこんな高価(たった一つの楽器としてはあまりに高価すぎる)なものを、ごく普通の家庭のお嬢さんが購入するのだろうか。お金持ちの家から発見されたデュランティという楽器は、本当にストラディヴァリウスなのだろうか。それが、彼女の手にすんなりと入るのだろうか。そこに待ち受ける数々の困難。それを乗り越える家族愛。そのあまりにも小説的(ちょっとB級な)展開に思わず引き込まれてしまった。読後、デュランティの音色が聴きたくて、彼女の最新アルバムも買ってしまったが、以前のバイオリンと比べてどうなのかは、チープな再生装置と私の粗末な耳ではまるでわからなかった、ということを最後に付け加えておこう。 人智を超えた名器との出会い
300年の時空を超えて、持ち主を探す名器「ストラディヴァリウス」の伝説と、その購入に一致団結していく過程を通じて、父親の喪失感を乗り越え救済されていくある家族の物語。このバイオリンは、やはり「神器」なのですね。 本の最新売り上げランキング - トップ10
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