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多分に漏れず自分もかなり中だるみしました。 ただ最終巻まで読み終えてみると、あの長いくだりもやはり必要だったのかなと思えます。 この物語の主人公は静信や敏夫を含めた“村人”です。 核となる二人の対比は両極端で、いずれの行動を取ることも、その考えを支持することも 一般の私たちにはなかなか難しいことです。「白い巨塔」の極端な両先生が思い出されま す。 しかし、私たちの大多数は二人のような英雄ではなくただの村人です。律子や徹といった ごく有り触れた正義感と常識を持つ人間が読者の標準なのではないでしょうか。目まぐる しく変わる登場人物の視点、その平凡な村人に自分を置き換え、その目を通して静信や敏 夫の行動を批評してみるといいかもしれません。長く冗長気味にも思える序盤の描写です が、静信や敏夫をことさらに際立たせず、他の村人が端役に没しないようなバランスを考 慮すると致し方ないかと思います。 ホラーだったりファンタジーだったり、序盤はとにかく主題が見えづらいですが、終盤そ れが分かると面白さも加速し、手を止めて考えるような時間も増えていると思います。
とにかく長い。 長すぎる上にこの第一巻はさしたる事件も 起こらないので、正直読んでいて退屈さを感じます。 まだこんなにある、と残りの厚いページを見てガックリ。 ホラーが好きで、長編小説も好きなほうですが、 これはちょっと…と言う感じです。 後で面白くなるそうなので(続刊のレビューを拝見)、 多少の我慢をして何とか読み終わりました。 続く2巻、3巻とどんどん面白くなるようなので、 そちらに期待したいです。
まるまる2週間かけて文庫本5冊を読みました。 感想を一言で言うと、「長かった。」 あまりにもストーリーがゆっくりなため、途中でだれてしまい、4冊目を読む前に2日ほど読まない日がありました。 この本、全部で2500ページもあります。 結局全部読んだので、決してつまらないわけではありませんが、本家キングの本程度に文庫本で2冊せめて3冊であればよかったのにと思います。 以下の人にだけお勧めしておきます。 ・吸血鬼ものが好きな人 ・ホラー小説がとても好きな人 ・小野不由美の作品が好きな人
正直一巻と二巻は退屈だ。 冗長で散漫で、一巻を買った人がシリーズ制覇の購買意欲をそそられるかは難しい。 一巻で挫折してしまう人が多いのも無理はない。 一巻二巻の内容はそれこそ「うちの村人大紹介」に集約される。 登場人物が多い。何十人といる。 それらの登場人物を俎上にのせひとりずつ紹介していくのだが、次から次へと視点が切り替わってついていけなくて混乱する。 それに一巻ではまだ何も起きてない。 変死が頻発し死者が増え始め徐徐に不気味な雰囲気が漂い始めているが、それだけで終わってしまう。 つまりはまるまる一巻かけてプロローグに徹してるのだ。 しかし三巻中盤あたりから俄然盛り上がり話に引き込まれる。 一巻が起、二巻・三巻・四巻が承だとしたら、五巻で一気に転がきて怒涛の如く惨劇と死者を畳み掛けて結がくる。 とくに屍鬼側のキャラが魅力的だ。 妖艶かつ神秘的な魅力を秘めた沙子のカリスマ性は特筆に価する。永遠の少女たるべしと運命付けられた彼女が、廃墟の聖堂で静信と逢瀬を重ねる様が、陰惨な物語における浄化装置として独特の効果を上げる。 何十人と配された脇人物と中には大した出番もなく退場するものも多いが、屍鬼でありながら屍鬼になりきれず、脆い人の心で罪悪感に苦悩する沙子のキャラひとつとっても、この話は成功している。 五巻のスピーディーな逆転劇には圧倒されること必死。特に酒屋の親父のはじけっぷりが凄い。屍鬼より凶悪。それまでは屍鬼の存在の不気味さが強調されていたが、五巻では一転し団結した人間の狂気が描かれ、瞬くまに屍鬼の大群を飲み込んでしまう。 取水口のシーンはグロいので要注意。 欲を言えば恵と親友の真っ向対決が見たかったなあ……。
スティ−ブンキングの呪われた町に誘発されて、執筆された作品です。 この作品が発表された当時、ホラ−小説は海外ものに押され、国産の作品は未熟なものが多かったと記憶しております。 しかしながら、この作品の登場は衝撃的で、もともと海外ホラ−のファンだった私も驚きを持って読破しました。 又、ホラ−小説は被害者側の人間のみの視点で描かれものなのですが、この作品では吸血鬼にも人格を与え、自ら望まないままに怪物にされてしまった、人々の恐怖、悲しみも描かれており、リアルさを際立てています。 当時ミステリ−小説の物語運びが長く、ペ−ジ数が肥大していた時節だったこともあり、 この物語も非常に長いものになっていますが、ここまで描ききるには、このペ−ジ数は必要だったのではないでしょうか? ともあれ、この後にこの作品を超えるホラ−小説をまだ知りません