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屍鬼〈5〉 (新潮文庫)

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屍鬼〈5〉 (新潮文庫)の商品レビュー

4.0 まだ続きが見たい
あれ?これで終わり?というのが正直な感想
もう2巻位続くんじゃないかという展開のまま、あっさりと終わってしまった
一巻を半年放置したまま久々に見てみたら一気にこの5巻まで
買ってしまったせいかもしれないけど。それにしても終盤の火事の映写や
登場人物のエピローグも今までの展開に比べると明らかに少なかった
でもそれも大した不満にならないほどの面白さだった。
しいて言うなら最後のオチがありきたり過ぎだったということ位か
4.0 ホラー小説とは思いません
屍鬼を読んだ理由の一つに、ホラー小説が読みたいというのがありました。そんな時、書店で屍鬼の存在に目を止めました。この小説は、怖いという噂。
今全5冊読み終わって思うのは、これはホラー小説ではないと思いました(僕にとっては)。だから、少しがっかりしました。小野不由美さんの小説だから買おうと思って買えばよかった(小説的にはなかなか面白かったから)。
なぜホラー小説とは思わなかったかといいますと、怖いと思った事がほとんど無かったからです。僕は主に深夜帯にこの本を読みましたが、一人暮らしなのを後悔することは、ありませんでした。理由は、現実味が薄いからだと思います。もしからしたら、隣人が屍鬼なのでは・・・。そのようなことを思うことは一度もなく(どうして屍鬼になりえるのか。そこが納得できなかったから)。、唯一ゾクッときたのは、4巻の俊夫さんが村役場出張所に行った場面でしょうか。
しかし、小説的にはグングン読ませてくれます。5巻まで全部買っておいてよかった。本当に午前3時に、本屋さんに行きかねない状況でした。(開いてませんが。ん。もし開いていて、僕は午前3時書店に屍鬼を買い求めに行くと、そこには多数の屍鬼が跋扈していた・・・。)
4.0 タイトルほど怖くない
全5冊にのぼる長大な作品であるが、コワモテな題名のわりには存外ライト
な読後感だ。一口で言えば吸血鬼物で、ホラー、スプラッター系の描写も多
いが予想ほどどぎつくはなく、後味も悪いというほどではない。読者を物
語りに引っ張り込み、一気に読ませてしまう力はなかなかのものだ。的確な
イメージを結ばせる描写力、西洋渡来の吸血鬼テーマと日本ローカルの民俗
性との結合、女性登場人物の造形の巧みさなど長所として挙げられる。半面
主役陣が屍鬼の実在を認識するプロセスなどはやや唐突だし、現代の話なの
にいくら僻村といっても異常事態をマスコミが全く嗅ぎつけないとか、同じ
ようなエピソードが同じような表現で延々と繰り返される冗長さ、男性登場
人物の性格がややステレオタイプ、といった短所もある。しかし一番物足り
ないことは、吸血鬼の造形にオリジナリティが打ち出されていない点だろう。
もっと日本化された吸血鬼像を読みたかったね。傲慢な事をいえば、一冊あ
たりが同じ位の頁数で上中下三冊くらいにまとめればもっと引き締まったか
もね。
1.0 男なら戦え!
どっちつかずの静信には愛想が尽きた。善だからやる、悪だからやらないという稚拙な信念の元、屍鬼側に汲みしてしまう彼にどう感情移入しろと?他の方のレビューに書かれていた屍鬼を狩る残虐行為もなんら恥ずべきそれではあるまい。バカらしい仮の話だが、ぼくが村の住人なら狩る側に参加してバリバリ葬ってやるものを。人間にとって害ある存在ならば、自衛のため、ひいては人の種の存続のため戦って当然だ。どうせ人生なんて弱肉強食なんだぞ。やられる前にやれ!男は本来戦うために生まれてくるもんじゃ!つべこべ言わず武器を取って戦わんかい!
5.0 超大作の完結
 読み終わって、本当にすごいものを読んでしまった、ということしか言うことがない。まぎれもない傑作である。
 五巻の冒頭で屍鬼たちの悲しい背景をちらつかせる。そして、屍鬼狩りが始まったところで、それまで(わりと)歴然としていた善と悪の概念をあやふやにしてしまう手法が上手すぎる。襲われる側であった村人が悪であるようにしか見えないのだ。
 もちろん、人々には事情がある。家族を殺した村人の怒りは消えない、なりたくて屍鬼になった人じゃないものもいる。そこには純然たる食物連鎖の悲しみがある。
 人の感情を持った屍鬼だからこそ、人間と相対化させることでやり場のない悲しみを描くことに成功している。善と悪がはっきりしているアメリカ系統の小説との違いが、その点にはっきりと現れていることは興味深い。

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