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西の魔女が死んだ (新潮文庫)

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西の魔女が死んだ (新潮文庫)の商品レビュー

5.0 日本が舞台の魔女物語
日本での魔女物語な点が、身近に感じました。

学校へ行きたくない女の子が、一時期、森の中に住むおばあちゃん(西の魔女)のもとで暮らすことになります。
魔女修行の第一歩はなんでも自分で決めること、規則正しい生活をすることなどなど、教えがおもしろいです。
魔女といえば、その昔は、お祓いなどの儀式や薬としても使われていたハーブですが
ラベンダー畑で、シーツを干したり、生活の場面でハーブを使っているシーンなど、読むうちにぐんぐんと引き込まれるように楽しい感覚になります。

それでいて、単に楽しさだけではなく
生きるうえで、魔術を使うことよりも大切なものに触れられており
西の魔女がいわゆる”超能力的な魔術”を必要としないのかについても
書かれているあたりが、ほんとによかったです。

とてもすてきな物語です。。。♪

魔女っぽいわくわくが好きな人にも
人生がうまくいかないと感じている人にも、ぜひ、お勧めしたい1冊です。


4.0 静かな感動をありがとう。
自分に正直であろうとして不器用に葛藤するあまり、長いものには巻かれろ的な処世術にどうしても折り合いをつけられなくなったため、中学校に通いたくないと言い出した主人公まいのピンと張り詰めた心が、”西の魔女”ことまいのおばあちゃんとの田舎生活を通してみずみずしさを回復していく様子が静かに描かれていた。ゆっくり穏やかで無駄なものがきれいに削ぎ落とされたまいとおばあちゃんとの田舎生活の様子が細かく表現されていて、読んでいてこちらも心が洗われるような気持ちになった。これは、まいの心の再生物語なのだろうと思った。

本に付いていた帯に書いてあった、「最後の3ページ、涙があふれて止まりません。」の通り、最後の3ページには”やられた”って感じで、自然に涙が出た。ただし、本作品のほとんどの部分が平坦な生活描写に費やされていて、最後の3ページに行き着く前に、2、3度挫折しそうになったのも事実である。

まいのその後が書かれた「渡りの一日」で描かれる、まいとショウコの気楽でありのままの友達付き合いの様子に、「良かったね、まいちゃん。良いお友達が見つかって。」と、声を掛けたい気持ちになった。

静かな感動をお求めの皆さんには、お勧めの作品です。
5.0 素晴らしい!!
話題作でありなんとなくいいかも、くらいの気持ちで読んでみました。
パラパラめくってみて字が大きいし児童文学?と最初は侮っていたのですが、読み始めてからそれがまったくの誤解であることに気付きました。
なんという美文、情景描写がまるで赤毛のアンのように鮮やか!
それでいてすごくスピリチュアル。
魂は永遠であることや、シンクロニシティ(偶然の一致)を理屈じゃなく感じている人にはツボだと思います。
最後、涙が溢れてとまらないってほどでもなかったけど、自然にひとすじ涙が流れていました。
同時収録のもう一つの短編もその後の「まい」が書かれていて、良かったです。
5.0 他人を認める事の出来る意志の強さ
皆さんもお書きになっている通り心温まるストーリーです。
感受性がちょっとだけ強い中学生のまいが
知恵をたくさん持っているおばあちゃんと暮らします。
一緒に暮らす事を通じて
まいは思春期の社会で上手に過ごせる知恵を学んでいきます。

いつの時代になっても
群れといじめは密接なつながりがあるのかもしれません。
群れになじめなかった人間は攻撃対象となり
群れの結束が強まっていく。
そういうのって人と人との間で生きて行かなければならない、
人間の本能なのかもしれません。

誰しもが、どんな異質な他人を認められるだけの強さを獲得すれば
いじめはなくなるんだろうと思います。
他人に対する恐怖も含めて。

おばあちゃんがゲンジさんを許容したように
まいもショウコを許容しました。

人に対して苦手意識があるだけで敵になっちゃいますものね。

面倒くさい事を書いてきましたが。
読み終わると
カントリー生活っていいなあって思います。
ワイルドストロベリージャムが食べたくなります。
5.0 心が疲れた時、大変癒される1冊です
学校での人間関係で大きく悩み傷ついた主人公・まいが、母親の薦めで母方の祖母の家に滞在し、生きる力を取り戻していくお話です。
表題作「西の魔女が死んだ」の他に、「渡りの一日」という超短編作が入っていますが、こちらも「まい」が登場。新たな友人、ショウコと2人を取り巻く人々との交流が描かれています。
どちらもストーリーの組み立ては大変シンプルですが、「まい」と同世代の10代〜20代の学生さんが読むと、その悩みに共感したり、生きる力、生きるヒントを与えられたり、得るものが大変多いと思います。

ただ、私自身はナチュラリストではありませんが、現代文明機器が全く出てこないおばあちゃんの家で洗濯、料理など、生き生きとお手伝いをしている「まい」の様子を読むと、自分自身がいかに「便利さ」に頼りきり、頭や体を使わなくなっていたかということに気づかされました。
短めの話であるだけでなく、文章自体が非常に簡易で、いわゆる文章の裏を流れる何か(心情とか)を汲み取るようなものではありませんが、心が疲れた時、負担になりませんし、ふと目にすることで癒される1冊であると思いました。

また余談ですが、表紙の絵を描かれた早川可寿乃氏が「あとがき」にあたる「解説」を書かれていて、この表紙の絵にどのような思いを込めて描いたかにも触れられていますので、興味がある方は併せて読んでみて下さい。
私は早川氏のこの小説に対する感想の部分に非常に共感を持てました(ただ、言うまでもありませんが、かなりネタばれですので、本文を読んだあとに読むほうがいいです。)

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