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プリンシプルのない日本 (新潮文庫)

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プリンシプルのない日本 (新潮文庫)の商品レビュー

5.0 骨太な人
 白洲次郎という人は、なかなか骨太で芯の通った人だったのでしょう。
 本人の言葉から伝わってくるのは、どちらかといえば下からの目線です。
 占領下でアメリカ絶対服従の空気の中で苦言を呈することのできた立派な
人だと思います。
4.0 読み終えると、やっぱ正しいこと言っているわと認めざるをえない
白州次郎について一冊だけ読むのであれば、北 康利著の「白洲次郎 占領を背負った男」
をお勧めする。彼の真骨頂は、GHQとの闘争部分に発揮されているが、その当たりの描写
はお勧めした本の方が分かりやすいような気がする。

他方、この本では彼自身の文章であることが特徴であるが、一番興味深いのは、河上徹太郎、
今日出美との三人での対談。対談といいながら、実は白州次郎の独演会と化している。カリ
スマ的なところがよくでている。それと戦後直後の政治、経済に対するぼやきがおもしろい。

さて、この本の読み方として、白州が好意的なもの、批判的なものに分けて読んで行くといいのではないだろうか。例えば、
白州が同情的なもの・・・理想的な社会主義にかぶれた学生、肉体労働者
白州が嫌いなもの・・・GHQに媚びへつらう日本人、補助金にたかる企業、自己目的の経済団体、真相を報道しないマスコミ、外交技術を特別視しながら自己保身的な外務省の外交官、自分で合法・違法の基準を決める検察
こう読んでいくと、彼が上流の生まれでありながら、その視線のいかに低いことが分かる。

戦後の評論は、正直退屈な部分もあったが、読み終えると、やっぱ正しいこと言っているわと思わざるをえない。
4.0 50年前の肉声
白洲次郎は、どっぷり日本につかった日本人でもなく、
日本に責任を持たない、単なる批評家や「知日派の外国人」でもありません。
人一倍日本の戦後政治にコミットしながらも、
日本を外から眺めるようなスタンスでものを考える、稀有な日本人です。

しかも、権力の中枢に近いところにいながら、
権力から距離を置き、カネを求めるわけでもありません。

そのような彼の半世紀前の生の声を聞くと、
国民性というものは人間の性格と同じで、
50年や100年で変わるものではないということがよくわかります。
彼の嘆きは現在にも当てはまるように思います。
英国に比べれば、たしかに日本にはプリンシプル、
すなわち原理原則を重視しない風土があります。

彼は、その生き方の格好良さが過大に取り上げられがちですが、
彼のじかに語ったものを読めば、彼が何を大切にし、
それに忠実にどのように行動したかが理解できます。
白洲次郎関係の本は他にもありますが、彼の生の声を知るにはこの本が一番です。

戦後日本の政治や憲法制定過程、経済の知識があると
いっそう興味深く読めますよ。
3.0 日本国憲法や政治・政治家に関する率直な議論
白洲次郎が文藝春秋などの雑誌にのせた文章をまとめた本である.日本国憲法の成立,戦前や米軍占領下の政治にかかわった著者が,政治や政治家などについて,きわめて率直に,あるときは弱点もさらして,書いている.憲法についてかんがえるときにも,参考になるだろう.

現在の雑誌にこのような文章をのせたなら,たちまちひどい攻撃の対象になってしまうのではないだろうか.プリンシプルの有無をいう以前に,そこに現代の問題を感じてしまう.率直に表現し,率直に読むことをまなびたい.
5.0 吉田茂を持ち上げて、経済界の”嵐を呼ぶ男”であ〜る?
様々な発表媒体をつなぎ合わせた、本人の発言記録。

吉田さんを抜きにしても、「縁の下の力持ち」の観察力、実行力、そして危機管理能力は、現在の「経済戦争=我がの国の生き残り」にも充分応用できる生き方だと思う。

彼が凄いところは、吉田茂と持ち回りをしっかり「武士道とGentleman」を使い分けながらも、「骨太=Principle」で生き抜いたことであろう。

Macatherの取り巻きの圧力に、真正面で立ち向かうのではなく、紳士として、それこそ「外交」を行ったことである。

今(2009年3月初旬)は、その吉田の孫ドン「潰し=小競り合い」の真っ最中である。だが、麻生太郎ドンは粛々と100年に一度の危機を乗り切る基礎体力を「ニッポン」に付けるために、実行するであろう。

小泉純一郎が壊して、麻生君は基礎を作る。

よい、役割分担ではないか?

横道にそれてしまったが、白洲氏の生=原典は、是非読むことをお薦めする。多くの評者は、あくまでも外からの眼であるから…。

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