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夏の庭―The Friends (新潮文庫)

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夏の庭―The Friends (新潮文庫)の解説

   ひとり暮らしの老人と子どもたちとの奇妙な交流を描いた中編小説。世界各国でも翻訳出版され、映画や舞台にもなった児童文学の名作である。アパートの大家のおばあさんと少女のふれあいをつづった『ポプラの秋』や、「てこじい」という異形の老人が印象的な『西日の町』など、死に直面した老人と子どもというモチーフは、著者が一貫して描きつづけているテーマである。子どもだけではなく、幅広い年齢層に支持されている本書は、その原点となる作品だ。

   小学6年の夏、ぼくと山下、河辺の3人は、人が死ぬ瞬間を見てみたいという好奇心から、町外れに住むおじいさんを見張ることにする。一方、観察されていると気づいたおじいさんは、憤慨しつつもやがて少年たちの来訪を楽しみに待つようになる。ぎこちなく触れあいながら、少年達の悩みとおじいさんの寂しさは解けあい、忘れられないひと夏の友情が生まれる。

   少年たちがおじいさんから学ぶのは、家の手入れの仕方や包丁の使い方、草花の名前、そして戦争の悲惨さである。物語の終盤、父親に将来の夢を聞かれ、小説家になりたいと答えるぼくは「忘れられないことを書きとめて、ほかの人にもわけてあげたらいい」と語る。少しだけ大人になった少年たちを、目を細めて見つめるおじいさんの姿が目に浮かんでくるようで、思わず目頭が熱くなる場面だ。本書は、他人への思いやりと、世代の異なる者同士が語り合い、記憶を語り継ぐことの大切さを説いているのである。(西山はな)

夏の庭―The Friends (新潮文庫)の商品レビュー

4.0 久々の青春を感じた本
友達にプレゼントされて読んだのですが、三人の少年と一人のおじいさんを中心としていく作品。
子供の頃って、こんなふうに感じてこんなふうに思ってたっけ・・。
子供のまだ純粋な気持ちの頃だからこそ、こんなふうに表現できるんだなっていう言葉もたくさん出てきて少年一人一人の感情や気持ちが綺麗にでててよかったです。
そして、おじいさん。子供たちと触れ合い続けてていくとともに最初のおじいさんから読み終わりのおじいさんはまったく別人といっていいほど人柄も雰囲気さえ変わっていく。
おじいさんの死から、少年たちは本当の死という意味を学び感じていく。
そして、最後には少年一人一人が成長した姿が見られる作品
3.0 何回読んでもまた読みたくなる
塾の先生に絶賛されて読んだけど、
当時中学一年の私には、全然良さがわかりませんでした。

久しぶりにこの夏また読んでみようと思って本棚に手を伸ばしてみたら…

やられました。
あっという間に引き込まれてしまいました。
最後の終わりの少年たちのセリフが大好きです。

読み終えた後のさっばり感がたまりません!
何度も読みたいです
4.0 読書感想文を書くには最適
妻が買っていた本をヒマつぶしに読み始めた。読みやすく、作品の長さもちょうどよく、ストーリーの展開も軽快で読者を引き込んでいく。

小学6年の少年3人が「死」に至るまでの観察について、こともあろうに近所の「おじいさん」で行うというとんでもない話なのだが、お互いけん制しあいながらもだんだんと「少年たち」と「おじいさん」が接触できていくまでの経過はおもしろく読ませる。
心のふれあいまでもが見えてきたある日、本当に「おじいさん」は死んでしまう。
そして少年達は「おじいさん」とのふれあいの中から心にも体にも大きな成長を見出す・・

核家族化している現在には「老人と暮らす」ということも少なくなったんだろうな、と思った。年の功(知恵・知識・経験)は子孫へ引き継ぐべきものの多くは失われていくんだろうな(これを「淘汰」とかたづけてしまっていいのだろうか?)とちょっと日本の将来も心配してしまった。

映画化もされた作品とのことです。(私は映画はほとんど詳しくないので知りませんでした)
5.0 匂いと色彩がつまっている
この本は私が中学生の時に読書感想文を書くために選んだ本である。

それ以来この本とは長い付き合いをしている。毎年終戦記念日が近づく頃にふと読みたくなる。
蒸し暑さ、入道雲、ぎらぎら照りつける太陽、祖母の墓の周りの青々と茂った森、残り少ない時間を全うせんと必死に鳴く蝉。死と生が共存する季節、それが夏。
夏の匂いを感じると、ふと少年時代に戻りたくなる。
そんな気持ちになった時は、暑いにも関わらず部屋を開けっ放し蚊取り線香をたきながらこの本を読む。
清い少年時代の夏に何度でも戻れる。
読むたびに去年とは感じ方の違う自分に気づく。
少年時代に戻りたくなって読むが、この本を最後まで読むと毎年少年時代からの卒業を余儀なくされる。
5.0 いい本です
夏休みに読むのに最適の本の一冊です。
人と人との出会いやふれあいが敬遠されがちな時代であればこそ、私だけではないたくさんの読者が人との接点に渇きを覚えているのだろうと思います。その渇きを癒してくれる本です。
この小説を読み終えたときに、ちょうど子供のころの夏休みが終わるときの「名残惜しいような、学校が懐かしいような」気持ちに通じる、何とも言えない気分になりました。きっとまた読みたくなります。

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