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シリーズ第二作。前作同様、ホームズ・パスティーシュを期待するとあてが外れる。 本書は20世紀初頭、革命前夜のロシアを舞台にしたエスピオナージュであり、冒険活劇である。チャーチル、ラスプーチン、レーニンやスターリンなど実在の人物が出てくる。 結局、ホームズ二世を主人公にしても、フリーマントル節なんですな。 ちょうど大エミルタージュ展を観たばかりだったので、重なる部分も多く、楽しめた。
ホームズの息子セバスチャンが活躍する、その後のホームズ物の一つ。 革命前夜のロシア、サンクトペテルブルグを舞台に、英露両国のスパイが暗躍する。 ロマノフ王朝ニコライ2世や王妃と英国のキングジョージ5世は姻戚関係にあり、「血の日曜日」事件など 帝政が揺るぎ始めたロシアには、英国も少なからぬ関心を寄せていた。 戦争の足音がしのび寄る往時の欧州の複雑な政治状況とあいまって、なかなか面白くストーリーが展開する。 セバスチャンとプリンセスとのロマンスも、物語に花を添えること大といえる。 ただ、複文が多かったり、直訳調だったり、文章にいかにも翻訳文らしい生硬さがあるのが読みづらいので 評価は3。 私としては、ローリー・キングの「ホームズの愛弟子」シリーズをおすすめしたい。
ホームズ物のパスティーシュ、セバスチャン・ホームズが活躍するシリーズ2作目。 今回は革命前夜のロシア帝国が舞台だが・・・。その舞台のスケールの大きさと、 変わらないストーリーの面白さ、もちろん作者らしい入り組んだ筋書き。 誰が敵か味方(一時のものでさえ)か分らない。 前作はホームズ物にしなければという力みがあったように思えたが、本作はセバスチャンの 活躍が活き活きと書かれている。 もちろん、ホームズとマイクロフト、そしてワトソンのことも。彼ら三人の関係がここまで ホームズが原因とは言いながら壊れやすいもので、それながらも三人が各々を必要としている ことをよく描けていると思う。 これはホームズ物として読むより、フリーマントルが描くスパイ物(エスピオナージュ)としして 読むべき作品だろう。もし本来のホームズ物として読むと評価を間違えると思う一作。 最後に衝撃を受けたこと。あの「ラスプーチン」のことを意味する当時の英国の暗号が、 「闇の力(ダーク・フォース)」であったこと。 ルーカスはこれを知っていたのか?