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使命と魂のリミットの商品レビュー 東野圭吾による「長編医学サスペンス」の傑作品がここに!
今年50歳になった東野圭吾は幅白い作風によって多くのファンを獲得している。東野圭吾による「医学サスペンス」というのは、私自身最初はピンとこなかった。しかしタイトルが心を揺さぶる。心臓血管外科の研修医である氷室夕紀が主人公=ヒロインだが、彼女の父親の口癖である「人間は生まれながらにして使命を与えられている」(105頁等)というのが本書を貫く主題だ。本書を「医学サスペンス」と書いたが、帝都大学病院で生じるさまざまな事件が1つの事件(いや復讐)に結実してゆくというシナリオであり、「使命」が鍵概念である以上、単なる医療のあり方のみを問うた作品では決してない。そうした意味でも本書は緊迫感に富み、私にはなかなかの好作品であった。医学の知識には全く縁遠いゆえ、医学や手術のまつわる専門用語を織り交ぜた内容がどの程度の正確なものであるのかはわからない。しかしそのこと自体は大した意味を有していないと私は思う。医者は人間であって神様ではないのであり、本書は基本的には帝都大学病院を舞台にしているとはいえ、やはり醍醐味はそこで繰り広げられる熱い「人間ドラマ」であると思うからだ。自分の父親の手術に全力を尽くしたのか否か、そのことを自分の目で確認すべくその執刀医(西園教授)のもとで研修生活を送る夕紀。最後の「運命」のオペに立ち会った彼女は心から確信し、こう告げる。「あたし、先生のような医者になりたいと思います。尊敬します」(376頁)と。最後は執刀医を自分の父親としても素直に受け容れる。本書の内容は詳述できないが、一気に読み通させる、決して後悔のない作品と断言できる。東野圭吾は大学で電気工学を学んだエンジニア。その知識が本書でも遺憾なく活用されている。彼にこうした作風の作品を書く能力があることを知っただけでも私には大きな衝撃があった。読了後、私はあらためて自分自答する。「自分の使命とは何であるのか」と。 心に残る作品
東野さんの作品が好きで白夜行、幻夜、天空の蜂…などたくさん楽しませてもらいましたが、 現在は薄くなった使命感
昔の日本人は使命感をもった人が社会の上部・下流あらゆる階層に職業に今より多く居たんだろうなぁ。前半は一気に読め、後半は最後まで犯人の意志を貫いてほしかったような気も… なんだか
火曜サスペンス劇場の書き下ろしシナリオのような作品 レベルの維持がすごい!
東野作品の中でベスト1だと思います。読み終わった後に、痛烈に考えさせられるものがありました。登場人物それぞれが(犯人でさえも)、それぞれ自分のなすべきことを自分の場所で懸命にやっている、その真摯さが胸を打ちます。「多分、こういう結末なんだろうなあ」というところから大きく外れはしない展開なのですが、それもまたよしです。(ちょっとした意外な展開はあったけれど…)東野さんは、『容疑者Xの献身』で直木賞をとらなくても、こちらで、充分、受賞できたと思います。レベルの維持がすごいですね。 本の最新売り上げランキング - トップ10
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