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観光の哀しみ

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観光の哀しみの商品レビュー

3.0 観光客になりきれるのは大人である!
 「観光は哀しい」と言う著者は、日常が充実しているのだろう。それほど充実していないとしても、少なくとも「日常にまみれている」とか「日常から逃避したい」というような状況ではないのだと思う。あるいは、他人に誘われて旅行をすることが多いようであったり、「紀行文が苦手」と書いていたりすることから察するに、「旅行」という活動そのものが、あまり著者にアピールしない分野なのだろう。
「観光客になりきれるというのは大人である」という説は、実に鋭いと思う。自分自身を振り返ってみても、若い頃は好んで放浪型の旅をしたが、そういう時というのは確かに「未知の自分を発見したい」とか「この旅が人生を変えるかも…」などの“青くさい”気持ちがあった。今はコテコテの観光地でも平気で行ける(どころか200%楽しめる)が、それは旅行に “自分探し”的な意味など、これっぽっちも求めていないからだろう。
3.0 「見立て」の勝負
文章は勢いがある。「脱衣場でも浴槽でも洗い場でも、一人女ばかりなので話し声はしない。『この人もあの人も、きっとこれから…』などと想像するとあまりにこっ恥ずかしくて、『ギャー!』と叫びだしそうになるのでした」(p.28)と温泉の哀しみを"説明"する文章には勢いがある。しかし、今日、Blog全盛時代にあって、ちょっと吹っ切れてしまっているような人ならば、このぐらいの文章はwebで披露してくれている。

 未婚、子ナシ、三十代以上の女性のことを示して「負け犬」と定義することも、なかなかだとは思うが、後が続くかどうか。結局、やっているのは「見立て」であって、得意分野の見立てが終わってしまった後、どうするのかが、勝負になると思う。この本でも面白かったのは前半だけだった。

3.0 そうだったのか。
観光、旅行に行った時の物悲しさ。あぁ、そうだったのね、と納得することしきり。
4.0 とにかく笑えます
 楽しいはずの旅行中に、なぜか感じる、ふとした「哀しみ」。誰もが感じたことのある奇妙な感覚を題材にした好エッセーです。ハワイ、テーマパーク、高原のペンション、社員旅行といった様々な素材が、作者の手によって見事に料理され、軽妙な読み物に仕上がっています。「言い得て妙」という言葉がぴったり。全編を通じて笑いが途切れることがありません。新鮮な視点と共に、特筆すべきは作者の文体です。シャープで少々毒があって、切れ味抜群!旅行好きにおすすめです。でも、「これがなんで哀しいの?」なんて言う人がいるかも...。

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