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国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて

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国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれての商品レビュー

4.0 ”外務省のラスプーチン”を窺い知る1冊
前半は田中真紀子・鈴木宗男・対ロシア外交など外務省の内幕、
後半は”作られた疑惑”国策捜査の取り調べ、拘置所の内情が詳細に語られている。

特捜部の取り調べや拘置所職員の対応は、抱いていたイメージと異なり非常に興味深いものであった。
本書全体から、著者の仕事に対するプライドや揺るぎない信念が感じられる。

インテリジェンス本『国家の謀略』もおすすめ。
4.0 スパイごっこも、過ぎるとこうなる 
次元が高いんだか、低いんだか分からない。

日露平和条約締結のためとかいうけど、やっていることは、日本の政治家が
ロシアの政治家に会える機会を作るため奔走していただけじゃないか。

ケインズ型公平分配路線からハイエクがた傾斜配分路線への転換といった
て、政治家の権力闘争で地元利益誘導型政治家におもねっていただけじゃ
ないか。

国債強調的愛国主義から排外主義的ナショナリズムへの転換といったって、
外務省内部の派閥間の争いにすぎない。

結局、個人的エゴのためだったり、自分を守ってくれなかった外務省に対す
る怨みを果たしたく、それをもったいぶった大げさな言葉で自己正当化して
いるだけでは。

結局のところ、スパイごっこ、陰謀ごっこが大好きで、それに酔っている人物
なんだろう。この人は。
3.0 読んだ後で何が出来るのか?
この本を読むと、外務省って何をしているのかとか、国対国の交渉や取り決め、駆け引きなどはこの様に行われるという事が、わかります。

それに加えて、田中真紀子と鈴木宗男の戦いの本当の背景、その戦いが終わった後の鈴木宗男がなぜあのような処遇にされてしまったのかが良くわかります。

世の中はいかに「国」というものに踊らされているのかという事をしみじみ実感して、何か絶望感とでもいいますか、本当に市民とは全く違う次元で世の中は動いているのだという事が実感されます。

ずっと前に読んだ「人間を幸福にしない、日本というシステム」を読んだ時以来、ずっと持ち続けている疑問というかあきらめなのですが、いったいこの国は誰が動かしているのでしょうか?
選挙で選ばれた議員たちが法律を作って動かしているから、やはり国民主権だというような幻想が根底から否定される事を実証しているような本です。

しかし、この佐藤さんは頭がいい。
自分が捕まって2年近く取り調べのために隔離されて、毎日苦しい取調べを受けているというのに、そのすべてを冷静に分析し、記録して、この様な本にするという精神力とセンス。今までにこんなタイプの作家はいなかったのではないでしょうか?

この作者の言っている事が、すべて正しいとは思わないほうが良いという考え方もあるかもしれないが、少なくとも官僚やマスコミの垂れ流す情報より確信に近く正しいのだと思う。

しかしこの本を読むと、あのマスコミの宗男バッシングは一体なんだったのだ…とマスコミにさえ絶望してしまいます。ワイドショーなら別ですが。いやもっと言うと、マスコミがワイドショー化している感じ。

戦争とかもこんな感じで勝手に始められて、犠牲になるのは一般市民、やらせた上の方はのほほんと高みの見物というようなことが、起こらないことを祈る。
3.0 国策捜査を「する側」の正体とは?
インテリジェンス人間論、自壊する帝国、から著作を遡及して読んでいる。
前2作が外交情報戦に関するものであったのに対して、本書は趣が異なりいわゆる真紀子vsムネオに端を発した外務省の一連の騒動の裏側と、「国策捜査」にハメられ著者が塀の内側に落ちるまでのいきさつと落ちてからの検事とのやり取りを描いている。
正直、あまり前2作と比較して個人的な興味は惹かれなかった。著者の展開する国策捜査としての一面は部分的に理解したが、では国策捜査を計画し指揮している「主体」は何であろうか?権力者も絶頂期に容赦なくその対象とされていることから考えて、政治的権力者の単なる実力行使とは考えづらい。そもそも政争の具にすること自体あまりに危険すぎることは当事者が理解しているはずであろう。世論がマスコミに踊らされてそれを渇望し主導している面はありそうだが、それだけともいえない。検察も一官僚組織に過ぎず、検察だけで行っているとは考えづらい。
「雲の上」から指示が出たり、ストップがかけられたりして国策捜査そのものは動いているようであるが、叩いてホコリの出ない聖人君主のような人間はそういないであろう。著者は時代の転換に沿って必然性が生じてくるように説明しているが、漠然としており納得しづらい。他の著書を読み進めて、その答えを自分なりに探してみたい気はした。
5.0 「国」という存在の不確かさ
現代に生まれた私たちは、生きることの大前提として「国」という存在を無意識のうちに認めがちです。
しかし、著者が国策捜査によって受けた仕打ちを知ることで、国といえども単なる「仕組み」の一つに過ぎず、
矛盾や不確かな要素を少なからず含有していることわかります。
また、事の中心部や裏からの眺めは、どうにもならない国民の大衆心理を浮き彫りにしていて、残念な気持ちにもさせられます。
佐藤優氏の謙虚な姿勢と、信念のある生き方に魅せられました。

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