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sold out に 加えて、この本のすごいところは巻末の500数件に及ぶ文献および、 事実関係のbibliographyだ。発言の根拠のデータがほぼ完璧に網羅されている。 何月何日付の私信とか… 松村映三さんとの会話とか。 それがすごいです。内容は重いものがありさらなる重しとして、 巻末リストであります。 村上の原著がこのように 広くよまれるきっかけとなったバーンバウム氏のこととか、重訳(キルシュネライト 氏の指摘)。翻訳は正確に意味を取れることが大前提で、その上に訳者の解釈 と訳者のセンスであると、つくづくおもう。 村上氏が今後英語で作品を発表するようになったらあらたな進展だと 解釈したい。それを和訳するとき、まさかと思いたいが、自らやったりして! なんだかわけがわからなくなってきた。いっさい未読の長編はいつ読もうか。
イカニモ村上春樹についての本らしいポップな標題がついていますが、村上春樹についてのマジメな作家論・作品論であり、しかも、超一級のソレであると思います。 著者は、春樹の翻訳者であると同時に一緒にビデオを買いに行くほどの親しい友人であり、また、春樹文学の良い読者(ファン)のひとりでもあります。 当該書籍「はじめに」の中で、著者は「私の主たる目的は、私が村上の長編や短編を読み、翻訳し、作品が書かれた経緯を知るなかで味わった興奮をみなさんと分かちあうことだ。」と記しています。 ジャズ喫茶のオヤジであった春樹が、神宮球場の外野席でビールを飲みつつ「僕にはたぶん小説が書ける。自分にはできる。その時期がきたのだ」と、天啓の如き思いを抱き、試合のあと文房具屋に行って万年筆と紙とを買い、店の仕事が終わったあと、毎日1時間か2時間、台所のテーブルに向かって、朝の3時か4時頃、ビールを飲みつつ書いた小説が幸運なことに79年度《群像新人賞》を取り、その後、作家として成長を遂げていく様子がよく記されています。 また、作家とともに作品もコノヨウに成長・発展していくものなのだということをよく教えてくれる著作でもあります。 村上春樹と春樹文学の総体を知るうえで、今得られる絶好の(そして「興奮」に満ちた)書籍であるように思います。