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天皇家の財布 (新潮新書)

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天皇家の財布 (新潮新書)の商品レビュー

3.0 天皇家の仕組み・宮内庁の考え方を、皇室経済を通して知ることが出来る本
普段知ることののない、天皇家の財布の中身を
情報公開制度により開示請求したデータを元に詳しく書いている。

天皇家の財布は4つ
 ・宮廷費−−−公的
 ・内廷費−−−私的(天皇家の6人)
 ・皇室費−−−私的(宮家)
 &宮内庁費

天皇家の仕組み・宮内庁の考え方を、皇室経済を通して知ることが出来る本
4.0 財布から見た生活の実態
この書を手にした時に思ったことは
「そういえば天皇家に関するニュースはワイドショーネタか政治ネタだけだよな」というものであった。
天皇家だって生きて行くにはお金が必要。戦前ならともかく、今のこのご時世では使いたいだけ使うなんて事は出来ないのは少し考えればすぐわかる。では、どんなお金の使い方をしているのだろうか。

著者は情報公開法を使って天皇家の財政の実態を知ろうとする。
しかし、情報公開法を使えばこんな事もわかるのかということと、こんな事を非公開にして何の意味があるのかということ、それぞれであった。
それにしても今まで如何に今の天皇家について何も知らなかったか。

宮廷費と内廷費の違い(これは古代国家の区分そのままで、これはこれで非常に興味深い)、天皇家と宮家の扱いの違い、などなど。
他にも皇居で食される食材の供給先や電気・水道代、皇室の財テク、職員の身分や給与など興味深い記述が多かった。ある部分では一般の家庭や事業所と変わらない側面もあり、親近感を持った。

財政的に見れば御用邸や内廷費の扱いに表れているように公的分野と私的分野の区切りは時として厳格であり、時として曖昧である。
とにかく、皇族というのは窮屈なものだと実感。
我々の生活と財布は密接に関連している。天皇家であっても財布からその生活の一端をかいま見ることが出来るのだなあとちょっと感心した。

4.0 「象徴」の生活
 本書は、元毎日新聞記者が、情報公開法に基づき入手した資料を中心にして、これまであまり論じられてこなかった、皇室経済について述べた本である。本書の記述は具体的で、トリビアになりそうな情報が満載である。
 本書を一読して感じられるのは、公の機関としての天皇制の台所事情に関する著者の厳しい視線と、私人としての皇室の人々への温かい視線である。前者に関しては、大赤字の上にいざというときに役に立たない宮内庁病院などが例示されているし、後者に関してはたとえば「御手元金」である内廷費すら自由に使えない天皇という指摘がある。
 また興味深いのは、皇室費用が公費である「宮廷費」と、御手元金である「内廷費」と、皇族の品位保持の資に充てるための「皇族費」に区分されてお�!��、しかもそれらの線引きが曖昧であることである。これは、1人の生身の人間を、生まれながらにそのまま「象徴」というよくわからない「公人」に仕立て上げてしまう、天皇制の問題性に起因する。さらに、現在「女帝」が認められていないことに起因する、親王と内親王の教育費の出所の差異などは、天皇制の女性差別的側面を露骨に示している。
 天皇制廃止というと「偏った」見方だと言われかねない雰囲気もあるが、本書を読むと、予算節約のためにも、皇室の人々の人権のためにも、廃止してもいいんじゃないかと思えてくる(無論、廃止するにしても、皇室の人々の雇用確保は必要である)。少なくとも、「聖域なき構造改革」を言うなら、この「聖域」に使われている無駄金の削減から取り組むべきでは?
5.0 著者独自の視点
情報公開により宮内庁もきっと渋々公開
したであろう宮内庁病院のくだりは著者
独自の視点で興味深かった。
4.0 おもしろい
 天皇制の是非についてを述べる際、経済的な側面(我々の血税をこんなことに使うな!など)からその非を語る人は多いが、では実際に我々の税金がどの程度使われるか?あるいはどのように使われるかを知っている人は多くはないと思う。

 本書には我々がこれまで知り得なかった天皇家の財布事情が分かりやすく明確に著されている。天皇家の旅行費はいくらか?などといった例から、宮中晩餐会や園遊会の費用は?といったものまで本書に記述されている天皇家の出費内訳は多岐にわたる。

 著者は天皇制の是非については特に論じてはいないが、この本から天皇制というものをもう一度考えてみるのもおもしろいかもしれない。

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