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ウェブ人間論 (新潮新書)

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ウェブ人間論 (新潮新書)の商品レビュー

3.0 ウェブ人間論とはつまり精神論のことなのだった!
06年に『ウェブ進化論』にて、西海岸を吹き上がる上昇気流のごときポジティブ
シンキングをひっさげ、ウェブ2.0のすばらしさを説いた梅田望夫。本書は同年に
芥川賞作家の平野啓一郎と交わした対談本だ。何でも平野は、読んでまもなく
雑誌「新潮」編集部に推薦したほどかの本に感銘を受けたらしく、それをきっか
けに企画されたのがこの対談だという。

なにやら悪しき対談の定番、「よいしょの応酬」になるのではという気配がして
冒頭から早くも不吉なのだが、案の定最初の方は平野が梅田の「お言葉」を
へいこらと聞き入るものになっている。しかしページを薦めるにつれ、それは実
は「仮の顔」だったことが発覚する。よく読めばこの人、現状の日本のインター
ネット社会に全然満足していないのである。なるほどなるほど、“味方のフリし
てニコニコ近寄って、相手を逃げれないようにしてからばんばん批判する作戦”
か。なかなかやるじゃねーか平野。

実名で活動している者として言われなき誹謗中傷をされた経験を持つ平野が
たつのは、「確かにインターネットによって我々の生活は便利になったし、今ま
でには考えられないような可能性が開けた。しかしそれでも、それを全面的に
は賛同できない」というポジションだ。それは、おそらくネットユーザーの大多数
が共有するであろう感情の“しこり”みたいなもんだ。しかしそれを梅田のポジ
ティブシンキングは「そんなものネット世界の微々たるもの!!」として受け流す。
自分に対する誹謗中傷も、あまりに数が多すぎるとそんなもの埋もれてしまい、
「膨大=ゼロ」と考えるようにすればよいと諭す。要は精神論だ。それに梅田氏
の“心のふるさと”は日本ではない。アメリカ西海岸なのである。批判的な事例
でもいつも「でもシリコンバレー」が決まり文句。
梅田さん、今は日本の話をしてるんですよ。

少々根暗な印象を与えるがこの平野さんという人は、よく梅田氏のポジティブ
シンキングに流されることなく、果敢にツッこんでいったと思う。彼の小説は未
だ未読だが、今度一冊読んでみたくもなった。
この本につけた三つ星はだから、梅田氏に対するものではない。
平野氏への評価だ。
5.0 激論だろうか。
ウェブは、人間にとって単なる道具である。
人間論という表題にすること自体に違和感がある。
そのため、議論も激論になっていない。

「ウェブ人間論」は可能か?
というような仮説をたて、反証を説いていくというような構図にすれば面白かったかもしれない。

題材を上手に料理する編集者の登場を待つ。
4.0 webの可能性と人間生活への影響
平野啓一郎氏がwebに対する疑問を梅田望夫氏に尋ねているという対談形式をまとめたものが本書なのであろうか。webの広がりというか可能性と人間生活への影響についての考察なんだろう。平野啓一郎氏の疑問もわかるような気がするし、梅田望夫氏の答えもわかるような気がする。

匿名時代のネットの付き合い方は、自分にとって不必要なものは避けるというものになるでしょうね。負の部分は目をつぶるということが必要なんでしょう。それが玉石混交なネットの社会をサバイバルする秘訣なのかな。また、自分自身とネットとどう関わりあうのかなんでしょうね。

著作権の話はなるほどだなと思いました。google等によって本の中身が閲覧できるようなサービスがもっと一般的になる。そのとき、本を購入するのかという問題になってくる。ロングテールの書籍に関しては一部でもいいから検索エンジンなどで中身を確認できるほうがいいと思う。ネットを使ってどうやって本を買ってもらうのかというプロモーションの手段としてもっと使えばいい。ネットvs本という対立概念ではなくて、ネットは販促手段であり、販売手段として使えばいいと思う。
5.0 底抜けな楽観主義の梅田と懐疑的な平野
今年最初の本は、昨年大ヒットしたウェブ進化論の著者と、日蝕や葬送の著者の対談。

1995年以降のウェブの進化と人間や社会の変容についての二人の対談をまとめたもの。

底抜けな楽観主義の梅田と、一歩引いて懐疑的な平野とうまく対比させた面白い対談だ。

世代的には一回り以上違う二人。現状や近未来のネット社会(だけでなく現実の世界も)を肯定的な眼で見る1960年生まれの梅田とちょっと違和感を覚えている1975年生まれの平野。

二人の中間の世代の私自身は、どちらかといえば平野に近い。

特に、「ネットに費やす時間が圧倒的に増えても、やっぱり考える時間は考える時間で必要だ」という平野の考えには賛同する。

面白い対談だ。特に、自分がネットで過ごす時間がどのようなアウトプットに結び付けられているのか、反省させられた。

もっと考える時間を作ろう。
2.0 ミスマッチがミスマッチのまま。。。
ウェブ進化論を部外者に説明したが、対話にならずにぐだぐたになって
しまった、という内容。残念ながら。

梅田氏がWEBの未来について説明するのを、梅田氏の視点を消化しきれな
い平野氏が自分の世界で考えて人間とはみたいな話をし、それをまた梅
田氏が消化しきれない、という印象。

対話ならば、違うものがぶつかることから新しい価値を生み出してほし
かったが、お互いの違いはわかったというだけで終わってしまった感じ
です。

たとえば匿名性。

平野氏は「アイデンティティの統一は身体の同一性までつきつめるべ
きか?」と匿名ということの本質までさかのぼろうとするのに対し、

梅田氏は「匿名じゃあリアル社会に与える影響が限られてしまう、リ
アルな成果を追求しないのはもったいない」ときわめて現実的な考え
を提示する。

文脈から期待される話の流れからすると平野氏の発言のポイントがず
れている気がするが、そのずれを楽しめずに一般論に収束してしまう。

ファシリテーターいれたら違ったかも。期待していただけに残念です。

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