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ウェブ人間論 (新潮新書)

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ウェブ人間論 (新潮新書)の商品レビュー

2.0 ミスマッチがミスマッチのまま。。。
ウェブ進化論を部外者に説明したが、対話にならずにぐだぐたになって
しまった、という内容。残念ながら。

梅田氏がWEBの未来について説明するのを、梅田氏の視点を消化しきれな
い平野氏が自分の世界で考えて人間とはみたいな話をし、それをまた梅
田氏が消化しきれない、という印象。

対話ならば、違うものがぶつかることから新しい価値を生み出してほし
かったが、お互いの違いはわかったというだけで終わってしまった感じ
です。

たとえば匿名性。

平野氏は「アイデンティティの統一は身体の同一性までつきつめるべ
きか?」と匿名ということの本質までさかのぼろうとするのに対し、

梅田氏は「匿名じゃあリアル社会に与える影響が限られてしまう、リ
アルな成果を追求しないのはもったいない」ときわめて現実的な考え
を提示する。

文脈から期待される話の流れからすると平野氏の発言のポイントがず
れている気がするが、そのずれを楽しめずに一般論に収束してしまう。

ファシリテーターいれたら違ったかも。期待していただけに残念です。
2.0 はじめにから
この対談は非常に濃密で、有意義な内容であった、それは多くの方に共有する必要と価値がある、といった趣旨で本書はつくられている。
また先に掲載された「新潮」においても非常に好評であったと。個人的にも、楽しみな対談ではあったので、期待しながら読み進めた。

しかし読後感じたのは、著者が語るような有意義な内容であったのか?
という疑問符だった。

何より、ガッカリしてしまったのは梅田氏の語っている内容だ。
氏の本や、ブログを比較的まめにチェックしている自分には、まったく物足りない。
長時間の対談ではあったようだが、とても全力で思いのたけを語っているようには思えない。非常に浅い段階でキレイにまとめてしまった印象だ。
ウェブの未来も感じられなかったし、他の文章と比較しても思いきりやエネルギーにかけている。
ライトユーザーには難解であるし、ネットに精通した人にとっては、かなり物足りない物に思えてしまう。

テーマは非常に興味深いものがあったので、対談形式などではなく、全力でテーマに対する意見を各々に語っていただいた方が、よほど有意義な内容となったのではないだろうか、と感じずにはいられない。
4.0 両者の衝突が、「問題」の在り処を示してくれる
本書で一番印象に残り、また、今後も生きていく中で時々考えていくことになるだろう、と思ったのは、ウェブを現実と連続したものとしてみる(平野)か、現実とは別の何かとしてみる(梅田)かという問題だ。安息の地として、現実からエスケープする場所であってもいいと梅田は言っているが、平野は責任主体として連続性がないとまずいのではないかと考えており、明白に対立している。これは、たんなるパズル的問題ではなく、生き方の問題として自分に関わってくるから重要だ。

各種メッセンジャーなどで多くのハンドルネームを持つ人もいると思う。仮にその一つの名前の下で、ウェブ上で何らかの軽微な悪行(不快な相手に対する暴言やkickoutなど)を働いた場合、それは、責任主体として現実に関わってこないことを意味するわけだが、さあ、それを行った(責任を問われない)自分とはいったい何者なのだろう?そのとき自分は何をしているのだろう。

本書が、読み物として特別面白い部類には入らないとは思うが、上記の問題を先鋭化した形で意識させてくれた点で価値がある本であった。それに陰ながら寄与していたのは、両者の対談が(よくある単なる和やかな対談集とちがい)、時として緊張をはらみつつ進んでいるという事実である(衝突あるところに問題はあるものだから)。多くの人が大事な問題に気づく契機となる本といえるのではないだろうか。
3.0 ネット世界での生き方の紹介
本書は、ネットが進化し、世界の人に急激に浸透した事により、ライフスタイルとして何がどう変わるのか、をネット世界で縦横無尽に生きている梅田氏と、彼に比べれば一般人に近い平野氏との対談形式で紡ぎ出していくという内容になっています。

この本に書かれている事は、現代の若者なら、「今さら解説をしなくてもわかっている」と言うでしょう。その意味に於いては、本書を読むべきは、「このようなムーブメントが、本人の価値観に関係なく、津波のように襲ってきている」と言う事を、認めない(認めたくない)大人たちであろうと感じました。

ネットというツールが、ツールで終わらずに、生き方や社会までもを変革しつつある事を、ここまでビビッドに理解させる対談というのはあまり無いように思いました。
4.0 現在および近未来を理解する
 「ウェブ進化論」の梅田望夫氏と、芥川賞作家平野啓一郎氏という、や
や意外な組み合わせの対談もの。内容は、ウェブの変化とその可能性につ
いて、異なる立場から論じ合うもの。テーマは多岐にわたっている。

 おそらくは文系と理系という立場から、ウェブについて考えるという企
画意図があったのかもと思うが、意見に極端な差がないので、ウェブの権
威である梅田氏の見解がやや印象に残りやすくなっているように思う。ま
た平野氏である必然性は弱いように思う。

 対談という形式は、事柄についてさまざまな角度からの議論がなされる
ので、非常に理解がしやすく、バランスのとれた認識を持てる。現在およ
び近未来を理解するための良書であろうと思う。

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