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日本辺境論 (新潮新書)

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日本辺境論 (新潮新書)の商品レビュー

4.0 ウチダ先生の血液型占いカウントダウン
ウチダ先生はときおり妄言を吐く。
ブログには突っ込みどころ満載の、意図不明な妄言が投稿されることがある。

『日本辺境論』、まさしくウチダ先生による妄想のたまものであります。
とにかく自説にあうように資料を引っ張ってきて、ウチダ流解釈を施す。
何も考えずに読むのならばウチダの巧み(?)な展開にすっかり虜となってしまう。
さながら教祖ですね!
宗教法人でも作ったらどうでしょうかと言いたくなりますが、実際はそこまでカリスマ性はないからめざましテレビの『今日の占いカウントダウン』ぐらいのもんでしょう。

ていうかこの本は信憑性なんかどうでも良いのです。
『日本辺境論』の楽しみ方は、血液型占いを見て「ああ〜あるある!俺ってそういう面がある」と言うのと同じです。
ウチダ先生はいかにも何事へも適用できそうなもっともな事を書いて、「ほら、日本人ってこうでしょ」と言っているのですから。
4.0 とことん辺境人として生き抜くために、学ぶ力を取り戻そう
「日本の国民的アイデンティティの中心は、(中略)「状況を変動させる主体的な働きかけはつねに外から到来し、私たちはつねにその受動者である」とする自己認識の仕方そのもののうちにある」

このようなメンタリティが成立した理由を、内田先生は日本が「辺境」にあることに求めます。何に対してかと言うと「中華」に対して。

「はるか遠方に「世界の中心」を擬して、その辺境として自らを位置づけることによって、コスモロジカルな心理的安定をまずは確保し、その一方で、その劣位を逆手にとって、自己都合で好き勝手なことをやる。」

「学ぶべき見本が外部にあり、それと比べて相対的に劣位にあるわが国の諸制度を改善しなければならない。そういう語法でしか、右翼も左翼も中道も知識人も非知識人も語ることができない。そして、そういう語法でしか語ることができないということに気づいていない。」

内田先生は、この欠点を何とかしようというのではなく、「こうなったらとことん辺境で行こうではないか」と提案します。

辺境人として千五百年間生き延びてきた日本人の生きる知恵は「学ぶ力」でした。学ぶ力とは、「これを勉強するとこんないいことがある」という約束された報酬のために学ぶのではなく、学ぶことの意味や実用性についてまだ知らない状態で、それにも関わらず、これを学ぶことがいずれ生き延びる上で死活的に重要な役割を果たすことがあるだろうと先験的に確信する力です。その学ぶ力が劣化してきたと著者は指摘します。辺境人として生きてきた日本人の唯一の強みが失われつつある・・・・・。

この本は、とことん辺境人として生き抜くために、学ぶ力を取り戻そうというメッセージを発しています。
2.0 本当か?と問いたい
著者は本書の冒頭で「批判に耳を貸す気はない」と書いていますが、それでも、これだけ多く読まれている本なので「本当か?」と問いたい。

日本人を「受動的態度」→「指南力不足」→「大きな世界を語れない」と論じていますが、最初は「受動的態度」からスタートしても、途中で世界に追いつき、現在は「世界をリードしている日本発」が沢山あります。産業界に目をやれば自動車のトヨタ、自転車のシマノ、等がまさにその代表例です。

日本が国際舞台で大きな世界を語っていない・・・ことは事実ですが、それは、現在の日本人政治家の質の問題で、普遍的な問題ではなく、日本人を論ずるのであれば、政治的側面に限定せず、産業、文化、スポーツなどについても、粗くても良いので考察すべきです。

地域としての辺境性から日本人の特色を論ずるのであれば、同じような辺境国(例えば韓国)を見て、日本人と同じような民族特性が数多く共通して見られるのか?についても疑問です。

議論を喚起する本としては有用ですが、著者の主張には同意できない点が多いです。
3.0 「学ぶ」力
「学ぶ」力こそは日本の最大の国力であった。
「学ぶ」力を失った日本人には未来が無い。
危機感を込めた日本人論。水戸黄門も登場。
4.0 アナログ的にも理解する必要がありそう
日本人=辺境人と定義しその根拠を述べてゆく内容です、
なる程なぁ、そうだよなぁ・・と同意することができる文脈も多いのですが、
抽象的で意味が分からないな・と思う箇所もありました。
ただ、日本人が世界から叩かれる際に材料にされる、特殊性
についてはよく分かるよう説明してくれているように思いました。
あと、この手の論に対しては批判が多いですが、自国のプライドを
損なわれた気になる人が多いのですかね。
的を得ている箇所は多いと思ったんですがね。こういうの書くのは
大変だし、筆者も述べてますが余り得することはないのかもしれませんね。
中国・韓国の「快挙」を報じるニュースが多く、
日本人として何か不安な見通しを感じる昨今ですが、
そういう日々において、日本人とは何者かを再確認するということで、
この本を読んで良かったと思っています。

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