隠れたランク別曲集
難易度:中級~上級クラシックギタリストにとって最も有名な楽譜を挙げるなら、おそらくドレミ楽譜「ギター名曲選グレードABC」でしょう。しかしもうひとシリーズ似たようなレベル別楽譜集があるのです。それが全音楽譜出版の本書です。本シリーズはⅠとⅡの2冊に分かれており、一見規模は上記の三分冊のドレミ楽譜より劣ると思いがちですが、個人的にはこちらのシリーズの方が好みです。
理由は、2分冊とは言え合計100曲を1ページから実に忠実に難易度順に配列されています。個人的な難易度の受け取り方の違いはあるでしょうが、概ね同意できると思います。例えば、ドレミのグレードBを例に挙げても、中身はBでくくっていてもランダムな配列(敢えて言うなら時代毎の配列)なため、同じBでもルネサンス期のリュート曲~タルレガの超絶技巧アラール練習曲まで一口にBと言っても雲泥の難易度です。
ですから、2分冊とは言えこのような配列順の楽譜は中々良いと思います。また、それ程大差は無いのですが、運指番号(特に左手)に関してはこちらの方が洗練されていると思います。入り江のざわめきやアンダルーサ等はこちらの方が細かく記されているので弾きやすいです。
また、表紙や全体的な雰囲気もこちらの方がカジュアル的で抵抗感も無い気がします。これに関しては超個人的感覚なのですが。。。表紙のサラサラ感などは、頬擦りしたくなりそうです(嘘です)。
後は、シリーズⅡの最後ページともなると、難曲が多く現れる訳ですが、それでも「入り江」「グランソロ」「悲しみのショーロ」「アンダルーサ」等に留まっています。敢えてドレミ楽譜のグレードABCで例えるなら、グレードCの簡単な部類になると思います。実際悲しみのショーロはドレミ楽譜ではグレードBですし、確かにバリオスの運指はあり得ない程の指の開きを要求する場合もあるのでこちらの配列も正しいと思います。
敷居が高く挫折しそうなイメージがある「グレードABC」よりは、すんなりとっかっかれるイメージがあります。
知名度は圧倒的にグレードABCシリーズでしょうが。
後、何気に「はちすずめ」が選曲されているのがポイント高いです。
村治香織がCMでこの曲を弾いているのに感動して、今のギターが趣味になったとも言えなくも無いですし。。