しつけ本よりはるかに有意義な一冊
「ペットとしての犬」に焦点が当てられる「しつけ」について書かれた本ではなく「動物としての犬」に焦点が当てられている一冊。
その習性などが詳しく記載されており、行動学を知りたい人には必携の書となると思う。
また、犬の習性を調べるために狼の研究をする研究者もいるが、本書ではペットとしてではないにしろ、犬の研究のために犬を用いてる点も高評価されるべき点。行動・心理系の書物は数冊目を通したが、もっとも犬のことを客観的に記した一冊であると思う。
ただ、あくまで動物としての犬に焦点を当てているため、ペットとしての犬、作業動物としての犬、に関する情報を欲しい人には不十分な内容とも言える。
エルクハウンドを用いた研究であるなら、もう少し踏み込んだ内容も記載できるのではないかと思うが…。
その点を考慮して星は一つ減らした。
和犬の飼い主にも◎です。
「ペットとしての犬」でなく「動物としての犬」について書いてある貴重な本。
街なかで飼う以上、まともな犬の暮らしをさせてはやれないのが現実ですが、それでも少しでも犬本来の暮らしをさせてやりたい、と思う私にはとても勉強になりました。著者は欧州人ですから、ここで言う「犬」は当然「洋犬」のことです。
我が家では先代は柴犬を、今はコーギーを飼っていますが、和犬と洋犬では性格や行動にかなりの違いがあります。もちろん個体差があるとは思いますが、柴犬のきょうだい犬、コーギーのきょうだい犬の飼い主の話を聞いても、共通する部分が多いのです。
しかし和犬を飼っている人にも、この本は参考になると思います。和犬の方が野性を残しているから、むしろ洋犬よりも和犬に当てはまる記述が多いようです。
使役犬についての記述がないのが個人的には残念。