本当は5つ星。だけれど…
てんかん、癌。そして別れ。
この思い出を書くために費やす意志の強さに敬服する。
命が命でなくなっていくとき、
グレイがほかの何かに変貌していくとき、
伊勢さんたち一家は張り裂ける思いを味わったはすだ。
哀しくて、悲しくて、そしてつらい。
もの言わぬグレイが漏らす悲鳴で心までつぶれていく。そんな毎日が連続する中、ほんの一瞬グレイがグレイでいる。
その一瞬を、一瞬の輝きを捉える筆は痛ましい。
死に臨むグレイを抱きしめる伊勢さんの胸に去来する思いは
すべての犬を買おうとするものの叫びでもある。
第一作でつぶやいた言葉、
『グレイは待ってやいやしない。…待っていたのは私らしい』
だったかな、(うろ覚えですみません)
その言葉の意味が本作にある。
犬と暮らした日々を思う。
ハスキー犬・グレイとの最後の日々。伊勢さんのグレイに対する目は限りなくやさしくて、それは本の中の絵を見てもわかります。「おまえは犬で私は絵描き。お前の死をけして目をそらさないで見とどけよう」――帯にも書かれているこの言葉が、心にじんわりときます。
その後、伊勢さんがチェロコンサートに参加するくだりも好きです(このあたりは、子どもが主人公の絵本にもなってますね)。それもすべて終わったあと。
いちばん最後のページで、涙が出ました。
ずっと気になっていたグレイのその後・・・
「グレイがまっているから」「気分はおすわりの日」はだいぶ前に
読んでいたのですが、久しぶりに本棚を整理していてこの2冊の
続きが気になりました。
このシリーズを読んだのは、鉛筆画のグレイ一色のあたたかな絵に
惹かれ、手に取ったのがきっかけでした。
丁度、1年半一緒に過ごしたシベリアン・ハスキーの初代Joeを亡くした
頃で落ち込んでたときだったので、泣きながら読んだものです。その後、知人の世話で新しい家族として、ひめを迎え、2代目Joeが増え
その子供のらもすが生まれ、我が家のハスキーは3頭になりました。
3年前、ひめが突然亡くなり、只今、13歳8ヶ月の2代目Joeの介護中
ということもあり涙なしでは読めません。
無題
グレイはもう空の上に行ってしまったのだけど、著者の側にはずっとグレイがいるみたい。
グレイ三部作の三作目。
グレイはグレイであって、でももうグレイではなくなってしまっているみたいで。
末期のグレイを淡々と、でも著者らしく見守った日々は、対に最後を迎えます。
大型犬の看病は、経験の無い者にとっては、想像を絶するものなのに。それでも毎日を、出来事を淡々と綴る著者。
読んでいる時ではなく、私は読み終わってから涙が止まらなかった。
犬と暮らすこと
私の家にはちょうどグレイと同じくらいに生まれた
雄のシベリアンハスキーがいます。
幸いなことに今も元気にしていますが、
見た目とは裏腹にあまり丈夫ではないようで
しょっちゅう獣医さんのお世話になっています。
人懐っこくて淋しがりの甘えん坊、
グレイの仕種ひとつひとつがウチのコと重なって
たまりませんでした。はじめ私は犬を飼うことを反対しました。
いつか必ずやってくるお別れが恐かったのです。
「その時」はまだやってきていませんが
それまでの時間を大切に過ごしたいと思いました。
しばらく再読はできそうにありませんが
いつも目の端に捕らえられる場所に置いておきたいです。