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英語学習7つの誤解 (生活人新書)

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英語学習7つの誤解 (生活人新書)の商品レビュー

4.0 英語上達に「王道」なし
おそらく、本書のメインターゲットは、中学・高校と英語を学んだのに英語を使う自信のない人と、小学生の子供をもつ親御さんでしょう。
巷には、さまざまな「魔法の英語上達法」があふれています。典型的なのは、小学生を対象とした「遊びながら学ぶ(本を使わない)英語教室」と、社会人を対象とした「聞き流すだけで上達する(日本語の説明一切なし)CD等の教材」があげられます。

2つの共通点は、「英語学習に文法は百害あって一利なし」という考え方です。著者は英語だけに限らず、外国語を学ぶためには「その規則=文法」を学ぶのは必須という「あたりまえのこと」をキチッと説明しています。
その他の6つの「俗説」も如何に根拠のないことか、述べられています。

興味深いのは、第13話の「達人たちの英語学習法に学ぶ」。
Q1:決定的だと思われる英語学習法(ひとつ)。
Q2:英語学習者に勧めたい学習法(ひとつ)。
Q3:英語学習者への助言(ひとつ)。
答がバラバラなのですね。強いて共通点をあげると「継続は力なり」「好きなものこそ上手になれ」「急がばまわれ=何事も基礎が肝心」でしょうか。

私(高校3年までは英語は得意、社会人なって錆びついてしまった)の「この四月に中学1年生になる人」への回答は
A1:まずは発音とアクセント(発音記号は必須)、次にスペリング(筆記体を復活すべし)。
A2:学校の授業と予習・復習はあたりまえ(ここで文法、読解力を学ぶ)
   発音とアクセントはNHKの英会話を可能な限り聞いて復唱すること。
A3:目標(例えば中学○年中に英検○級に合格すること)を持つこと。

「錆落とし」は「社会人相手の英会話教材(日本語の説明は必須)を繰り返し聞き、復唱することでしょうか。
1.0 英語の学習についての誤解をたたく本
ネイティブが母語を習得するのは生き続ける必要のためだけど、セカンドランゲージの人はそんな環境にないでしょう?だから母語を習得するのと同じように外国語を浴び続ければなんて方法じゃだめなのよ。文法を勉強することが大切なんだよな。

ということを言いたい本なのだなという印象です。文法かそうではなく会話を浴び続けるか、どちらか片方がかならず正しいといえるのか?現在の学会での説によるとということで説明できてしまえたとしてもそれが正しいかどうかは、後に変わる可能性だってあるわけだし。いずれにせよ、自分の出張の十分な論拠が提示できていないのではないかという気もしました。

一般的な方法論を論じ、幼児教育の是非を論じることよりも、もっと身近な方法論の是非について論じてほしかったなとおもいます。辞典、語法辞典などの使い方を具体例をあげて書いてくれたり、英語のヒアリングの上達の感覚を段階を追って書いてくれたりしたほうがありがたかったかもと思います。鶏が先か、卵が先かなどということはいくら論じても結論はでないような気がします。
5.0 帯は攻撃的だが中身はまっとう
帯には「あなたのやり方ではうまくならない!」とあり、英語学習法の俗説をめった切りにしそうな毒舌系の勢いを感じさせるが、実際の内容は必ずしも攻撃的なわけではなかった。

例えば「7つの誤解」のうちの1つ、早期英語教育については「やめろ」の一本やりなわけではなく、メリット(もしくはメリットの可能性)についても書いている(とはいってもデメリットが多い、というのが趣旨ではあるが)。本書の主張は、これらの「誤解」は誤った前提から論じられていたり、根拠がそもそも無かったりしているので、鵜呑みにして振り回されるなよ、というあたりにあると思われる。

一方、「誤解」の7つ目で「万人に通用する英語学習法は無い」と言っているくらいで、具体的な英語学習法の話としては達人たちの例が挙がっている程度。結局大事なこととして著者が第一に挙げているのが「動機づけ」。短期間で英語を身につける楽な方法は無いので、一番大事なのは長期間続けても途中でめげないだけの動機を持っていることである、という主張である。そんなことかよ、と思う向きもあるかもしれないが、個人的には常日頃感じていたことだったので合点がいった。

『英語ベストセラー本の研究』のあとがきの中で、英語教育の研究者が巷の英語学習法を批判しているだけの非建設的な本の1つとしてリストアップされており、最初はそういう本なのかと思って読み始めたが、読後の印象はそうではなかった。強いて言えば、帯だけ見るとそういう印象かもしれない。
4.0 母語の獲得と外国語の学習は別もの

 NHKラジオ講座『英会話レッツスピーク』(2005年度)のテキストに連載されていた「英語学習7つの誤解」の内容を元に、単行本として再構成されたもの。主な対象読者は、怪しげな英語学習法情報に振り回されがちな英語学習者や、幼い子供に早期英語教育を受けさせるべきか迷っている若い親御さんたち。一般向けに平易に書かれた軽い本で、文字もやや大きめでスイスイ読める。英語学習において何に気をつけるべきかについてまで具体的に書かれているので、英語学習者は必読だと思う。

 次から次へと登場する「究極のダイエット法」よろしく、マユツバものの「究極の英語学習法」情報も巷に溢れている。ダイエットは試してみることそのものが楽しいのかもしれないが、英語学習もそれと同じでいいのだろうか? 著者は、そのような事態の存続に寄与しているであろう、外国語学習に関する素人の誤解を解くことを目論んだようだ。

 著者の言う「7つの誤解」とは、
英語学習に英文法は不要である
英語学習は早く始めるほどよい
留学すれば英語は確実に身につく
英語学習は母語を身につけるのと同じ手順で進めるのが効果的である
英語はネイティブから習うのが効果的である
英語は外国語の中でもとくに習得しやすい言語である
英語学習には理想的な、万人に通用する科学的方法がある
 の7つ。著者の主張のほとんどは「母語の獲得と外国語の学習は別もの」という1点さえ抑えておけば当然と思われることばかり。

 単におかしな現状や素人の誤解を嘆くだけでなく、どのように英語学習を進めるべきかについてまで踏み込んで書かれているのも本書の特徴。面白いのは、英語の達人として紹介されている13人のアンケートへの回答を読むと、それぞれが自己の英語学習において最も重要だったと見なしている事柄がてんでバラバラであること。英語学習のキモは、自分に適した方法を自分自身で見つけられるか否かにかかっていると見た。

5.0 やっと出た研究者の意見
今まで、言語習得研究の専門家の間では、全く相手にしていなかった
巷にあふれている、外国語、特に英語学習に関する諸説の間違いを
はっきり明確に批判している本です。

日本には、素人考えで金儲け主義からの発想の英語学習法の諸説が
驚くほど多くあります。専門家からしたら、ありえなさすぎて、
批判するにも値しないものばかり。でも、そうした専門家の態度が、
諸説は間違っていないと専門家以外の人に思わせてしまっていたのも事実。
ついには小学生からの英語教育の義務化まで始まろうとしています。

この状況を憂いた言語習得研究の専門家が、巷の諸説の間違いを、
研究者たちが今まで明らかにした研究成果を根拠として挙げて
批判したのが本書。「英語学習に興味がある」人だけでなく、
「英語を話せる子供にしたい」と思っている親こそ読むべき本だと思います。
巷の諸説はすべて幻想なんだと思えることと思います。

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