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マルドゥック・スクランブル―The Third Exhaust 排気 (ハヤカワ文庫JA)

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マルドゥック・スクランブル―The Third Exhaust 排気 (ハヤカワ文庫JA)の商品レビュー

4.0 秀逸なカジノシーン
港湾型重工業都市マルドゥック市においてディーラーで
カジノの経営者シェルによって,少女娼婦ハロットが
消される・・・瀕死の彼女を救ったの事故屋のウフコックと
ドクターであった。彼女を助けるのに発動されたのは
超法規化学措置マルドゥック・スクランブル99。助かったバロットは
事故屋達と共にシェルの犯罪を追っていく・・・

久々に読むSF作品であった。独特の世界観に入って
いけるかどうか,個人の好みが分かれると思うが,
受け入れたら読み手をグイグイ引っ張ってくれる作品である。
特に色々なところで評価されている2巻目から3巻の
中盤にまたがるカジノの場面は秀逸である。特にルーレット
からブラックジャックまでのシーンは今まで読んだカジノシーン
の中でもピカイチの臨場感を持って読者を引きつけてくれる。
ただし,そのカジノシーンの盛り上がりに対して結末が
あまりにもあっけないというか,素っ気ない点が非常に残念であった。
でも,今年刊行された続編も是非読んでみたくなった面白さであった。
3.0 反吐を吐くだけあってやっぱりカジノシーンは良い
最終巻。やはり今作も見所はカジノですね。新キャラも登場して、ますます魅力が上がり、読み進めるのを止められませんでした。('-,_ω-`)プッ

その他は割とどうでもいいですかね。
僕がSFを読み慣れていないためか、ラストのバロットとボイルドの戦闘シーンはうまく想像できませんでした。何と言うか想像がうまくいかないから、きっと緊迫して行われているであろう戦闘の緊迫感が汲み取れない。ま、ここら辺は要努力ってことですね。('-,_ω-`)プッ

SF物って事で苦手意識アリアリで読み始めたわけですけど、まぁ割とすんなり読めた部類に入る作品でした。
ただ、この最終巻に関しては少し不満が残ると言うか。ラストまで来るのにあれほど盛り上げたのにも関わらず、ちょっと終わり方が淡白すぎやしませんかね?そこら辺がちょっと目につきました。

カジノのシーンに限ってはもう言うことないんですけど、ラストが個人的にアレな出来だったので☆三つとさせていただきます。
逆に前半はグダグダでもラストが素晴らしい出来だったら必然的に評価は上がります。

まぁ、色々言っても普通に楽しめる作品なのでオススメはできるかと思いますよ、ええ。('-,_ω-`)プッ
3.0 社会背景が分からない3巻
この世界の法律や、行政のことが、どうにも分からない3巻です。

少女殺しはやけに重罪(現実世界並に)として取り扱われ、法廷では真剣な攻防が行われる一方、「事件担当官」がしでかす大量破壊・大量殺人・それらの教唆は一切不問に付され、何が罪で、何が正当行為なのか、ついに判断できませんでした。
法務局所属のハンプティ・ダンプティに銃撃しておいて、まったく罪に問われない彼らが、ああまで法廷闘争を恐れて立ち回るのは、何故なのでしょう。

また、禁断の科学技術を独占している割には、そうした対抗措置を持ち得ない現実の悪人のように行政に怯える様が滑稽です。1巻のときに感じた「SFとしての不完全性」を、この3巻でも、特に背景社会への溶け込めなさに感じ、わざと目を瞑って単純なアクション物として楽しむのが精一杯でした。2巻のエンターテイメント性が光るだけに、残念です。

4.0 カジノがすげえ
2巻の終りに引き続いてブラックジャックの勝負から始まります。この作品、カジノに多くのページが費やされてます。この作品の趣旨を考えるとこれだけ費やす必要があるのかと思わなくもないのですが、これが凄くおもしろい。その後に続くボイルドとの決闘が見劣りしてしまうほど・・・。アニメ化されるそうですね。楽しみだー!
5.0 トリロジーの完結巻
 第24回日本SF大賞を受賞した『マルドゥック・スクランブル』のラスト、3巻。トリロジーも終わってしまうか、と思ったらやや名残惜しいものはあるが。長さを感じさせない。それほど重くないのがやはりいただけるか、あとはキャラクターとストーリーの構築。

 カジノでの本当の目的を実行するために。最後はブラックジャック。相手はウフコックすら様子が読めない、最強のディーラー。殆ど心理戦。技術と言うよりは気持ち。そしてボイルドと決着をつけるために、再びバロットは銃を握る。

 ライトノベルらしいのかそんなに重くはないし、新キャラ旧キャラ含めキャラクターが相変わらず生き生きしている。アシュレイはようやくと言って出てきたようなタイプかもしれないが。完全無欠というわけではないヒロインのバロットやウフコックもまた面白い。バロットとウフコックのパートナーは凄い。

 最後のブラックジャックは息詰まる攻防、というのもあるがどのようにストーリーが流れていくのかという緊張感が常に漂う。スピーディーだけにじっくり読んでいけばかなり楽しめるんじゃないか。ブラックジャックだけでなくルーレットやポーカーなどのカジノシーンだけでもなかなかのボリューム。戦闘での生死を分ける緊張感ではなく、常に複数の敵を意識する。誰が何を考えているのか。どう攻めるかは戦闘と同じようだが複数であることが随分違う。

 バロットにさほどの感情移入というのもできないが、敢えてそうさせないところも面白いんだろう。個人的に何だが。この世界観によく合う。シェルやボイルドとは全く違うがオーラだけは似ているんじゃないか。SFだがリアルに。スピーディーに。あくまでもバロット生き残るための戦い。

 ストーリーに深みはそれほどないが、あっさりしすぎる事なく1800枚をシーンでの移り変わりで淀みながら読ませてくれたというのが率直な感想。敢えてストーリーとしての幅を広げるのではなく、バロットの復讐劇を軸とした彼女のサクセスストーリーであると共にシェルのストーリーでもある所が一つの面白味でもある。甘くはない世界。汚い世界。

 続編の『マルドゥック・ヴェロシティ』ものんびり待っていよう。

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