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軌道離脱 (ハヤカワ文庫NV)

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軌道離脱 (ハヤカワ文庫NV)の商品レビュー

5.0 日常からの離脱
タイトルから宇宙ステーションを舞台にしたSFかなと思っていたけど実際は現代版アポロ13という感じの作品です。主人公のキップが乗った宇宙船が地球周回軌道に入った直後、事故が起きます。宇宙船はかなり破滅的状況に追い込まれますがその危機にキップがいかに立ち向かうかというのが大枠のストーリーです。だけど事故が起きるまでは都合が良すぎるだろうという点も多く正直読んでいてあまり乗れませんでした。

だけどキップがパソコンに日記のようなものを書き始め、それをキップの気づかないまま世界中の人が読みだしてからは、もう夢中になって作品の世界にのめりこみました。本人は誰にも読まれることは無いだろう、もし読まれるにしても数十年後と思い込み自分や家族のこと仕事や初体験まで飾らない調子で綴っていきます。死を目前にした男の独白。もしこんな状況が本当にあったら確かに世界中の人が夢中になって読むでしょう。そしてこの設定が生み出すいろいろな出来事が笑いや感動、涙を誘います。

このあたりまで読んでくると、もうご都合主義は全く気にならなくなりました。次は何がおきるんだろう、ラストでキップはどうなるんだろうと読み終わるまで釘付けです。帯に大型映画化決定とありましたが公開が楽しみでしかたありません。
3.0 高軌道ひとりぼっち
これは、SFじゃないなぁ。
一般小説です。一般小説で、軌道からの離脱がテーマになるわけで、SFの居場所がなくなるわけです。
冒頭、ちょっと複雑な家庭環境や、人間関係の説明があるのですが、正直最後まで活かせていません。もっとシンプルな話にしても良かったのでは、ないかと思います。
軌道からの脱出がテーマなのですから、いろいろな手段で救出するってことがストーリーの中心か、と期待したのですが、その部分は、特にひねりもありません。
ただ軌道上から、Wordに書き込んだテキストが、本人が気が付かないうちに、インターネット上で公開されている。って、こっぱずかしい状態がストーリーの中心なのです。いや、もし自分がこの主人公だったら即死です。
さて、この作家。航空機系の作品が中心のようです。
そのため、高軌道上からの衛星の迎撃や、大気圏突入時の描写は、秀逸です。
次回は、是非航空機ものを読んでみたいです。
あ、この小説もなんだかんだ言いながら面白かったです。
3.0 一気読みしました
裏表紙を見て面白そうな題材だと思いました。
実際にありえそうな話し・・各国での救助争い
実際はありえそうもない話・・世界的な興味をひきつけ経済活動まで止まりそうになる・・

切り口を変えると同じ題材でいろんな話が書けそうですね。
自分が書いている文章が気が付かないうちに世界中の人に読まれているなんて・・
悪夢のような気もしますが。
シリアスにもコメディにもなりえるそんな小説です。
ドリフあたりのドタバタコントにもなりそうな話しでした。
何故かと考えると周辺人物の人物描写が少なかったからかもしれません。
でもその為にストレートに鬱屈せずに楽しめたのかも、そんな気もします。

作者に覚えがなかったのですが、前作を読んでいました。
5.0 最高傑作!
近来稀に見る最高傑作です。一見すると映画「宇宙からの脱出」の現代版の焼き直しのように思えます。確かに、その面でのハラハラドキドキも第一級品なのですが、それ以上に人間ドラマとして、人生を見つめ直す感動作として一級品のエンターテイメント・ドラマに仕上がっているのが素晴らしかったです。ラスト1行の爽やかさは、映画「ライト・スタッフ」の爽快感に相通じるものがありました。物語的には、前半とラストあたりのサスペンスドラマとしての見事さもさることながら、中盤の「とある設定」から、全世界を巻き込んだ感動の渦へと展開していくあたりが、映画「ペイ・フォワード」よりも何倍も感動させてくれる展開となっていて素晴らしかったです。僕は「ペイ・フォワード」はハマりませんでしたので、こちらの方が同じ理念としては、より健全な精神を感じました。エンターテイメントで人生を見つめ直すほどハマらせてくれたのは初めてだと思います。サスペンスやSFだと思い込まずに、万人に読んでいただきたい感動作です。
2.0 文章が酷すぎる
航空パニック小説の第一人者、ナンスの久々の邦訳。
ファンとして喜んで飛びついたのだが、読み始めてびっくり。

文章が酷い。ネットの自動翻訳みたいで、日本語になっていない。

翻訳家が変わったのが悪かったのか? 
著者は元々無駄に修飾が多くてセンテンスが長く、翻訳しづらい文章を書いているようなのだが、それにしても今まではこれほど日本語離れした文ではなかったのだが。

あまりに汚い文章を読むのが苦痛で、何度も本を置こうと思ったが、ファンなので頑張って読んだ。

物語自体はなかなか面白かった。
いつものナンスのような無茶な航空アクションを期待されると肩すかしを食うだろうが。

しかし、日本語の出版物としては落第。

文章は著者の悪文の所為だとしても、レギュラー・キャラとそっくりな名前のキャラがいても(正直、同じ人物だと思う)後書きではまるで触れられず、5年も邦訳の絶えていた著者の近況にも触れずと、翻訳家はもうちょっと読者を思いやっていただきたいのだが。

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