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森を抜ける道 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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森を抜ける道 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の商品レビュー

4.0 イギリス紳士探偵モース
神田の古書会館で、見つけて買いました。普段は、John Grishamの法廷物、James Pattersonの探偵物をよく読んでいますが、それに比して、モースの会話の遣り取りが、間接的な表現で、ある意味ではsnobbishですが、イギリス紳士の雰囲気があふれています。
物語は教会での懺悔から始まり、最後のEpilogueでは、夢にまで見たDr. Laura Hobsonと一夜を過ごすために、Morseが自分の内の鍵をしっかりと閉める表現で終わっています。なんというコントラストでしょう。
事件は、意図せずに人を殺してしまい、そのSweedish Maidenを助ける為に行った善意のカムフラージュを、一つ一つ剥いでいくという、ある意味では過酷な結果に追い込んでいった。そのままほっとけば良いのに、何も人の人生を穿り返して、不幸にする事は無いのにとも思いますが、それがヒューマニストとしてのモースの葛藤でもあることが伝わってきます。
英語は、snobbishな表現、単語が多く、イギリス紳士の表現を学ぶ良い機会になると思います。
5.0 モースイコールデクスター
読後感のいい一篇で、このシリーズでベスト3の中には入れたいです。いやそれにしてもモースのもてることもてること。読者はモースに心情的には成り代わっているので、その点でもこの作品の評価は高くなっていると思いますが、それは作者デクスターにとっても同じことでしょう。読者を楽しませる、いやあるいはそれ以上に作者自身が楽しんでいる、そんなニュアンスを持った傑作です。再読に耐えうる密度の濃さも持っています。
4.0 名探偵は何故、名探偵を必要とする難事件に遭遇するのか?
「ウッドストック行最終バス」と「キドリントンから消えた娘」の
リメイクというべき作品。
デクスターの作風は謎をはっきり提示しない、
何が謎なのかも判らないパターンなので、
本作もそもそも事件が殺人事件なのか、失踪事件なのかというところから始まる。
一年前の迷宮入りした事件に関すると思われる謎の詩が警察署に送られ、
詩の解読とともに、誰が書いたのかと言う事が最初の焦点になる。
罰して欲しいと思う犯人の自白なのか?
誘拐されただけで、殺されてはいなかった被害者からの助けを求める文なのか?
死体が発見されないままで、物語は進む。
やがて、詩は解読され、死体は発見される。
だが、死体は事件とは何の関係もないと思われる人物だった!
犯人は誰というか、被害者は誰だ?
事件のネタは「ウッドストック行最終バス」と「キドリントンから消えた娘」
より小粒であるが、犯人が捕まったあとに明かされる、
物語の謎が素晴らしい!
名探偵は何故、名探偵を必要とする難事件に遭遇するのか?
という謎に説明をつけてしまう。
主人公のモースが殺人を犯すわけではないが、
犯人はモースとも言える傑作である。
ラストの驚きも、ギャグのオマケみたいなものなので、
真面目に期待すると脱力します。
モースがギャグで犯人を演じるというのは、別作品でもあったが、
ラストに持ってきたのは凄いよね。
名探偵は難事件を解くのが好きである。
問題を解く楽しみと作る楽しみは似たようなもんである。
難事件が発生しないなら、自分で作ってしまえ!
という探偵がいてもおかしくないよな(藁
4.0 ある意味、モース警部の本領発揮・・・
モース警部シリーズ長編第10作。
行方不明の女子学生の居場所を示すかのような、警察に届けられた詩。クロスワード・パズルの名手でもある(これは作者自身もそうである)モース警部の本領発揮とばかりに、事件は詩の解読に重点を置いて進められる。新聞に載った詩に対して、読者からの投書も届く。そして新たな殺人が・・・

この作品では、モース警部が詩の暗号を解き明かすのが「本領発揮」なのではない。実は・・・
最後まで読んでのお楽しみ。
ちなみに、モース警部のファーストネームはイニシャルがEであることがこの作品で明かされるが、まだまだ全ては明らかにならない。

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