若いふたりの溌剌とした探偵稼業が楽しめます
アガサ・クリスティーのミステリの探偵キャラ。灰色の脳細胞を使って
推理するポアロ。セント・メアリ・ミードの村の噂話に耳を傾けながら、
謎を解きほぐしていくミス・ジェーン・マープル。幻想世界からやって
来た謎の男、ハーリ・クィン。そのほか、パーカー・パイン、バトル警
視などいるけれど、私が一番好きなのはトミーとタペンスのコンビです。本書は、トミーとタペンスがふたりの探偵事務所を持ち、活動していく
中で正体不明の人物を見つける任務を英国秘密情報局から依頼されると
ころから話が始まる連作短編集。平凡な毎日に退屈し、スリリングな冒
険を望んでいたふたりのこと。飛びつくように依頼を受けて、退屈な日
常よさらば、嬉々として探偵業に飛び込みます。溌剌、生き生きとした
ふたりの活躍、特にタペンスのお茶目で好奇心旺盛な言動を楽しみなが
ら、わくわく、わくわく読んでいきました。
トミーとタペンスのコンビ探偵のシリーズ。これから読んでいく方は、
若かったふたりが年を重ねて行くのを見守るように読み進めて行くと、
また違った感慨も湧いてくるでしょう。『秘密機関』『おしどり探偵』
『NかMか』『親指のうずき』『運命の裏木戸』と、ふたりの活躍年代
順に読んでいくと、シリーズものとして一層親しめますよっ。