占星術はデタラメだ!
科学関連のエッセイです。
占星術がいかにデタラメかを述べる文章がよかったです。--------------------------------------------------------------------
占星術師の仕事は、ほとんど訓練や技術を必要としない。
だから、そのあたりの暇をもてあました若い記者に回されることになる。
一九九四年一〇月六日の《ガーディアン》紙で、
ジャーナリストのジャン・モワールは次のように述べた。
「ジャーナリストとして初めてやった仕事は、くだらない女性誌に星占いを書くことでした。
あの作業は決まって新入社員がやらされます。
つまらなくて簡単で、当時の私みたいなケツの青いやつにもできる仕事なんですよ」(p171)
--------------------------------------------------------------------
科学を理解すれば、自然の仕組みに感動する。
どの本でも期待を裏切ることがないドーキンスの待望の書籍が翻訳された。本書では、真理の美しさを歌いあげている。世の中では、科学の名をかたった偽物が蔓延している。
しかし、我々が受ける義務教育では、そのような偽物を識別できるだけの常識が身に付かない。教養の無い大人に囲まれていては、真理を理解する喜びより、発見する楽しさも経験できない。正しいことよりも楽なことを望むので、占いに関心を持ち、嘘でも心に気持ちのいい表現を信じてしまう。本書は、そのようなごまかしを具体的に指摘して、真理というものの奥深さと面白さを解き明かしてくれる。本書ではBBCが非科学的な番組を放映している問題を指摘しているが、日本でも似たような状況だ。公共放送でも空飛ぶ円盤を取り上げたり、民法では非科学的な番組のスポンサーに大電機企業がついていたりする。日本語では神秘やロマンという表現で、自然の興味深い仕組みを表すことが多いが、やめてほしいものだ。嘘はどのように着飾っても、嘘でしかない。 本書を多くの人たちが読むことで、真理に近づける喜びを感じることができる人が増えていくことを願う。 本書の訳者あとがきにはがっかりする。訳者は、本書の良さをまだ十分理解できていないのでは無かろうか。