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13のショック (異色作家短篇集)

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13のショック (異色作家短篇集)の商品レビュー

5.0 装丁について
中身については特に言うことはありません。
他の方々のレビューにあるとおり、読んで損のない本です。

ただ、装丁について一言。
今回の「異色作家短編集」の最大のポイントは
各巻の解説と装丁の素晴らしさにあると思います。

まったく違う意見のレビューが上がっていましたので、
感覚の違いだと承知の上で、一言いわせてもらいました。
5.0 今までとこれから
 この本を読んでいて、あれっと思うことが何度もありました。この話どこかでよんだぞ、って気持ちになるのです。レミングのはなしは筒井康隆の短編集で(もっとスプラッタな展開に仕上げてありましたが)悪意の種をまく男の話はスティーブンキングの長編で(もっと複雑な展開に仕上げてありましたが)…。誤解しないでほしいのですが、マシスンにオリジナル性がないといっているのではなく、逆に彼の発想が現代の小説の出発点になっているように感じているのです。だからこそ、私の生まれる前に書かれた小説の数々なのに何の違和感もなく、どちらかといえばなつかしい怪談として、マシスンの小説を楽しむことができるのだと思います。
 「13のショック」は今まで私が読んだマシスンもののなかで一番よかった。ホラー小説にいうのも変かもしれませんが、ずっと読んでいたいような気がする本でした。
5.0 異色作家短編集について一言
このマシスンの短編集も含めて異色作家短編集はどれも面白い。
1950年代から60年代の作家で古めかしいと思われるかもしれませんが、
いずれも当時の面白い小説をリードしてきた作家です。現在のエンタ
テインメント作家も彼らから多くの啓発を受けており、ごく一部を
除けば、50・60年代の先駆者から大きくかけ離れた作家はいないよう
です。マシスンもブラッドベリ、ダール、ボーモント、皆、小説を
書きながらテレビや映画の脚本にも関わって幅広く活動しています。
一冊ずつの評価は他の人のものを参考にされてください。ここでは
このシリーズの最新復刊版がやはり値段が高すぎること、その割りに
装丁が旧版より劣っているということを指摘しておきます。
初版(60年代)は箱入でいかにも大人の読む本という装丁、第二版
(90年代)は箱はなくなったものの版が若干大きくこれはこれで蔵書
としての質感も十分でした。今回の版はサイズが小さくなっていま
す。好みの問題かもしれませんが、値段が高くなってこれではやや
不満。90年代の旧版もまだ入手可能なので急いで読みたい方には
旧版を買うことをお勧めします。
こういう良質の中身の本にこういうことは言いたくないのですが…


5.0 ミステリーゾーン
このような全集が復刊されるのは嬉しい限り。マシスンといえば「地獄の家」が有名だが、こんな短編を書いていたのは知らなかった。アメリカのテレビドラマ「ミステリーゾーン」の脚本を手がけていたというのも初めて知った。

この短編集に収録されている作品も、いかにも「ミステリーゾーン」に出てきそうな物語ばかりだ。短いながらも(短いがゆえに)よく練られ、ピリリと面白い。日常と非日常の境目に存在するかも知れない不気味な世界が展開されている。

特にお勧めは「種子まく男」。「こんなことありえない」と言い切れない怖さがある。
5.0 タイトル通り13のショック
 タイトル通りショッキングな短編が13編缶詰のように詰め込まれています。作品そのものの構造はどちらかというと単純でストーリーは一直線に進みます。ただし、その「直線」が乗っている平面が私たちの「世界」と重なってはいるけれども少しずれているのです。だから作品の終盤で到達した地点は私たちの「現実」とはずれてねじれて、でも全く別世界のものとも言い難いもので、複雑なショックをこちらの心に与えてくれます。
 ♀ネ単にネタバレになっちゃうのでなかなか作品紹介がしづらいのですが……
『レミング』……わずか3頁の掌編で、最初の数行を読んだら結末は読めますが、それでも読み終えて「やられた」と呟いてしまいました。
『顔』……児童虐待のニュースは珍しくなくなりましたが、それの「予言」と言っても通る作品です。本作中での手口は「まさか、そんな」と言いたくなるものですが、でも「『それ』をおこなう人の心性」はおそらく人類共通のものでしょう。それを思うと暗澹たる気持ちになります。
『天衣無縫』……ある日突然ウォーキングディクショナリーならぬ、ウォーキングライブラリーになってしまった男の物語です。大学の教室にはいるとその教室で行われる授業が(過去にまで遡って)全部頭に入ってしまうのです。いろんな教室に入る度に知識はどんどん増え続け、とうとうある日大学の図書館に入ってしまうと人類の知識の奔流が……いや、力ずくのオチですが、もう笑っちゃうしかありません。人間って、ショックを受けても笑うんですね。

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