商品の情報
グロテスク

グロテスク

この商品が欲しい!
この商品は Amazon.co.jp で購入することができます。このボタンをクリックすると、商品が Amazon.co.jp のカートに入ります。

グロテスクの解説

 『OUT』 『柔らかな頬』など、単なるミステリーにとどまらない作品を生み出してきた桐野夏生が、現実に起きた事件をモチーフに新たな犯罪小説を書き上げた。自身をして「その2作を超えて、別のステージに行ったかな」と言わしめた作品だ。

   主人公の「わたし」には、自分と似ても似つかない絶世の美女の妹ユリコがいた。「わたし」は幼いころからそんな妹を激しく憎み、彼女から離れるために名門校のQ女子高に入学する。そこは一部のエリートが支配する階級社会だった。ふとしたことで、「わたし」は佐藤和恵と知り合う。彼女はエリートたちに認められようと滑稽なまでに孤軍奮闘していた。やがて、同じ学校にユリコが転校してくる。

   エリート社会に何とか食い込もうとする和恵、その美貌とエロスゆえに男性遍歴を重ねるユリコ、そしてだれからも距離を置き自分だけの世界に引きこもる主人公。彼らが卒業して20年後、ユリコと和恵は渋谷で、娼婦として殺されるのだった。

   いったいなぜ、ふたりは娼婦となり、最後は見るも無残な姿で殺されたのか。そこに至るまでの彼女たちの人生について、「わたし」は訳知り顔で批判を込めて語っていく。しかし、ユリコと和恵の日記や、ふたりを殺害した犯人とされる中国人チャンの手記が発見されるに従い、主人公が本当に真実を語っているのか怪しくなってくる。つまり「わたし」は「信用できない語り手」だということが明らかになってくるのだ。その主人公に比べ、日記であらわになるユリコと和恵の生き様は、徹底的に激しくそして自堕落である。グロテスクを通り越して、一種の聖性さえ帯びている。

   読み手は何が真実か分からなくなるかもしれない。しかし読み終わったとき、この物語に不思議な重層性を感じるだろう。(文月 達)

グロテスクの商品レビュー

4.0 描写は圧巻ですが悪意を書いた小説としては・・・
不十分のように感じました。
悪意を書いてる小説なのに決定的にこの小説から欠けているもの。
それは善意。
善意が欠如した悪意にはリアリティを感じません。
不幸を知らない幸福がないように、強烈な悪意の裏には強烈な善意が
あるからだこそと思うのですが。

またここで語られている悪意は、女性が持つ種類のものよりも
男性に近いものを感じました。

もう一つ気になったのが、ところどころ視点を変えてはいるのですが、
全体を通してユリコの姉と同じ目線で書かれている物語のように感じました。
語り口は違えど全員が同じ人間に見えました。


上記はあくまでこれが人の心の闇をリアルに書ききった小説と言うならばです。
なまじ、現実の事件をモデルとしてる分悪意の解釈が不十分に感じてしまうのかも
しれません。

ノンフィクションとして読めば秀逸な作品だと思います。
5.0 人間の悪意の深さ、恐ろしさ
とてつもないホラーだった。母や、妹や父を捨て、裏切り、告発し、最後は自分の悪意の深さに溺れ、売春という自分を貶める道を選ぶ主人公。妹を殺し、二人の娼婦を殺す中国人。セックスを通じてしか、他人との関係を気づけない女たち。人殺しの宗教団体で人殺しを実践する女。同性愛者で、女衒として生きる男。どの登場人物も恐ろしい人間的欠陥を持っているが、読者は読んでいるうちに、引き込まれ、その原因が自分にもある悪意や、欲望や、絶望をこの本の登場人物たちと共有していることに気がつくだろう。主人公たちに、いつか同化しかかっている(あるいは共感しかかっている)自分に気がついたとき、戦慄するだろう。参った。悪い夢を見そう。 
2.0 少女漫画の世界
おばさんの書いた少女小説。
これを読んで、人間のどろどろした部分、女の怖さ、いやらしさを描ききってる、なんて感想を漏らすのは、幼稚だと思う。この社会で何十年も社会人をやっていれば、結婚して一人の女と嫌でもずっと向き合っていれば、誰だってそんなこと骨身に沁みて感じているはず。
それにしても慶應付属の子女たちから抗議は出なかったのだろうか。私たちいくらんでもこんなに卑俗で劣等な人間じゃないわよ、と。
思春期の娘が、友達の家に遊びにいって、建付けが安普請だという感想を抱くだろうか?これはまさに通俗ななおばさんの視線です。人間を戯画化して描いて大人の鑑賞に堪えるには、よほどの知性が必要。筆者は自分以外の人間を、どこかで舐めているのではないですか?
5.0 とことん堕落すること
 和恵の「堕ち」方は,読んでいてつらくなった。最初はホテトルで身を売っていたのに,年をとったからと解雇され,渋谷で立ちんぼうに身を落とす。8000円で身を売り,その男の指示で,さらに2000円で2人の男に身体を売る。にもかかわらず,自分はQ大を卒業して,G建設に勤めていることをプライドにして生きている。最後のころには,会社でも話題になっていて,殺されなくても,早晩彼女は破滅していたに違いないと思わせる。
 和恵の日記である「第7章 肉体地獄」を読むためだけでも,この分厚い本に挑戦する価値はあると思う。分厚いけど,すぐに夢中になって,結局1日で読んでしまった。
5.0 やっぱり天才だと思う。
繰り返し何度も何度も綴られる、美しい妹への妬みの言葉。これでもかこれでもか、というくらいにしつこいのに、なぜか読後感はそうくどく感じない。 そして、桐野夏生ならではのスピード感のあるリアルな表現。やっぱり、この作家さんは天才だと思う。

本の最新売り上げランキング - トップ10

1位 1Q84 BOOK 1
おすすめ度: 価格: ¥ 1,890  通常2~5週間以内に発送
2位 1Q84 BOOK 2
おすすめ度: 価格: ¥ 1,890  通常2~5週間以内に発送
3位 ザ・トレーシー・メソッド DVD Book
おすすめ度: 価格: ¥ 2,850  通常2~4週間以内に発送
4位 天才は10歳までにつくられる―読み書き、計算、体操の「ヨコミネ式」で子供は輝く!
おすすめ度: 価格: ¥ 1,260  通常2~4週間以内に発送
5位 ゴーマニズム宣言SPECIAL天皇論
おすすめ度: 価格: ¥ 1,575  在庫あり。
6位 赤ちゃんの脳を育む本 (セレクトBOOKS)
おすすめ度: 価格: ¥ 1,365  一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。
7位 忌野清志郎 ロッキングオンジャパン特別号―1951-2009
おすすめ度: 価格: ¥ 1,050  在庫あり。
8位 2‾3才からの脳を育む本―おうちで出来るカリキュラム満載 (セレクトBOOKS)
おすすめ度: 価格: ¥ 1,365  通常4~8日以内に発送
9位 やめる力
おすすめ度: 価格: ¥ 1,260  在庫あり。
10位 ザ・十和子本
おすすめ度: 価格: ¥ 2,100  在庫あり。
こちらもおすすめです
残虐記
おすすめ度: 3.0
価格: ¥ 1,470
通常6~9日以内に発送
東電OL殺人事件 (新潮文庫)
おすすめ度: 2.5
価格: ¥ 740
在庫あり。
アンボス・ムンドス
おすすめ度: 4.5
価格: ¥ 1,365
在庫あり。
IN
おすすめ度: 4.5
価格: ¥ 1,575
在庫あり。
魂萌え !
おすすめ度: 4.0
価格: ¥ 1,785
一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。