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亜玖夢博士の経済入門

亜玖夢博士の経済入門

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亜玖夢博士の経済入門の商品レビュー

5.0 わかりやすい。彼の主張も込められた本。
「本を読むのがつまらないのはあなたが本が嫌いではなく、その本がつまらないからだ」という言葉を聞いたことがある。物語に次第に引き込まれていく。この本はそのような「つまらない本」では決してないだろう。


橘玲氏の小説分野の処女作「マネーロンダリング」は、その後のライブドア事件と被るところがあったり、彼に経済小説を書かせたら今日本に右に出るものはいないのでは。個々の話は本当にありそうで、裏社会の取材はどうやってんだろう?という疑問が常に頭をよぎる。


個々は章は独立したエピソードになっているが、それが最後にちゃっとまとまっているところもグッド。このあたりの構成力はたいへん素晴らしい。


ワッツとストロガッツのネットワーク理論からいじめの構図を説明するあたりはお見事。さすがだ(こんなのを説明できるのも日本人であるからこそだろう)。


個人的には4章のマルチ商法が面白かった。日本国民、まずはこの章を教科書にして学校で習うべきじゃないかね?(その意味だと、私の大学時代の教科書にあった「囚人のジレンマ」も、その後読んだどの経済本よりもわかりやすく書いてあったのは確か)


最後の章のゲーデルの話は経済の話というより常日頃言いたかった彼の主張というか思想が大いに込められている(と思う)。
5.0 巧みな展開で一気に完読
橘氏の著書は初めて。
5講の短編形式。
亜玖夢博士に相談に訪れた歌舞伎町のアウトロー住民が悩みを打ち明け、行動経済学や囚人のジレンマなどを使って経済学に登場する理論を大まかに学ぶことができる作りになっている。

相談者が歌舞伎町のアウトローだけに相談内容は一般人とは程遠いものであるが、博士は淡々と理論を説明し中国人助手に相談者への助太刀を命じるといったやや現実離れし過ぎる内容であるが、最後の講では各短編の登場人物が再び登場し全体として話がうまく繋がる仕組みはとても巧みだ。また、内容がややブラックなだけに興味をそそられた。

本書で登場する経済学的な知識の把握は、かなり大雑把なものに止まるが、経済学を全くかじったことのない人や高校生などには非常に親切な内容であると思う。
3.0 気軽に読んで楽しめる小説です
鍵となる経済理論を亜玖夢博士が解説しながら物語が展開していく短編小説が5つ。微妙に繋がりながら退屈させること無く、最後まで一気に読ませてしまうのは流石です。博士の受付嬢ファンファンと弟のリンレイがいい味出しています。タイトルは「経済入門」ですが、理論の解説書ではなく気軽に読める小説です。事実、お金のことがよく分からずに、詐欺師に簡単に騙される人が後を絶ちません。詐欺師でなくても、巷にはひどい金融商品がゴロゴロしています。金融や経済を 少しでもかじった人は簡単にだまされないと思いますが、お金の教育を受けることなく大人になってしまった人は、この小説を皮切りに橘玲さんの書籍をいくつか読んでみることをおすすめします。
4.0 こんな読ませ方があるんだと、驚愕!
設定がともかく「飛んで」ます。
“新宿・歌舞伎町裏の風俗街”に設立された“亜玖夢研究所”
主は“身長150センチほどの小男”で“怪奇映画の狂人科学者(マッドサイエンティスト)そのもの”・・・
登場人物は勿論、借金地獄の話やらヤクザの抗争,学校でのいじめ…内容もドロドロしたものばかり。
かなり荒唐無稽な場面設定なのですが、読み進めると“経済”の最新理論の話が逆に身近な話題に思えてくるので不思議です。

「行動経済学」や「ゲーム理論」を扱った“入門書”は多いですが、私のような一般読者が読みきるには、相当の忍耐と努力が必要。
そんな中で、橘氏の“読ませる”工夫は、少し気味は悪いですが、決して不快ということはありません。
いや、むしろ読後感としてはまさに“痛快”といったところです。

第四講の社会心理学には脱帽です。
“営業”を、ここまで面白く切なく、しかもうんちくを持って書いている文章に、これまで出会ったことがありません。

題名で“色物”と思われる方も多いと思いますが(私もそうでした)、間違いなく“拾い物”ですので、一読をお勧めします。


3.0 経済理論のさわりを物語で”どーん!”と
経済小説版「笑うセールスマン」といったところか。

笑うセールスマンは人の人生を追って世の中の道理を説くが、
亜玖夢博士は人の人生を追って経済理論を説く。

行動経済学、ゲーム理論、ネットワーク経済、社会心理学、論理学など
いきなり専門書に挑戦してみてもなかなかとっつきにくいような内容の
さわりをやや極端ながらも具体例をもって示してくれている。

本書を読んでおけば、それぞれの入門書を読んだときにイメージをしやすく
なるだろう。
ただ、経済入門というタイトルではあるが、経済学の入門書ではなく、
あくまで小説なので、勉強をしたいのであれば、本書は適当ではない。
(でも、諸学者であれば決して意味の無い本ではない。)

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