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日本野球25人私のベストゲーム (25th Anniversary Sports Graphic Number 創刊25周年記念出版)

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日本野球25人私のベストゲーム (25th Anniversary Sports Graphic Number 創刊25周年記念出版)の商品レビュー

4.0 秀逸なインタビュー集
日本プロ野球の名監督、記憶に残る名選手、外国人選手、ベテラン現役選手、MLB経験者、バラエティーに富んだ錚々たるメンバーに対して、『ベストゲーム』を選んでもらうインタビューであり、非常に読みごたえがある。

イチローがほとんどの人が観たことがないであろう高校時代の愛知県予選を選んだのは彼らしいといえるが、現役選手が『ベストゲーム』を選ぶのは難しいのであろう、KK、松坂も高校時代の試合を選択している。
『80年代以降』という縛りがあるため監督経験者は監督時代の試合になりがちであるが、80年代に現役だった落合、山田は現役時代の試合を選択している。現役は高校時代を、監督は現役時代を語るというのも興味深い。
また、野村、秋山、斎藤などは意外な試合について語っており、まず、どの試合が選ばれたかで楽しめる。

試合内容についても、野村、古田は配球について、原、秋山、落合はターニングポイントとなったシーン、山田、掛布、バースは特定の選手、チームとの対戦を昨日の試合のように語っており、プロの野球に対する執着と野球観を垣間見ることができる。

ただし、以下の3点を指摘しておきたい。
まず、各人に割かれているページが少なく感じる。佐々木が2ページ強というのは少なすぎる。プロがベストゲームについて問われれば延々と語ってそうな気がする。

つぎに、イニングごとのスコア、メンバー、勝ち投手等新聞に記載されている程度の情報は載せてほしかった。野球ファンであれば、それらをみれば試合の記憶を呼び戻しながら本書を楽しめたはずだ。少なくとも、中途半端に文字で試合経過を書く必要はなくなる。

最後に、94年10月8日を『メークドラマ』の完結としていること。
メークドラマは、シーズン最終戦が優勝決定戦となった94年ではなく、11.5ゲーム差をひっくり返した96年の優勝への過程を指すのではないか?
瑣末なことかもしれないが、この手の編集にかかわる人は野球オタクであって欲しい。
5.0 80年以降の野球名試合大全
本書は、ナンバー誌創刊以降の日本プロ野球を代表する25人にそれぞれ自身にとっての最高の、あるいは転機となったベストゲームを選んでもらい、インタビューを通じてその試合の興奮を立体的に浮き上がらた、80年以降の野球名試合大全と言える本である(なぜか79年の日本シリーズを取り上げた、西本幸雄と江夏の21級という章も含まれているが。また、新庄は取材を拒否したとかで、彼のベストゲームを選んだのはナンバー編集部であり、彼のインタビューはもちろん含まれていない)。25人の内訳は、監督4人、打者11人、投手10人。イチロー、清原、桑田、松坂の4人は高校時代の試合を取り上げている。こうして見ると、「国民的行事」と呼ばれた94年10月18日の巨人・中日戦、85年阪神優勝を語る上で忘れられない、85年4月17日阪神・巨人戦のバックスクリーン3連発など、80年以降の熱い試合の数々がまざまざと蘇ってくる。もちろん、パリーグも負けず熱い。近鉄が後一歩で優勝を逃した88年10月19日の近鉄・ロッテ最終戦、そして翌年その雪辱を晴らした、ブライアントの超人的活躍など、実に懐かしい。

残念なことは、本書は80年以降の試合に限られていること。今年の巨人開幕戦で川上さんが元気な姿を見せてくれたが、関係者が健在なうちに、プロ野球の歴史全体を通じて名試合(例えば天覧試合や日本シリーズでの西鉄・巨人の激闘)を網羅した本を是非実現してほしいと願うのは私だけでしょうか。巨人の藤田元監督や仰木監督のベストゲームなど是非インタビューしてもらいたかったのに、それが今は叶わないのが本当に残念です。
5.0 WBCで日本が優勝した今だからこそ、こういう本を読んでもらいたい、そう思います!
僕は雑誌「NUMBER」が創刊した頃から幾度か購入して感動したり失望したりしてきましたが、本著は現代の日本の野球を知るために、編集の方々も「野球人気をもう一度!」というぐらい魂を込めて編纂している素晴らしい本だと思います。

野球はテレビゲームではありませんよね。今回のWBCで、王監督が、そして何よりもあの冷静沈着なイチローが、「感情をむき出しにして、練って練って、そして考えてプレイする」からこそ、組織力が出たと思いますし、本著にはそうした過去・現在の歴々たるメンバーについて書かれた文章がちりばめられております。

野球人気がない、のではなく「魂込めて」野球をやっているチーム、選手、監督がどれだけいるか、それが今後の野球人気再ブームに繋がるのだと思います。

この本は25人で割っても1人あたり100円にもならないですが素晴らしいドラマ、文章の数々と思います。今回のWBCで野球に再度興味を持った方々、是非一読を!お薦めします。

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