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インドの衝撃

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インドの衝撃の商品レビュー

2.0 この本に描かれたインドの姿と実際のインドの違いが衝撃でした。
インドの首都デリーに在住する者ですが、本書は農村の貧困の記述を除いてはインドが外国に見せたいような「皆立志伝中を目指して頑張っており、生活も日々よくなっている。将来ばら色」といった社会のごく一部分の記述に偏っており、あまりに一面的と思われます。おそらくインド=貧困と混沌という旧来の印象を覆すためにそうした部分を取り上げたのでしょうが、少なくとも、この本の印象でインドに来てみると本の記述と現実とのギャップに落胆すること請け合いです。実際に住んでみて感じたインドは、都市におけるインフラ不足、スラム、また政治の混乱、官僚の腐敗といった多くの問題を抱えています。例えば、IT大国と言いますが、確かにIT技術者はいますがITインフラはまったく整っていません。
以上のように、この本はインドの経済成長の可能性と問題点を包括的に捕らえているとは言いがたく、 インドブームがある程度一般に膾炙して一段落した今となっては、役割を終えたとも言えるのではないでしょうか。インドの実態を正確に把握するためには、インドの抱えるさまざまな負の面にも切り込んだ『インド 厄介な経済大国』の方がはるかに有用です。
5.0 日本人が衝撃を受ける本
どこかで日本人(特に私)は、日本の国がNO1だと思っている節がある。

この本を読んで衝撃を受けるのは日本人(私)である。日本は世界市場の一部である。
思い上がり日本・・政治家も官僚も企業経営者もビジネスマンも消費者も
国民全体に思い上がりがあり、自分達がずっと前を歩いているという自意識がある。
そのうちアジアのスピード、世界の市場に呑み込まれ埋没してしまうのではないかと危惧している。

P94の件は、面白い
「フラット化した世界では、アメリカ人の仕事、日本人の仕事などというものはありません。
仕事は誰のものでもなく、最も生産性が高く、最も優秀でいい結果を出せ、そして最も賃金の安い担い手のところにいくことになります。
“フラットな世界では”誰かが代わりにできる仕事”と“誰にも代わりのできない仕事の二つしかありません”」

誰にも代わりのできない仕事というのがキーワード(課題)になる。

国のかたちは、教育で決まる。
この国をどうゆう国にしたいか。教育を国家戦略にして世界中にネットワークを駆使するインド。
「トム、ご飯を残さずに食べなさい。インドや中国の人はお腹を空かしているのだから」
「頭脳さえあれば世界を相手に勝負できる」
「自分の町や国のために役立ちたいと思っている」
この志の高さや国を思う心は、幕末の志士達の気概に似ているような気がしている。
インドの格差は、バネとして自分の志を高めるための材料としては申し分ない。
問題意識はそこから生まれる。

末は、博士か大臣か!

この言葉の復活も日本として どうにかしたいものです。
4.0 最大の民主儀国家の行方は?
昨年NHKで3回にわたり放映された番組でカバーできなかった話などをまとめている。数人のスタッフ(30代がメイン)が書き綴っている。
インドのIIT(USのMIT相等)の優秀IT技術者の生き様とそれを支える国家体制、さらにはそこから生まれるグローバリズムの勝者。
核兵器開発と原子力を取り巻くしたたかなアメリカを見据えた外交戦略。
11億の民をまとめる国内政治の現状と農村部と都市部の格差。
仏教を生み、ゼロの概念を作り出したインドという国は彼らのローカルの思想をまさにグローバリゼーションの海で自由自在に展開し、さらなる大国を目指して進んでいるようだ。99x99の暗算はさすがに全ての学校ではやっていないようであるが、貧困からの立身出世はどこかの国の戦後の様にも見える。
ただ、農村部での大家族制度の貧しい暮らしのなかで、皆が車座でチャイを飲み、カレーを食す光景に記者が「癒し」を感じたのは、日本のムラの光景が懐かしく染込んでいるからであろう。
残念ながら、多くの記者が若いためか、テレビ、電気、クーラーが当たり前の前提に立ってインド社会を見ているので多くが経済と言う視点で語られている。その本質にある思想、民俗、さらにはカーストの問題までは踏み込めていないように思う。
4.0 興味が尽きない、ある意味こわい
NHKスペシャルのインパクトがすごかった。本を買って、果たしてそれ以上のインパクトがあるんかなと
いう思いがあり、1800円という値段に躊躇していました。しかし実際、ありました。
NHKの知名度と絶大なる力をバックに、よくまあこの人にという人物にインタビューを行い、興味の尽
きない話を引き出しています。IITやINFOSYSの飛ぶ鳥を落とす勢い、人材の高潔な志にも圧倒され
ます。
しかしこのような志は、日本人にないということは決してない。では何が違うのか。素人の私が思うには、
高度成長期を迎えた時期に、世界が製造の時代であったか、情報の時代であったか、ということなの
かな、と。本書の中にも「インドは第一次産業中心から、いきなり第三次産業中心にジャンプした」という
ような記述がありましたし。私たちが成功体験を引きずっているのだとしたら、インドには勝てんなあと
思わずにはいられません。
インドが急成長期を経て、やがてピークを過ぎるという時代が、いつかは来るのでしょうけれど、そのとき
やはり今の日本のように、志がいつしか失われて停滞ムードが蔓延してしまうのか。それともそこは歴史
の深みで、まったく違う過程をたどるのか。
あるいは、車とか家電製品がこの国の隅々にまで行き渡ったとき、地球環境はどうなってしまうのか。
興味が尽きないし、ある意味こわいです。

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