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石鹸安全信仰の幻 (文春新書)

石鹸安全信仰の幻 (文春新書)

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石鹸安全信仰の幻 (文春新書)の商品レビュー

1.0 科学者ならば自分の実験や実体験した情報を載せてください
この方は、他のコメントにあったように洗濯は自分でなさらない方でしょう。食器も自分で洗わない方なのでしょう。洗剤を使った掃除もなさらない方でしょう。化学式や他の方の実験の揚げ足とりは良いので、科学者ならば自分の実験や実体験した情報を載せてください。
1.0 なんでこんなに必死なの?
 この著者は、石鹸使用者が
「本当は合成洗剤を使いたいが、環境のために我慢して石鹸を使っている」と思っているらしい。まさか。
 私は合成洗剤から石鹸に変えて5年ほどですが、仮に石鹸のほうが環境に悪くても石鹸を使い続けるでしょう。私が石鹸を選択するのは、「環境に良い」からでは無く「汚れを落とす道具として優れている」と実際に使い比べて、実感しているからです。消費者はそんなにお人好しではありません。
 著者の目的(使命?)が、石鹸使用者を合成洗剤派に戻すことだとしたら、こんな論拠では効果はほとんど無し。全編、「だから何?」という内容。あとひとつ思ったこと。「こいつ、自分で洗濯なんかしないんだろうなあ(合成洗剤だろうと石鹸だろうと)」
4.0 私は石鹸を使うが...
 このごろ、自分の理解できない、あるいは自分の意に反する意見は何でも「トンデモ」と銘打たれて、笑いものにされ、あるいは御用学者とあざけられ、排除される風潮があって憂慮している。
 私自身は抜け毛が酷くて頭が寂しくなってきたときから、合成洗剤のシャンプーを止め、石鹸シャンプーを使うようになって抜け毛が減り、少し復活の兆しを感じている。あるいは石鹸で洗濯するようになって皮膚のトラブルが減った人が多数いるのも事実だろう。
 ただし、これはあくまで皮膚に対する刺激の問題、あるいは相性の問題(ちがう合成洗剤なら大丈夫かもしれない)で、「環境に優しい」かどうかは別問題...と心得ねばならないと教えてくれる。石鹸vs合成洗剤問題に限らず、乱れ飛ぶ情報に対する心構えを教えてくれる。

 換気扇を洗った廃液を観葉植物に掛けるようなおぞましいことをした人が果たして「環境に優しい」ヒトかどうかはここでは論じないが、たとえば、「海水をじっくり煮詰めてつくった天然塩」を観葉植物の株元にたっぷりと与えると、塩化ナトリウムの場合に比べ、植物が生き生きとするのだろうか? 鉢植えに洗剤をぶっかけて「そら、枯れただろう」などというのはメチャクチャな理論であり(というか理論じゃない!)、話し合う値打ちさえ無い暴論である。最初にこんな話を読んでいたら、私は石鹸シャンプーを使わなかったかもしれない。また、石鹸を作る際に必須の苛性ソーダ・苛性カリの恐るべき毒性を憂慮する人もいるのである。

 私は当面、石鹸シャンプーを使うが、さて、本当に「環境に優しい」のは...いったい何だ???

(ちなみに、NHKは国営ではありません...つーか、国営放送ってひょっとしてBBC?)

1.0 合成洗剤安全信仰の幻?
 この本を読んで正直に驚きました。
 色々な化学式が表記されてますが、本当かどうか疑問です。まず、石鹸は合成洗剤に対して、分子が細かく、汚れを綺麗に落とし、カルシウムと結合する性質があります。それに対して、合成洗剤は分子が大きく、蛋白質と結合する性質を持っているので、肌を洗うときは、肌にある蛋白質や色々なものを剥ぎ取ってしまう。だから、手荒れや皮膚病が起きるのです。合成洗剤の安全性は、常識的にまた直感的に考えて分かるかと思います。
数年前の某国国営放送の教育番組では、小学生の理化の実験でとても分かりやすく説明しています。
 そうでなくとも、病院の皮膚科に行けば、間違いなく、言われます。
 油汚れのフライパンやお弁当箱のぬるぬるは、石鹸で綺麗にしかも、手を左程あれずに洗えます。
 しかし、世の中には様々な立場の方々がいますので、そいういう立場の意見や理論を拝聴する意味では、面白い本だとは思います。
 
4.0 科学的にはいまさらの議論だが。
合成洗剤の安全性は、専門家間ではほぼ決着済みの議論だ。それは筆者も重々承知だろうが、それでもこのような本を上梓したのは、一種の危機感からだろう。最近の日本人は極めて直感的に物事を判断するようになっており、情報の真偽を論理的に吟味したり、個々の情報の整合性を検証したりすることがひどく苦手だ。例えば「体に対して安心なものは環境にも優しい」といった短絡的な記述をつい鵜呑みにしてしまう人はかなり重症だろう。「皮膚への刺激が少ない」ことと、「環境負荷が小さい」ことは全く別問題だ。著者も石鹸の低皮膚刺激性まで否定している訳ではない。合成洗剤に対する過敏症のために石鹸を使っている人は別として、「環境のため」という理由で石鹸を使っている人は一読の価値がある。
第一章は界面活性剤の種類や働きの説明に費やされ、化学式も多く登場するので完全な理解には高校化学レベルの知識を要する。ここで読む気が失せる人もいるかも知れないが、二章以降はほとんど化学式もなく、素人でも抵抗なく読み進められる筈だ。
なお、念のため付記するが、「洗剤廃水を植物に与える」といった小学生の自由研究レベルの実験で合成洗剤の是非を断ずるのは、一種の知性の退行だろう。合成洗剤の廃水で植物が枯れるのは、洗剤が溶け込むことで水の浸透圧が変化してうまく水分を吸収できなくなるためであり、洗剤の毒性とは関係ない。石鹸は土中のミネラルと直ちに結合し、不溶性の金属セッケンに変化するために問題が生じないだけのことだ。そもそも、下水処理場で99%以上、浄化槽でも96%以上の合成洗剤が除去される状況下でこのような実験が何か意味をもつのか。現在下水処理で問題視されているのは合成洗剤ではなく、排泄物や台所排水由来の窒素やリンである。それでも石鹸、というなら好きにすればよいが、少なくとも「自分は環境によいことをしている」といった幻想はもたないことだ。

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