新発見
「キャッチャーインザライ」の翻訳者、村上春樹さんと、P・オースターの翻訳で有名な柴田元幸さんの対話、第二段。今回は「キャッチャー・・・」についての対話です。 翻訳になると途端に饒舌になる村上さんの話には新発見が多く、「キャッチャー・・・」を読んだ人は「なるほど」とうならされます。読んだことがない人は「キャッチャー・・・」が読みたくなることでしょう。
この本を読んで、小説なり、評論なりをもっとも深く読んでいるのは翻訳者なのではないだろうか?と思えてきます。別にここに書かれていることが「正解」(文学に「正解」を求めるのは馬鹿げているし、無粋なことだと僕は思う。読んだ人が思ったことが「正解」であり、それ以上でもそれ以下でもないはずだと思う。村上さんも「少年カフカ」で同じようなことを言っていた。)なわけではないんだろうけど、とても参考になる興味深い話ばかりで面白いです。
春樹氏が熱弁!?
春樹氏がここまで自分をぜんめんにおしだして主張するのはめずらしいことではないでしょうか。小説家という表現者として、表現にたいする直接的な主張というのは避けるものだと彼の性格を察するに考えてはいたのですが、読者をもある程度想定し、はなしてくれている彼のやさしさにふれることができました。とにかく、春樹氏はふだん叫びたいことを各テーマにうまくぴたりと合わせ種々選択して思想をを披露してます。(それもかなり熱く!)
柴田氏とのおとな同士がくりひろげる軽妙な議論として見るのも十分に読みごたえあるでしょう。