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ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか (文春新書)

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ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか (文春新書)の商品レビュー

3.0 ソフトウエアやインターネットと、リアルな権力の関係を点描
Winnyによる情報流出、Winny作成者の逮捕劇、TRONなど標準化での日本の敗北、
情報家電での日本の敗北、オープンソースに関する国家戦力等が
ドキュメンタリー風に描かれています。

警察の動きやソフトウエア戦略における国の行ってきたことが
中心に描かれています。技術的な内容は、あまり出てきません。

副題にあるWeb2.0の話題は、少々でした。

まとまってソフトウエアと権力(国家権力、標準化という権力)
との関係を描いている本は、
あまり読んだことがなかったためか、興味深く読めました。
4.0 ネット社会の理想と現実
Winnyにまつわる事件を始まりに、インターネットの存在自体を遡り、その理想と現実を紐解いてゆく。その過程はなかなかスリリングで面白かった。また、技術力はありながら、その対応の悪さゆえに、世界規模で起こっている革新と変化にいまひとつ対応しきれていない、日本のあり方にもずいぶんと歯がゆい思いが湧き上る。

モノごころがついた頃には、すでにインターネットが生活の一部として当たり前になっていた世代にも、その源流や思想、成り立ちは興味深いものがあるのではないだろうか。

ほかのレビュアーさんたちが指摘されているように、本書のタイトルから抱くイメージと内容に齟齬があるため、読中しばらく違和感がをおぼえるが、読了すると「まぁ、そういったまとめ方もあるのかな」と思えてくる。

しかし、どちらかと言えば

Winnyとはなんだったのか
−ネット社会の理想と現実−

くらいの方がしっくりとくる。
2.0 タイトルとの乖離が甚だしい
タイトルを想像して買うと内容の乖離に失望してしまう。
リアルとの衝突とあるがその内容のほとんどがwinnyについてである。
winnyに関してあまり詳しくなく、その技術の素晴らしさや開発者の金子氏についての話は興味深かったが題名にある大きな枠組みとしてのリアル対ネットの構図について知りたかったため内容には不満足であった。またそのほかのことについて書かれている内容もどことなくつかみどころが無いように感じた。
著者はネットに関して精力的に執筆しており内容も非常に興味深いものが多いため、この本には星二つという評価をつけさせていただいた。
ただwinnyについての話を詳しく知りたい人には内容に富んだ本であると思う。
4.0 著者の生活を支えるという意味を込めて、借りないで買おう!
最近スピードを増している著者の仕事ぶりの中では、
本書は一気呵成に書き上げられたとの印象が濃い。

そのため、スピード感という表面的な記述のメリットに沿うように、
話題があっちに飛びこっちに飛び、という風に、散漫な感じも否めない。

とはいえ、これだけの情報量を、たった一人の人物が取材をもとに、
ものしたという事実には、一票を投じなければならないと思う。

というのも、膨大な取材費と書籍代を経費にして、
新書という形式で安価に提供することによって、
ベストセラーにでもならない限り、著者の懐が潤うということはないからだ。

よって、著者が今後も一層ネット業界に深部へと歩みを進めていけるよう、
本書は、借りずに購入するというのが筋というものだろう。

ただし、時代先進的な試みは、数年後に読み返されることがなくなり、
圧倒的に時代遅れになる可能性も有している。

それゆえに、著者は走り続けなければならないし、
読者もともに追い続けなければならない。

本書に登場する名称、十年後に残っているだろうか?
5.0 ジャーナリストの仕事として
ネット関係の本が興味深いのは それが社会論になっていく点にある。

 技術革新が 社会を つまり人間を 変えてきたことは古来からの歴史だ。ネットも その数ある技術革新の一つに過ぎないといえばそれまでだが 幾つかの点で非常に興味深い。

 まず第一に僕自身が直面している技術革新である点だ。いいかえると僕自身が「歴史」に直面していると言う事だ。当たり前ながら 誰しも「歴史」には直面しているわけだが ネットというように「切り口」がはっきりしていると 強く歴史を感じることが出来る


 次に世界同時多発的な現象である点だ。こういう事態は 人類の歴史上でも 初めての経験だと僕は考える。発生している場所が多いということは そこから生まれる対応にも バリエーションが極めて多様化するのではないかと想像する。

 本書が語っているのはネットが齎すものは「民主化」なのか「アナーキー化」なのか「覇権化」なのかという点だ。この視座は 1998年という相当昔に提出された廣瀬克哉という学者の論文に負っている。その論文も なかなか射程距離の長い視線を持っていたと思う。なぜなら 今尚 この3つのどれになるのか もしくはまだ提出されていない第四の事態になるのか 解らないからだ。
 本書は 答えは出せていない。とりあえず 幾つかのagendaに絞りつつ ネットが齎すものを模索している。歴史というものは 後にならないと解らないというのは いつの世でも同じだ。その意味で答えが出せていないのはしょうがないかと思う。

 但し 革命家とは自分で答えをまず出して それを世に問う人なのだと思う。その意味では本書を物足りないということも可能だ。但し著者はジャーナリストであり革命家ではない。本作は 優れたジャーナリストとしての仕事なのだと ITには素人の僕は思った。

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