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著者・勝谷氏の物事を読み解く視点と、歯に衣着せぬ言動(良くも悪くも)に以前から好感を持っており、氏の文章を毎朝目にしている者です。 一方、数十年来の鉄道ファンでもあり、以前は鉄道会社に勤務して専門的なキャリアも積んでおりました。 文庫化された本書を、そんな二重の期待と共に、初めて手に取りましたが… 率直に言えば、期待外れでした。 著者の多忙な毎日を反映するかのように、見聞きしたものを慌ただしくまとめた単なる行動記録という印象で、紀行文として胸に響くものがありませんでした。 鉄道紀行のスタンダードといえば宮脇俊三氏あたり、という小生の感覚が厳しすぎるのかも知れませんが。 一方、旅の情報源としてはどうか。 食べ物屋に入れば「タダモノではない」「絶品」な食い物ばかりで、果たして信用してよいのか、分からなくなってきます。 鉄道に関しては、路線の歴史など説明が大雑把にすぎる部分があり、鉄道ファンとして完全には容認しかねます。 この分野の知識を持つ小生としては、新しく仕入れた知識を著者がこのように消化し、自らの文章として表現するのか、ということを気付かされ、逆の意味でとても参考になりました。