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「朝日」ともあろうものが。

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「朝日」ともあろうものが。の商品レビュー

4.0 言い訳しなくてもいいのに
朝日新聞記者であった著者が記者時代に見た、朝日新聞を代表とするメディア業界の内情を書いた本です。取り上げられているのは、上司のパワハラ、高校野球の偽善、記者クラブ問題、ハイヤーの多用、細かい捏造、ジャーナリズムの基本への無理解、など。先日読んだ『ジャーナリズム崩壊』と比較すると、話が具体的な例(著者の思い出話)から始まるのが相補的で、一緒に読んでよかったと感じました。

本書で勉強したのが、新聞は情報提供者に記事原稿を見せない、ということ。すみません、私言ってました。科学記事の取材に来た記者の方に。記者の方の理解にちょっと不安を感じて、間違ったこと書かれるとイヤだなあと。でも、記事原稿を見せろと言うことはまさしく検閲で、我々が言うのから、権力者(や上祐氏)が見せろと言うところまで、シームレスに繋がっているのね。

もう一つ、週刊誌、特に第2グループの週刊誌(個人的に品のある方から1:朝日・毎日、2:新潮・文春、3:現代・ポストと分類してます)が面白いと感じていたのが、記者クラブ制度からはじかれたところが、それゆえに、「ジャーナリズム」を発揮した結果だと分かったのも面白かった。

ただ、批判をする際に、くどくどと、「育ててくれた朝日新聞には感謝している」とか「皆がひどいわけではない」とか書いたり、ひどい上司のことを、調べれば特定できるほど書いている割には名前を書いていないこと、など、「いい人」であろうとし続けているのが、ちょっと偽善的に感じました。これは、本書の成立が、著者が朝日新聞を退職した経緯をいちいち説明するのが面倒になったので、まとめてブログ書いたのから始まったこと関係あるのでしょう。と書いてみたけど、この経緯説明自身が言い訳だわなあ。もう少し正面切って批判すればいいのに。もっとも、この方が日本では反感を持たれずに影響が強いのかもしれません。そこまで読んでこの文体を選択したのなら、それはすごいかも。

『ジャーナリズム崩壊』のレビューでも書いた、メディアのフィルターへの逆フィルターの精度を上げるためには有用な本です。お薦めします。
3.0 <ジャーナリスト>ともあろうものが
書かれていることは、きっと本当のことなんだろう。
「暴露本」にしては、おとなしいとも言えるのは、この人の人徳なのか、元新聞記者とやらの<良識>なのか・・・。
この本で始めて名前を聞いた人なので何とも言えないけれど、<俺はジャーナリストだ>と声高に言う割には、私怨を晴らしているだけのようにも思えてしまう。
なぜだろうかと考えてみた。

ヒントは、本人が書いたこの本の紹介文にあった。
<本の「帯」に「『捏造は当たり前』『偏向は常識』が朝日」という文言が並んでいますが、これはぼくが書いた文ではありません。出版社が考えたものです。ちょっと言い過ぎではないかと思い、直してほしい旨を伝えたのですが、「帯は出版社のものですから」という説明で、そのままになりました。ですから、帯の文言はぼくの文責ではないことをお断りしておきます>

<ジャーナリスト>だと偉そうに言うならば、おかしいならおかしいと、ちゃんと戦うべきじゃないのかな。この人はこれまでも自分が書いた記事の見出しが誤解を招いたり、人を傷つけると思っても、会社がそうすると言えば、従ってきたんだろうね。

これじゃあ、朝日新聞の旗の下に守られていた時と、何にも変わってないように思えるんだけど。残念です。
3.0 所詮アンタもアサピー(-@∀@)でしょ
 朝日内部の呆れた実態をいろいろ書いているようですが・・・。所詮烏賀陽さんアンタもその一員だったわけで。あの本多勝一を「大物」と仰ぎ、朝日やめた後、ホンカツが発行していた「月刊あれこれ」なる雑誌に寄稿してオマンマ食わせてもらってたのは知ってるよ。
 この本には100円ラーメンの捏造話は出てくるけど、ホンカツの批判は一切出てこないもんねえ。カンボジア大虐殺を「全くのウソだった」と断言しておきながら後でコッソリ書き換え、「中国の旅」なる反日プロパガンダを垂れ流して批判されると「中国の主張をそのまま書いた」とうそぶいた本多勝一を批判しないのはどうしてですかあ?
 朝日を批判するなら、稲垣武さんのように本気で取り組むべきですよ。
5.0 就職(転職)と就社(転社)の違いを再確認したくなる一冊
「好きなことだけをやり続けるっていうのは実はとても難しいことなんだよね……」(ビビ on FF9)

この本は、帯や他の方のレビューを見る限り、マスメディア批判本、暴露本、内部告発本に分類されがちなのですが、会社に属しながら好きなことで飯を食うことのジレンマを描いた私小説のようなものとして読ませていただきました。

「報道はわかりやすく伝えるべきもの」という姿勢がそのまま現れている読みやすい文章。いろいろな立場の方が読むことを配慮した表現。関西人らしいユーモアの小ネタの中に、時々現れる激しい感情。
この本で、著者を表す一人称は「ぼく」で統一されています。ところが、泰平の眠りを覚ます「一人重体のチンケな事故」に舌打ちする自分を、「『おれ』は何という不謹慎なやつ」
と、例外的に「おれ」を一人称に使うくだりがあります。ここが読者として著者の心ともっとも一体感を感じたところです。

最近新しく会社に入った方や会社を変わられた方もいらっしゃいますが、会社を選んだ理由に「好きなことで飯を食うため」を挙げる方もいると思います。

その人たちに聞きます。

会社で理不尽なことを経験した場合、退社して安定した生活を捨てるというリスクを冒してまででも、その仕事を続けますか?

「好きなことしてるんだもの、理不尽なんてガマンできるよ!」という方。仕事への愛着こそが原因で耐えられない理不尽は必ずあるのです。

それを書いたのがこの本です。
したがって、マスコミなどそういう枠を抜きにして、組織の中で仕事をする方は自分の職業観を確認する意味で読んでおくべき本です。
3.0 面白さも中ぐらいなり暴露本
 実は以前、本書の著者の『Jポップの心象風景』っていう本を、途中で放り出したことがある。面白そうな素材・手法なのに、何でこんなに退屈なの? と思った。だから書き手としては、実はあんまり興味を抱いていなかった。
 でも本書タイトルを見て、「これは面白いんじゃないか」と直感した。本当に優秀な書き手は、こういう暴露本系の本に手を染めない。たとえ書いても、読者の下世話な関心に応えてくれない。でも品性下劣な書き手では、今度は読んでいる自分の品性に不安を覚えて自己嫌悪に陥る。その点この著者は、この種の本を書く上で最適任ではないか。濁世を泳ぐブンヤ生活に馴染みきれなかったほどには上品で、でもそこで17年渡世してきたほどには通俗的。適度に俗で、でも世間一般の基準では上品の部類。絶妙のバランスだ。
 著者は本書執筆の理由についてアレコレ述べているが、売文稼業の人間の能書きを私はあんまり信じていない。仮に著者の言うことが真実だとしても、本書の社会的機能は著者の意図とは別のところにある。それがワカラナイなら、未熟かカマトトかどっちか。本書は間違いなく、俗情と結託している。
 私としては「朝日」バッシングに一理も二理もあると感じているものの、それを目にしたライバル社が「我関せず」を装って口を噤み、上品ぶったお澄まし顔で傍観しつつも腹の底では漁夫の利を狙っているような気配をケッタクソ悪く思っている。「朝日」が沈むときは、アンタたちも無傷じゃいられないんだがナァ…

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