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怖い絵2

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怖い絵2の商品レビュー

4.0 もう少し短くまとめてもらった方が
前作につづき、パッと見ただけでは分からない絵の真意などが解説されています。
その「怖さ」を理解するためには、時代背景などまで分かった方が良いことは分かる
のですが、少し長いかなと思います。
ですが、絵画の見方をよく知らない自分には、絵画というものは、ただ画家の目に
移ったものというだけでなく、色々な意味が込められているということが分かり、
絵の見方が少し変わりました。
4.0 前作より読者を選びますが最高!
☆をひとつ減らしたのは、決してつまらないからではありません。
ただ、「前作よりも、読者を選ぶ」と思ったことと、わかりやすい意味での「恐怖感」
(たとえばビジュアル的におぞましい、とか制作背景が猟奇的とか)が前作よりも
少ないかな、と思ったので、前作とこちらとのどちらを選ぼうか悩んでいる人の
ために差をつけました。

 この本は、万人に恐怖を与えそうな前作と違い、多少歴史か美術に
興味がある人のほうが楽しめるかなと思います。詳しくなくてもいいのですが
そういう話に興味がある人のほうがより楽しめるかもしれません。
普通の怖い話(怪談的な)ものを求めていたとしたら、がっかりすると思います。

メインの絵はもちろんすべて載っていますが、解説の中に出てくる絵には画像がない
ものもありますし、画家の名前だけでてきて、その人がどういう人かわからない人の
こともサラっとかかれていたりします。前作で説明した時代背景を踏まえての解説も
あります。

私は前作を読んでからこちらを読んだので理解できましたが、もともと世界史は
得意ではなかったため もしも最初から「怖い絵2」を読んでいたら、理解が浅くて
怖さが半減してしまったのではないかと思う絵もいくつかありました。

皆さんが評価している、ダリのミレー論。おもしろいですね。私個人は それは
ちがうんじゃないか?と思ったりもしますが、今度は『晩鐘』ではなく、ダリの発想や
その発想が生まれた原因である彼の人生に魅力と恐怖と興味とがまざった感情を
持ちました。
それからミレーの私生活。全然知らなかった。それは「怖い」とも違うけど
なんだかすごく興味深い話でした。早速誰かにしゃべりたくなりました。

絵の理解や時代背景を理解できるようになるだけでなく、ダリとかミレーの私生活とか
絵とは関係なさそうなところまでおもしろい情報がちりばめられていて
非常に満足できる本でした。
5.0 この第2巻も実にスリリング、とても面白かった!
 著者の絵解きに従って、絵の表情が変わり、反転し、じわじわと怖さが増していく面白味。あたかも、ミステリ小説の終盤、名探偵が鮮やかな謎解きを披露するのにも似て、するするとひもとかれ、素顔をあらわにしてゆく名画の変貌に、ぞくぞくさせられました。

 取り上げられ、著者の鋭くて深い洞察力、推理力の対象になる絵は、全部で二十。
 ◆レンブラント『テュルプ博士の解剖学実習』 ◆ピカソ『泣く女』 ◆ルーベンス『パリスの審判』 ◆エッシャー『相対性』 ◆カレーニョ・デ・ミランダ『カルロス二世』 ◆ベラスケス『ラス・メニーナス(宮廷の侍女たち)』 ◆ハント『シャロットの乙女』 ◆フォンテーヌブロー派の逸名画家『ガブリエル・デストレとその妹』 ◆ベックリン『死の島』 ◆ジェラール『レカミエ夫人の肖像』 ◆ボッティチェリ『ホロフェルネスの遺体発見』 ◆ブレイク『巨大なレッド・ドラゴンと日をまとう女』 ◆カルパッチョ『聖ゲオルギウスと竜』 ◆ミレー『晩鐘』 ◆ドラローシュ『レディ・ジェーン・グレイの処刑』 ◆ホガース『精神病院にて』 ◆ブリューゲル『ベツレヘムの嬰児虐殺』 ◆ヴェロッキオ『キリストの洗礼』 ◆ビアズリー『サロメ』 ◆ファン・エイク『アルノルフィニ夫妻の肖像』(表紙カバーの絵は、その一部分)

 なかでも、著者の見事な絵解きに唸らされたのが、『泣く女』『相対性』『ガブリエル・デストレとその妹』『ベツレヘムの嬰児虐殺』『アルノルフィニ夫妻の肖像』の五枚。三つの異なる世界で暮らす住人たちを、「ブルー」「グリーン」「レッド」と色別で呼び表わすエッシャーの『相対性』など、並行宇宙ものの面白いSF作品を読んでいる、そんな気もしましたね。

 絵の核心、絵の素顔めがけて、鋭い視点で切れ込んでいく文章に接した後では、それらの絵が随分違って見えました。「ああ、この絵にはそういう顔もあったのか」とか、「そういう事情が、この一枚に秘められていたのか」と知る、スリリングな驚きをともなう妙味。前巻同様、何か鮮やかなマジックでも見せられたみたいに魅了された一冊。
5.0 第3弾に大期待
前作同様、恐いもの見たさという感情から物語に一気に引き込まれ、気づいたらその時代背景まで知り得てしまう良著だと思います。私自身は美術に詳しくはありませんが、絵画の入門書としても最適な一冊ではないでしょうか。
5.0 テレビでは描きづらい絵画の<事実>

 「怖い絵(2)」というそのタイトルと、表紙の装丁に使われているファン・エイク作「アルノルフィニ夫妻の肖像」から取られたのっぺりした男性の顔とから、私は本書のことをホラー小説だと勘違いしていました。新聞書評かなにかで本書の内容を知って不明を恥じたものです。

 端的にいえばこれは、20の西洋絵画をとりあげて、それが描かれた世界史的/美術史的背景や、描かれている図像の意味を解説した書です。

 誰しもが目にしたときに一瞬にして「怖い」と無理なく感じることの出来る絵画の数々、例えばドラローシュの「レディ・ジェーン・グレイの処刑」、ビアズリーの「サロメ」といった作品が、この書で取り上げられていることには不思議を感じることはないでしょう。描かれた題材が何者かの死を連想させるどころかまさにずばりと描かれているのですから。不思議なもので、これらの作品を見る者は、恐怖に立ちすくむのではなく、立ち止まざるをえないと思わせる<美>を感じると思うのです。

 しかし一方で、ベラスケス「ラス・メニーナス」やカレーニョ・デ・ミランダ「カルロス二世」といったスペイン王家を描いた作品になぜ恐怖を感じなければならないのかは当初首を傾げざるを得ませんでした。私自身プラド美術館でこの2枚を目にした時に、恐れを感じた記憶はありません。
 しかし「ラス・メニーナス」や「カルロス二世」には異形の人々、つまり身体や精神に障害をもった人々が描かれているのです。こうした人々の存在が絵画作品に描かれた背景について著者は丁寧に解説をしているのですが、テレビ番組などでは自主規制の名のもとに深くは触れられることのなかった彼らの存在の意味が本書ではオブラートに包むことなく述べられています。
 美術作品における<事実>が、我われが日常触れるテレビメディアの中ではなかなか語ることができないのではないかという事実に軽いショックを感じました。

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