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蹴りたい背中

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蹴りたい背中の解説

 『インストール』で文藝賞を受賞した綿矢りさの受賞後第1作となる『蹴りたい背中』は、前作同様、思春期の女の子が日常の中で感受する「世界」への違和感を、主人公の内面に沿った一人称の視点で描き出した高校生小説である。

   長谷川初実(ハツ)は、陸上部に所属する高校1年生。気の合う者同士でグループを作りお互いに馴染もうとするクラスメートたちに、初実は溶け込むことができないでいた。そんな彼女が、同じくクラスの余り者である、にな川と出会う。彼は、自分が読んでいるファッション雑誌のモデルに、初実が会ったことがあるという話に強い関心を寄せる。にな川の自宅で、初実は中学校時代に奇妙な出会いをした女性がオリチャンという人気モデルであることを知る。にな川はオリチャンにまつわる情報を収集する熱狂的なオリチャンファンであった。

    物語の冒頭部分を読んだだけで、読者は期待を裏切らない作品であることを予感するだろう。特に最初の7行がすばらしい。ぜひ声に出して読んでいただきたい。この作家に生来的に備わったシーン接続の巧みさや、魅力的な登場人物の設定に注目させられる作品でもある。高校1年生の女の子の、連帯とも友情とも好意ともつかない感情を、気になる男子の「もの哀しく丸まった、無防備な背中を蹴りたい」思いへと集約させていく感情と行動の描写も見事だ。現在19歳の作者でなければ書くことができない独自の世界が表現されている。 (榎本正樹)

蹴りたい背中の商品レビュー

1.0 背中を蹴りたいです
読み切ってから思ったのは、 どうやら蹴りたい背中というのは作者の背中のことだったらしいな。
なんなんだこの本は。

結局何が言いたかったのか分からないし、山場が無ければオチもない。無論読了後には何も残りはしない。
あまりにも印象が薄すぎて、一週間後にはどんな内容だったか頭からすっかり消えていた。


ところで、著者には是非、頭の上から醤油をひっくり返したような黒髪(うろ覚え)、とはどんな髪なのか教えて頂きたい。

何か他に良い表現方法は無かったのだろうか?この表現だけは頭にこびりついて離れない。
私の中で蹴りたい背中という作品のイメージは最早これだけだ。(内容は思い出せないままだが、もう一度読む気にもなれない)


ただひとつ、マスメディアなどの評判を鵜呑みにせず、小説を買う前にはよくレビューを見よという教訓だけを私に与えてくれた作品。
4.0 読み直してみると
話題になった当時読んだ時は
「これで終わり!?」と思いましたが、
その間色々と小説を読み、今改めて読み直すと
「やっぱり細かいところが上手いな〜」と思いました。
ドラマチックなエンタメ小説を期待しないで
新世代の純文学を読んでみる気持ちで手に取れば
芥川賞も納得できると思います。
3.0 無防備に読むと凡作、だが実は。
普通に読めば、「グループづきあいに嫌気がさした女の子が、外れ者としてやってくけど、毎日周囲をバカにする一方劣等感も抱えている日々。ところが自分よりもっと外れたアイドルおたくのクラスメートとの交流のなかで、憎らしさとほのかないとおしさ?も交えた感情を抱き始め……」
って話に読めますし、この本が刊行されたときの、中学生の私はそのとおり読んで「くだんない!これが芥川賞かよ」と思った。
けど、今読み返してみると、この本。
主人公に「蹴りたい」と思われ続けるアイドルおたくの男は主人公の自己愛と自己嫌悪の投影対象としての役割を担ってるんですね。それを書きすぎずに、主人公へ自分自身のゆがんだ思いの自覚も促さず、書かないことでこの作品を「文学」たらしめてい力量はさすが。やっぱりあの若さでそんな巧みな小説の構造をする綿谷りささんは、十分に芥川賞に値する
3.0 受賞は納得。でもおもしろくはない。
 確かに賛否両論だろうなあ……。
 物語自体(どんでん返しとか意外性とか)に面白みを求めてる人には多分受け入れられない話だと思います。山もオチもないので、エンターテイメントが好きな方にはちょっときついかも(かくいうわたしもその一人)。
 でも心理描写がとにかくきれいで、独特な世界観を持った人なんだなって思います。19歳の時の作品とは思えない巧みな表現で、物語に引き込まれます。読みやすいです。モノの見方とか、考え方とか、感銘を受けます。どこに重点を置くかでこの作品の評価はだいぶ変わってくるのではないでしょか。
 読んで時間とお金の無駄とかは思いません。だけど人に勧めようとは思わないかな。

 これが受賞したのが直木賞だったら、納得いかなかったと思います。でも芥川賞なら、確かにそうかもな、って感じです。純文学です、この作品は。
2.0 けだるさ
高校になじめないけだるさというものをうまく表現できていると思う。
自分も同じような青春を過ごしてきたので良くわかる。
10代でなければ書けない風景である。

すっかり汚れたオッサンになってしまった現在、読んでいて部屋で声を出して爆笑してしまったのが

「クラスの人たちどう思う?」「レベル低くない?」

痛たたたたたたた・・・・・痛すぎる!
これは恥ずかしくて書けない。痛すぎる自分を思い出してしまったよ。

将来、綿矢さんにとって振り返ると赤面してしまう自意識過剰すぎる尾崎豊風のポエムのような作品になるんじゃないのかな。

私はあのころの自分を思い出して恥ずかしくなってしまいました。
誰でも思春期はそんなものなんですかね?

真面目に共感できずに読めない時点でオッサンになっており、ティーンズノベルに分類されるものではないでしょうか。

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