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天使はポケットに何も持っていない (Modern&Classic)の商品レビュー 読んでよかった。
アル中のダメな主人公が、金と引き換えに自分の才能をハリウッドに売ってしまった親父の最後を見届けに、NYから飛行機に乗る。 自暴自棄の果てに見える『やさしさ』。
どうしょうもない飲んだくれで、アルコールがきれると、自虐的で目も当てられない暴走はとどまることを知らない。ほんと主人公のブルーノは、ろくでなしなんです。でも、そんな彼をいつしか愛しく感じてる自分に気づいて驚きます。妻にも見放され、家族にもあきれられ、反目しつつもやはり敬愛している父の死に直面し、彼は父の忘れ形見のブルテリアと共にあてどない旅に出ます。しかし、かっこ悪い。臆面もなく人間をさらけ出すブルーノは、とてもかっこ悪い。自制がきかない分、素のままの欲望が表出して彼はどんどん惨めになっていくんです。でも、そこに嫌悪感はありません。どうしてだろう?読みながら考えました。そう!惨めで、自暴自棄で、どうしょうもないろくでなしなんだけど、彼には芯の部分でやさしさがある。その気持ちに救われて、こちらとしては彼から目が離せなくなってしまうんです。ブルーノと老犬ロッコの関係は、そんな彼の人間性をうまく表しています。老いて、臭くて、他の犬を見るとノドブエに喰らいついて離れないくらい凶暴で、クソを垂れ流すこのどうしょうもない犬を、彼はとても愛しげに扱います。ラストでの彼のロッコに対する真摯な態度には、正直感動しました。読んでよかった。 タイトルがかっこいい!
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