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胸が痛くてことばが出ない。 突然の別離を、この悲しみを、どこに持っていけばいいのか。 ことりの死をただこころに抱いて、日を繋ぐくま。 胸塞ぐくまの想いにそっと寄りそったやまねこも、 きっと自分のなかにある同じ悲しみ、苦しみを再び感じたことだろうに。 いつも胸にしまってある想いに、再び向きあわねばならなかっただろうに。 生きていくことの不条理もやりきれなさもふたりは知ったのだ。 愛した思い出と喪った悲哀と、もろともに新しい朝を迎え続ける「覚悟」のようなものを、 ふたりの背中が語っている。
正直、買う予定ではなかったのですが 店頭で平積みしてあるのを見過ごせなくて購入してしまいました。 気安く買ったことを後悔するほど心が痛くなります。 『いつもの朝』はいつでもいつもの朝とは限らない。 毎日を大切に生きていきたいと感じている私にとってグサリとくる内容でした。 なぜなら私は(くま)と同じような状況で友達(ことり)を亡くしています。 冒頭から死でしかも近い状況であったため私的には苦しかったのですが 別れがあるから出会いがあるという事は未来を予想させ今を生きていると思えます。 亡くなった友達のために恥ずかしくない生き方をしたいと常に思っています。 その事をやまねこがくまに教えてくれます、未来とともに。
静かに横たわる小鳥が描かれたタイトルページ。あまりにも唐突な死との 出会いに ボクはしばらく画面をボーッとながめてしまいました。 続いて、小鳥を前に肩を落とし座り込むクマの姿が。ふたりは仲良しだったんですね。 こんなときクマにかけてあげる言葉があるだろうか… ボクはただただ、画面を見守ることしかできませんでした。 その後、小鳥を小さな箱に入れ いつも持ち歩くようになったクマのなんと痛々しいことか。 架空の世界での話ですが、魔法じみたことは何も起こりません。死は死なのです。 あえて奇跡とよべるとすれば、それはヤマネコとの出会いでしょう。 彼も何かしら捨てがたい過去を抱えているようで、心の底でクマとつながり合うのです。 死は終わりではなく、永遠という旅立ちの始まり。 そんなことを、ふたりの後ろ姿から感じました。 モノクロームで描かれた世界が象徴的です。こんなにも純粋な白があったんですね。
生に死を織り交ぜて、文を紡ぐ湯本さん。 一枚の絵で、刹那に永遠をとどめる酒井さん。 世界が待望した夢のコラボレーションです。 まるで本当の生きている時間のように、一頁、一頁がずしりと重く、しかし、しっかり進んでいく。 くまとやまねこの深い深い心の通い合いに美しいものを見た気がします。
タイトルが「くまとことり」ではない所が良いですね。 やまねことの未来を感じます。 ことりの箱を開けないにしても 喪失の話は人を無口にさせ、避けられる話題ですものね。 大人向けの絵本。(子どもが読んでもいいと思うけど)