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蹴りたい背中 (河出文庫)

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蹴りたい背中 (河出文庫)の商品レビュー

3.0 言葉で表現しきれない感情の塊
ハツは高校一年生。中学のときの親友だった絹代はグループに入ってしまって、ハツはクラスで浮いている。クラスで浮いているもう一人、にな川は、雑誌のモデル、オリチャンのファン。無印の店でオリチャンに会ったことがあると言うハツから、もっと情報を聞き出そうとするにな川とハツ、孤独な二人の奇妙な交流が始まる。

ティーンエイジャーの居場所のなさ、清冽なやるせなさ、鋭敏な感情の動き、観察眼といったものを、突き放すでもなく、それに浸りきるわけでもなく、絶妙な距離感で、淡々と描写していくのは、つい最近までティーンエイジャーそのものだった綿矢氏の目線のするどさでしょうか。大人になる一歩手前の少年、少女の言葉で表現しきれない感情の塊のようなものを、うまくつかみとっています。
1.0 ようわからん
ちょうど高校生のときに親がこの本を買ってきた。当時色々話題だったので読んだ。
が、10ページぐらいでダルくなり、これからの展開が面白くなるんだろうと読み進めていくうちにあっさり終わり。
リアルな女子高生を表現しているとかいっていましたが、私はいまいち共感出来なかった。
登場人物達もいまいち好きになれない。
読み終わってみて、「それで?」という感想しかわかない。
私の感性の問題かも知れないが。というかこういう作品に面白さを求めてはいけないんですね。
3.0 芥川賞受賞作品っていうけど・・・
史上最年少で芥川賞を受賞した綿矢りささんの作品ということで読んでみましたが・・・
金原ひとみさんの「蛇にピアス」を読んだ時と同じように、「えっ、こんなのが芥川賞???」という感想を持ちました。
高校1年生の「ハツ」は、自分と同じようにクラスのあまり者の「にな川」に奇妙な関心を持っていきます。
「ハツ」の目線で「にな川」を描いている作品なのでしょうが、「ハツ」の考えも「にな川」の行動も、何だかさっぱりわけがわかりませんでした。
「ハツ」は「にな川」の背中を蹴りたいようですが、少なくとも1回は蹴っています。
もっと蹴りたい理由は何なのでしょうか・・・?
私も思いっきり蹴り上げてやりたいヤツがいます。
でも、それはそれなりの理由がたくさんあるんです!
5.0 やばい、、綿矢りさ好きになった
どこかで出だし「さびしさは鳴る」を目にして、これは・・!と読まずにおられず。たとえその後が駄文でもいいと思うくらい、名文。
でもはっきり言って純文学は斜陽ではっきり言って純文学作家なぞ今時何の意味があるのかと思ってました。
しかも芥川賞、、町田康のきれぎれ以降衰退の一途のやばい存続すら危うい(と思ってる)芥川賞。
しかしこの作品は相当優れていた。
全てのシーンが印象的で全ての文が悉く素晴らしい。煌いてる。稀な才能者ですよ。
3.0 何が蹴りたい?
 芥川賞をとったとのことで遅らばせなが読んで見ました。正直ただの流行り物で芥川賞も話題性を呼ぶためじゃないのかと、少々見くびっていたのですが、芥川賞はダテではないと思います。読むものを惹きつける文章力というものがあると思いました。
 この小説で問題となるのは、にな川は長谷川にとってどういった存在なのか、そしてどうして、彼の背中をそんなに蹴りたいのか、痛めつけたいのかという謎です。このは常につきまとい、読むものを作品の中へとぐいぐい惹きつけます。そして結局それは明確な形で回答されることはなく物語りは幕を閉じます。
 この辺は、読者にゆだねられるところなんでしょう。優れた文学作品にはこういった謎というものが多分にちりばめられているものです。
 私は、にな川は長谷川にとって一つの慰めのような存在だったのではないかと思えます。周りに無理をして合わせることへの欺瞞は多かれ少なかれ誰でも持っているもので、彼女はそれが大変に強く、自然と周囲から孤立していきます。しかしやはり寂しさというものも当然あります。特に高校生くらいであるとそういった状況はどんなに一匹狼を気取っていても、辛いものです。そんな中で自分と同じような境遇にあるにな川をどこかで慰めの対象に見ていたのではないでしょうか。人は心のどこかで自分より劣った、自分より悲惨な境遇である人間を求めるもののように思えます。
 蹴りたいというのも相手に対する支配欲ではないでしょうか。
それにしても、にな川、なかなかおいしいポジションです。こんな性格でありながら女を家に呼んだり、一緒にライブにいったり、あげく家に泊めたりと。にな川ほどでないにしてもオタクな私からすればうらやましいかぎりです(笑

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