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昭和を代表(?)するサブカルチャーの「怪人」4人へのインタビュー集。 いやあ、面白い! よくぞここまで突っ込むか、という竹熊健太郎が聞き手だが、 子供の頃、川内康範・文、石原豪人・絵――という「月光仮面」を読んできた者としては 懐かしいやら面白いやら。 それにしてもこの4人、ぶっ飛び方が半端じゃない。 話も、飛びまくりだ。だけど、みんな一本筋が通っている。 篦棒(ベラボー)な人々 とは、よくぞ付けたタイトルである。
康芳夫氏が三浦某を評して「一言でいうと彼は役者じゃない」と。 シロかクロかよりも、商売として使いものになるかどうかという視点。 といっても、重要なのは金ではない。 生に倦んだ自分を、どれだけ楽しませてくれるのか、という。 この人は、暗黒版ルパン三世だと思ったけど、いや、それをいうなら、鏡に映ったもうひとりのルパン、映画版のマモーだ(ルックスも)。 マモーはフィクションだけど、康氏は現実だから、すごい。 たまたま本日は聖夜であるが、ダダカン師の純粋さに、心を洗われた。
「要するに僕は煽動を楽しんでいる」──こんな科白を引き出すインタビューに、敬意を払わずにおられようか! これは、“四大奇人”の一人、康芳夫氏のひとことだが、彼の経歴を存分に知悉した上で読むと凄みさえ感じる。 サブカルチャーという言葉は、あまり好きではないのだが、康芳夫氏や川内康範氏がサブカルチャーの旗手だというならば、われらもサブカルチャーの旗の下に馳せ参じよう、と思わずにいられない。──それだけの「煽動」する力が、本書にはある。こんな淡々とした煽動もあるのだと、談話の魔力に引き込まれる。 強面(こわもて)で知られた川内康範氏が、繰り返し著者に名前で語りかける。「竹熊さん」と。──これが、いい! もちろん、本書の全編に満ちている濃厚な「物語」は、そんじょそこらの三文小説が束になっても太刀打ちできないほどのものだが、それだけならば他で知ることができないものでもない。しかし著者のインタビュー原稿の神髄は、その節々にある。 ずけりと踏み込む、その姿勢は、苦笑しながら構えを解いてゆくという「奇人」の語りのプロセスをくっきりと読み取らせる。このあたりが、本書の最大の魅力だろう。 ──それにつけても、たった四人ではもの足りない。ぜひ、続篇をインタビュー&刊行していただきたい。それだけの「人々」がいるだろうし、なにしろもっと、読みたい!