商品の情報
貧乏するにも程がある  芸術とお金の“不幸

貧乏するにも程がある 芸術とお金の“不幸"な関係 (光文社新書)

この商品が欲しい!
この商品は Amazon.co.jp で購入することができます。このボタンをクリックすると、商品が Amazon.co.jp のカートに入ります。

貧乏するにも程がある 芸術とお金の“不幸"な関係 (光文社新書)の商品レビュー

2.0 何が言いたいのやら・・・
ビンボーと芸術のについての色々な知られざる事実、
この著者独特の考察、なんて感じの内容かと思っていたのですが
ただ文学史の本のような通り一遍の事柄の羅列。
「好きなことをして生きたいけど
あまりにひどい貧乏はやっぱりいやだ。」
という平凡な感想を言うために
わざわざこんないっぱい文章書かんでも・・・
「貧乏」をタイトルにしたらいいかも?
っていうアイデアだけがあったんでしょうね。
別におかしな事を言ってるわけでもなく、
えらそーでもないので
星は2つで・・・



1.0 企画先にありきの感
序文で、「勝ち組」「負け組」「自分らしさ」などのキーワードを出して今日の話題と絡めるように見せながら、本文では有効な例証をせずに、最終章で無理矢理に「自分らしさは自分で見つめろ」という小学校の道徳の時間のような結論に達してしまい、「は?なにそれ?」という感想を抱くだけ。「作家では生活できない」という誰でも知ってる当たり前のことを、ズラズラと書きなぐっているだけという印象。時系列でもなければ、議論を深めるわけでもない羅列なので、漱石や啄木のエピソードに驚きも感心もしない。『人間嫌い』『不勉強』を読んで期待した読者なら、同じ著者の本とは思えないほど、捻りも推敲も足りないと感じるでしょう。「長山靖生」という著者で「貧乏」を語らせようという安易な企画の失敗例だと思う。編集者は猛省しましょう。
2.0 脈絡のない、知識のパッチワーク
副題は「芸術とお金の“不幸”な関係」。石川啄木など貧しさに苦しんだ作家たちの生活を取り上げながらも、第一章のタイトルは「経済格差と『文化』の値打ち」。語られるテーマは「勝ち組、負け組み」「格差社会」と現代ネタのオンパレード。そこからどう展開していくのか思わず期待したのだけど、うーん、なんだかなぁ、という一冊だった。

第二章「『文化』は差別的である」では華族が存在した頃の日本の社会や夏目漱石のお金への価値観などまだまだ話が遠い。第三章「芸術家の貧乏はロマンチックか」では一般論の寄せ集めで焦点が定まらない。第四章「貧乏にも程がある」でやっと石川啄木登場だが、多少文学史やその周辺記事を読んだ人間なら知っているような事柄の寄せ集めだ。

次の第五章で「作家的貧乏・借金生活の覚悟について」では映画貧乏も取り上げて、のらりくらりと話は続く。「同じクリエイティブ系でも、これが映画作家となると、いささか事情が異なるようだ」ともっともらしく口火を切るのだが、「映画はいろいろ金がかかる。この私に出資を募る人間もいるくらいだ」というあたりはあまりに近視眼的。確かに映画で食べていくのは難しいけれども、そのためのノウハウは徐々に確立されつつある(ただ今後につながるかという点では危惧も大いにあるのだけれど)わけで、リアルな世界のことはあまりご存じないようだ。

取り上げる作家も森鴎外、永井荷風、内田百閧ゥらいきなり西村賢太(「どうで死ぬ身の一踊り」で芥川賞候補など)と大胆。その間には石田純一の「不倫は文化」発言なども顔を出し、もう私、目が点でございます。

ちなみに取りあげた西村氏の作品に触れ、「西村作品の話者は、自分のことしか考えていない卑劣漢だ」と朝日新聞みたいなことを書いているが、この著作の主旨は作家自身の生活であるはず。実際の西村氏のことは知らないが、少なくとも著作と実作者を掏りかえるような真似はよくないっすよ。

ところで著者の長山氏は、「評論家、歯学博士。鶴見大学歯学部卒業。歯科医のかたわら、文芸評論、家族や若者の問題などに関して執筆活動を行う」と紹介されている。なんだ、「今でも純文学の書き手のなかには、大学教員をしている人が多いのだが、何となく差し障りがある気もするので列挙するのは控える」と書いてるけど、それってご自分のこと(純文学ではないせよ)じゃないですか。タイトルは「棚上げするにも程がある」でいかがでしょうか。
5.0 「書く」「読む」という行為
胸を衝かれる内容だったのは、「食えない」作家稼業の過去をひも解くだけでない、「書く」という行為そのものにまで踏み込んだ内容だったからに思う。
私たちは読書を通じ作家から何がしの感動を得てしまい、読書という行為が中毒になってもいるのだが、反面納得出来かねる書物に遭遇した時の鬱憤も読者にとっても辛いものがある。
その「書く」という行為が「書く」だけに留まらず、多くの人々を魅了する作品でありたいのは他でもない作家自身が望むことなのだろうが、そのハードルの高さは過去の作家に遡り立証するのが容易いほど険しい。
この本は作家論に留まらず、「書く」「読む」という行為そのものについても考察してるので、作品の裏側を見たようで読み応えのある1冊だった。
4.0 ユニークな視点の文学論
長山氏は本業が歯科医ながら文学を中心に近代文化に関する著作を発表しているチョット変り種。私も「「吾輩は猫である」の謎」、「近代日本の紋章学」(実は近代文学論)等を読んでいるが、中々ユニークな視点を持っている。だが経済は専門ではないので、帯の「「借金生活」の極意」を本書に期待すると裏切られる。あくまで作家論、文学論として読むべきである。

著者は作家を森鴎外型(兼業作家)と夏目漱石型(専門作家)に別けている。それも鴎外は世が世なら御典医になっていたかも知れない名門の出で、自身も陸軍軍医総監という煌びやかな身分。一方、漱石は自身の才覚で文豪と呼ばれるようになった身。鏡子夫人の「漱石の思ひ出」によると生活は楽ではなかったらしい。作中で石川啄木、芥川龍之介、内田百ケン等の極貧生活とエピソードが紹介されるが、彼らの理想の作家は鴎外と漱石の二人だったと言う。だが、著者の論調からは漱石に肩入れしているように思える。著者の立場は鴎外と似ているのに不思議な心理である。余談だが兼業作家に医師が多いのは偶然だろうか。北杜夫氏、辻邦生氏、故河合隻雄氏(専門分野中心だが)、そして最近話題の「チーム・バチスタの栄光」の海堂尊氏など。赤貧であっても自分の文学的信念を貫き通すと言う姿は如何にも日本人好みである。

最後にこの芸術至上主義が世界的普遍の概念ではない事が日本人に人気の「フランダースの犬」を例に採って説明される。この作品が本国ベルギーでは不人気だと言うのだ。日本だけが経済性を度外視して芸術に打ち込む芸術家を次々と産んだ。この姿勢を肯定していながら、著者の結論は「飢えて死なない範囲で、自分らしく生きたい」。何のこっちゃ。

本の最新売り上げランキング - トップ10

1位 生声CD付き [対訳] オバマ演説集
おすすめ度: 価格: ¥ 1,050  通常24時間以内に発送
2位 「儲かる!会社」に一瞬で変わる 1日10分、年収3倍 見田村流超マーケティング
おすすめ度: 価格: ¥ 1,575  通常24時間以内に発送
3位 起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術
おすすめ度: 価格: ¥ 1,575  通常24時間以内に発送
4位 彩雲国物語  黒蝶は檻にとらわれる (角川ビーンズ文庫)
おすすめ度: 価格: ¥ 540  通常24時間以内に発送
5位 MUTUALITY:CLAMP works in CODE GEASS
おすすめ度: 価格: ¥ 1,995  通常3~5週間以内に発送
6位 pixivで学ぶイラストテクニック集
おすすめ度: 価格: ¥ 1,800  近日発売 予約可
7位 スピード・ブランディング―普通の人がブランドを確立し、成功を加速させる
おすすめ度: 価格: ¥ 1,500  通常24時間以内に発送
8位 細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!
おすすめ度: 価格: ¥ 1,260  通常24時間以内に発送
9位 レッスルエンジェルス サバイバー2 ザ・コンプリートガイド
おすすめ度: 価格: ¥ 2,415  通常3~5日以内に発送
10位 アイデアのちから
おすすめ度: 価格: ¥ 1,680  通常24時間以内に発送
こちらもおすすめです
物語 イスラエルの歴史―アブラハムから中東戦争へ (中公新書)
おすすめ度: 3.5
価格: ¥ 1,029
通常24時間以内に発送
「人間嫌い」の言い分 (光文社新書)
おすすめ度: 3.5
価格: ¥ 735
通常24時間以内に発送
「生きづらさ」について (光文社新書)
おすすめ度: 4.0
価格: ¥ 798
通常24時間以内に発送
結婚難民 (小学館101新書 3)
おすすめ度: 4.0
価格: ¥ 735
通常24時間以内に発送
むかしのはなし (幻冬舎文庫)
おすすめ度: 4.0
価格: ¥ 560
通常24時間以内に発送