楽しい楽しいミステリ、でも本格だよ。
美食家で巨漢、あまり家を出たがらない安楽椅子型探偵のネロ・ウルフが、珍しくも車に乗って外出する。田舎町で開かれる蘭の品評会に自慢の蘭を出品して、ライバル愛好家に一泡ふかせるために。 不可思議な事件と名探偵は切っても切れない縁で結ばれているようで、この田舎町の牧場でなんとも変わった事件が起きる。象のような巨大な牛のかたわらに男の死体。牛の角で突き殺されたように見え、事故として処理されようとするが、ネロ・ウルフが調査をはじめたことで一騒動持ちあがる。
いつもながらの傲慢、尊大、もったいぶった態度のネロ・ウルフ、お近づきにはなりたくないが、端から見ている(読んでいる)となかなか愉快な人物。助手のアーチー・グッドウィンは、事件と関係のない無駄口が多いのだが、この会話がとてもおもしろい。
殺人事件の話しなのに、ユーモアにあふれ、ジョークが乱れ飛び、牛に追われるドタバタ劇と、楽しい楽しい作品です。