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ゴーレム 100 (未来の文学)の商品レビュー 佳作だが傑作には至らず
ベスターの長編は死後にゼラズニイが書き継いだサイコショップを除くと以上の5作品。 知的にスタイリッシュかつ究極おバカ大集合!
2007年で一番笑わせてくれた本です。新聞の絶賛書評を見て買ってはみたものの、ちょい高めで、面白くなかったら損かも…なんて心配は無用でした。作者が放送畑出身で、描写が視覚的に訴えてきます。キャラクターも国際的かつイロモノだらけ。まるで豪華なSFドタバタコメディ映画を観てるようで一気に読んでしまいました。ジョイス語とか解らなくても充分爆笑しっぱなしです。(一部の繊細な日本人男性は涙するかも) ゴーレム101乗とは性の超越、それは未来への希望か絶望か
時は22世紀。広大なスラムと化した地区で起こる異常殺人。それは特権階級の女たち8人の私的な集まりでのお遊び「悪魔召還ゲーム」で現出した死神の手による物だった。無意識中に潜む本能的欲望、フロイトは「イド」と名づけたそれは彼女たちの知らぬ間に彼女たち、いや人類の潜在的欲望に応え発散するべく彷徨う。オカルト的理解で無く、深層意識にトリップ(薬物で)すべく、死の臭いを無意識化に感じ取る男と精神工学者の女にヒンズー教の高位者警官の主人公3人がこのゴーレムに立ち向かう展開。設定からして突拍子も無いのだが、中盤までは様々なアイデアの上手さや文学的知見、実験的文面に驚かされながら面白く読めます。しかし後半、無意識化の本能的欲望とは?それは個人の?女特有の?人類全般の?という、フェミニズムの見地から肯定的にまた批判的に、女王蜂を中心とする蜂の生態を人類を超えた新原人の誕生に擬し、その女王蜂が幻想的に世界を徘徊する描写は女性版「夢幻会社」の様でもあり、造語、新語、卑猥で奇怪な文体による言葉遊び的な文字の羅列に彩られた描写は凄まじい。もはや既存の文でも言葉でも無い(いや訳者によるとベスター版、ジョイス語)19章の文体は強烈。結局、この世を深慮する者なら誰もが考え、過去のSF作家も盛んに描こうとした現実社会の理想郷は何か?といった希望と絶望のテーマ。ベスター自身もオーウェルもバージェスも描いた物や「月は無慈悲な夜の女王」の様に現実世界の延長上、模倣もしくはパラレルワールド的な仮想世界の範囲でしか考慮し得なかった物よりも、精神世界から心身一体の人類の根幹を探り、その理想郷を掘り下げたとも取れる本作が語る黙示録は、男性社会から女王の世界を経て性の超越者による世界の幕開けとも取れる。世界を嘲笑する様な不真面目さと雑多なアイデアに彩られた暗雲の切れ間から差し込むのは希望の光かそれともサタンの誘いか? なんともはや
読み終わったあと、これはひどいーとひとしきり体をくねらせたら、 本の最新売り上げランキング - トップ10
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