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償い (幻冬舎文庫)

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償い (幻冬舎文庫)の商品レビュー

2.0 逆説変則的な優性論では、ないのか?
 本屋さんが、えらい力の入れようで、平積み量とPOPに惹かれて購入しました。
 医療ミスと権力闘争にやぶれ、エリートコースから脱落、妻子を失い マインド・ロスにあった主人公日高が、ホームレスの立場で、家庭内暴力・高齢者夫婦だけの介護・身体障害者・幼児性的虐待の被害者及び被害者家族・加害者及び加害者家族・臓器移植待ち患者・不妊治療夫婦等に起きる、連続不審死を、ひとりの容疑少年真人との関連と照らして推理を推し進める内容です。これでもかっていうくらい マインド・ロス環境の登場人物が出ますが、ほとんど、殺された後の、推理上の登場なので、心への浸透具合が薄く、主人公も、すべてを捨て 心の傷から半年で、しかも日々の食や寝床にも事欠く、状況で連続不審死の解明にあたれるというのは、エンターテーメントとはいえ、回復早すぎないか?とつっこみたくなりました。経験上最低3〜4年は、落ち込みっぱなしだと思うのですが・・・。
 連続不審死にかかわるのが、社会的精神的弱者ばかりで、関わらない一般生活しているなんの償い意識も持たないものが、安息に生活できるなんて意図か?なんて邪推したくなりました。
 ストーリーは、ミステリーとして、期待を裏切られ感とか、楽しめましたが、今一段、読後感を、希望の持てるさわやかな感じにしてほしかったと思います。
2.0 タイトルの意味するもの
最近になってじわじわ人気の出ている作家ということで、書店の平台にもずいぶんと目立った形で置いてあったので読んでみました。

妻子を失ってホームレスになった医師、彼がかつて助けた少年、連続して起こるナイフを使った殺人事件。あらすじだけを見るとなにやら面白そう。
しかし、どうにも人間心理の切り込み方が浅すぎる気がしました。エリート医師からホームレスになる日高、彼を「探偵」のように使おうとする刑事、「人の心の泣き声が聞こえる」という少年と事件とのかかわり、全ての動機に必然性が感じられない。絶望を抱えている日高と少年にそれほどの心の闇が見えてこないのです。それゆえに、単なるミステリーとしての要素が濃く、読後の感動はいまいち。
「償い」という大きなテーマを掲げたタイトルが、空回りしています。
4.0 読後胸が熱くなる
 殺人事件の謎を解き明かしていくのはホームレスの日高。刑事でも探偵でもない新たな視点で事件を追っていく。時が進むにつれ、予想だにしなかった犯人像が浮かび上がってくる。主人公日高が一度消し去った過去の記憶が事件の進行と共にフラッシュバックされ、償いの気持ちで一杯になる。

 単なる事件小説と違い、読み終わったあとで胸が熱くなった。
2.0 期待はずれでした
他の方も書いていらっしゃいますが、設定は良かったと思います。
でも、登場人物たちを生かしきれていないと感じました。

主人公の自意識過剰、優柔不断にうんざりします。
妻子があのようなことになっていなくても、どこかでつまづいただろうな〜と想像してしまいます。
もし妻子のことで責任を感じていたのだとしたら、きちんと医者を続けて、人生をかけて償うべきだったのではないでしょうか?

「償い」なんてどこにもなく、感動は全くありませんでした。
唯一理解できるのは真人くんのお母さんくらいかな…。
4.0 深いです。
ミステリーと思って読むと、たくさんのご都合主義に気づき、
ちょっと納得がいかないところはあります。
まず、主人公のホームレス・日高が、昔自分が助けた少年に偶然であってしまうところ。
この再会のことを”偶然の中に必然を感じた”とありますが、
ちょっと話がうますぎるかも。
元刑事というならまだしも、元医者が連続殺人の謎を解くなんて、
やっぱり有り得ない。

ただ、わたしが共感できたのは、
”自分のある行動が、あとあとたくさんの人に影響を及ぼすことになってしまったのでは”と、日高が悩むところです。
よかれと思ってしたことが、実は助けられた当人にはそうでもなかったり、
かえって迷惑だったりすることがあるのですね。
しかもその結果が何年も後にわかるとすると、
自分が今、こうして生きていることは果たして正しいのか。
日高と一緒に悩んでしまいました。

でも生きている限り、人間は立ち止まってもいられないんですよね。
いくら深い悩みがあろうとも。
それが死んだ人に対しての「償い」になるのかなと思いました。

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