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半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)

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半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)の商品レビュー

3.0 内容がない
突飛な着想で書かれています.ストーリーはまるでスペクタクル映画を見るように展開し,最後まで読者を引きつけます.登場人物も個性的です.上巻はそんな具合ですが,下巻まで買って結末を知ろうとまでは思いませんでした.私は結構忙しいし,他に考えたいこともありますので.
3.0 設定は抜群、でも構成が...
一言で言うと、物語の設定は、時代感覚によく合っていて、興味をそそる内容だけども、話の構成として難が多いといった感じの作品だった。
作者としては、多数の視点から物語を語り、深みをだそうとして新しい小説の構成に挑戦しているのかもしれないが、不必要な部分ばかりが詳細に書かれており、読んでも全然話が進まずイライラする本だった。
作者は、経済や軍事、政治などの多様な視点から物語を語ることで、リアリティを出そうとしているのかもしれないが、村上龍の語る経済は用語ばかりは経済っぽい用語が出てくるが、経済の因果関係に関する考察が稚拙で、よけいにリアリティが失われている感じがする。つまり、作者は物語の背景には、このような経済と政治の背景があって、それらがこんな感じで関係しているから、物語はこうなっているんだということを語りたいようなんだが、どうもうまくいっていない気がする。この点は、愛と幻想のファシズムでも同じだった。
リアリティという点では、物語の中で最も気になる部分であるテロリストの戦いに関して特に前半が曖昧で、かなり現実性に欠けている。それを、作者は奇跡と表現しているようだ。
そのくせ、特にストーリーとは関係のない武器などに関する解説は妙に詳細であり、無駄な気がする。文中で、軍隊オタクが揃えた武器に対して「趣味的だ」という場面があるが、文末に大量の引用リストがある作者の知識こそ趣味的でこの小説には不要のものと思える。
こういった難点がありながらも、展開が気になって途中でやめることのできない小説であり、これも単に物語の設定の良さかなと思う。
5.0 傑作。全く飽きさせない驚愕のリアルさ。下巻への興味は尽きない。
謎の国、北朝鮮を扱った作品であるため、その真偽は別としても、
圧倒的な情報量とリアルさに驚かされる。

北の反乱軍が福岡を武力制圧するという、一見荒唐無稽なストーリーが、
ディテール描写により肉付けされ、瞬く間に現実感を帯びながら、
読者の前に起立している。

このレビューは下巻の読後に書いているのだが、
上巻を読み終わった時点では、結末は何となく予想できたものの、
一体どんな過程で結末に持っていくのか、そのプロセスは見当がつかなかった。

長い、重い、読み難い、とのレビューがあるが、
活字に慣れていれば全くそんなことはない。普通の本。

乞う映画化。

3.0 特技が発する 一瞬の輝き
物語が小分けにされているので読みやすい。
平和ボケしているようなら読んでおいたほうが吉。
イザという時、パニックが軽減される。

それに、何かを犠牲にして
何かを守らなければならない状況になった時、
慌てずに済むかもしれない。

各章のタイトルはあえて見ないこと。
ドキドキが薄れてもったいない。


物語内の状況は、執筆時より現在の方が近くなっていて、
貧乏で捻くれて、危なっかしい日本が舞台。

様々な組織単位が出てくるが、
多くの資料や取材を積み重ねたのだろう、
物事は現実に沿って進んでいく。

物流の重要性、政治家や官僚の態度、死との遭遇・・・
対立という環境を通し、最優先事項を決定する大切さも提示される。

作品を通して、ビジネス面や普段の生活で取捨択一する時に
役に立ちそうな教訓も語られている。

平時でも緊急時でも、いつでも教訓は、
少ない情報、些細な兆候を見逃さない。
ということであり。

いつ、どのタイミングでリスクを取って、犠牲を出すのか思案することが
その後の命運を分けていく。

何かを選ぶコトと、何かを捨てるコトの差は同じかもしれないし、
そもそも、この"何か"が決まっているのかいないのか、
そのことが柱になってくる。
5.0 最上の出だし
まだ上巻の途中までしか読んでいないが、最高の出だしだった。その点は「希望の国のエクソダス」と同様だと思った。北朝鮮は最悪である、という前提を持っている日本人は多いと思うのだが、本書を読むとイメージが変わる。そして北朝鮮のコマンド達と、今後一戦交えることになる日本人のチーム(マイノリティー)との戦い、という展開は面白すぎて、先を待たずにはいられない。村上龍さんにしか書くことができない小説であると思った。映画化のはなしは流れたのかもしれないが、実写版も個人的には見てみたかった。

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