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誰か ----Somebody

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誰か ----Somebodyの商品レビュー

3.0 なぜ「誰か」?
多分、この小説のテーマは「心の中に誰にも言えない隠し事を持っていると、とても苦しい」とか、そんな事なんだと思う。
半分以上読んでから、やっとこのテーマに気が付いた。
今までの宮部さんらしくなく、淡々と内容が進んでいかない。
主人公の三郎の性格が、そのままこの小説の流れになってしまったのかも知れない。
そうは言っても、なぜタイトルが「誰か・・」なのか、未だにわかっていない私がいる。
人間はみんな心の内を聞いてくれる「誰か」を探している・・という事なのか?
3.0 冗長なので主題がぼけてしまっている
自転車のひき逃げ事件から物語は始まり、宮部みゆき得意の社会風刺かと思いきや、本書は
自転車の危険性を主題として強く訴えているわけではない。
この物語の主題は姉の聡美と妹の梨子との間の確執である。
父親の暗い過去の時代に幼少期を過ごした聡美と、その過去を知らずに生まれ育ってきた梨子。
それ故に、聡美は物事を悪い方向へ考えてしまう性格を持ち、一方梨子は自由奔放な生き方
をしている。この2人の性格の違いが、結果的には不幸な結末を招いてしまうことになる。

長編小説ではあるが、主題とはあまり関係のない部分での膨らませ方など、やや冗長な感は
否めない。また、ちょっと鋭い人なら途中で結末の展開も読めてしまうかもしれない。
(私は最後まで気づかなかったので、その分楽しめましたが...)
4.0 私は好きですね、こう言う作品は。
私の場合間違えてこの作品の続編、詰まり「名もなき毒」から入ってしまったので皆さんの受ける印象とは多少異なる印象を受けたかも知れないので、このレビューを読む時はその点を留意して読んでください。尚、私自身「宮部みゆき」と言う人間のファンなので、その点もまた頭に残した上で読んで頂けると有り難い。

・文体
文体はかなり読み易いと思います、多少本を読む習慣の有る人間ならかなりすらすらと読み進められる部類ではないでしょうか。会話のテンポや表現も非常に上手く描けており、流石ベテランは違うな、といったところでしょうか。
・登場人物
そこまで引き立っている人物は居ません、と言うか、そこまで突飛な人間の出てくるお話では有りませんからね。只、「普通の人間」としての味はじわじわと出ています。言葉では表現出来かねますが、読んでいて普通に感情移入が出来ます、やはりこの辺りでも作者の力量が伺えます。
・物語
一見平凡ですが、その中に様々な人生の有り様が描かれています。逆タマに乗った一編集者、温室で育ったお嬢様、有名大学に通い遠距離恋愛に悩むアルバイトの女の子、小さい会社から財閥へと駆け上った老人、過去に重たい物を抱え賢明に家族を支えた運転手、過去の悲劇を想い未来へ歩むのを怖がる結婚前の女性、勝気で先ずは考えるよりも行動と良くも悪くもそうして生きてきた女の子。それぞれの人生に含む内容が有り、これだけの人々の人生を描いてるにも関らず内容薄だと感じさせない。絶賛!と言う訳では有りませんが、そこまで難解な作品でもないし、一度読んでおいても損は無い作品だと私は思います。
1.0 飽きた・・・。
ストーリーとは関係のない無駄な描写がやたらと多いと感じ、読み進んでいくのが苦痛でした。なんとなく筆者が意図していることはわからなくもないのですが、行数稼ぎにイライラして、半分で挫折です。「火車」を読んだときには衝撃を受けたため、非常に残念です。
3.0 「誰か」には分かるのだろうか?
 「今多コンツェルン」の会長である義父から妙な依頼を受ける。自転車にはねられて亡くなった個人運転手の残された娘たちが父親の思い出を本にしたいという。姉は父親の過去に後ろ暗いことがあることを理由に渋り、妹は本を出すことで自転車で父を殺した相手に訴えかけると意気込んでいる。

 ウチの住んでいる大阪は自転車が多いところで、歩道を歩いていると「危ないなぁ」と思うことが度々ある。その反面、自転車で移動することも多いので人を危険にさらしていることも多いんだろうなぁとも思ってしまう。
 自転車と歩行者の事故を取り上げているわりには、「火車」や「理由」のように、テーマとして掘り下げてはいないんですよね。そういう意味では物足りなさを感じてしまって、「あぁ、なんやぁ」と思ってしまったんですね。

 でも……「誰か」というタイトルは実に意味深だと思うと、読み口が変わってしまいました。
 自転車でひき殺してしまった「誰か」
 過去の父母の後ろ暗いことを知っている「誰か」
 4歳の頃に自分を誘拐した「誰か」
 逆玉にのった自分を見る「誰か」
 ……
 「誰か」を感じてなにかしら不安に感じる危うさを思わされました。うーん、読み方がずれてるかなぁ。ミステリとしてではなく、「誰か」が見る自分に染まっていく怖さを感じた小説でした。

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